気になるニュース
金融庁が平成29年10月付で「平成28事務年度金融レポート」(PDF)を発表しています。要点をまとめた「主なポイント」(PDF)も合わせて公開されています。投資信託の販売実態
投資信託の販売実態等について下記のような傾向を指摘しています(主なポイントの8ページより)。1.米国と比べ、リスクに見合うリターンをあげていない投資信託が多い
2.パフォーマンスの良いアクティブ運用投資信託が少ない
3.テーマ型投資信託が多い(売買のタイミングを適切に見極めることは困難)
4.回転売買が多い
5.高い販売手数料や信託報酬の投資信託が多い
6.販売会社と系列の運用会社の間の結びつきが強い
市場平均を上回るリターンを目標とする「国内株式アクティブ運用投資信託全体のうち、71%が日経225参照インデックス運用投資信託のリターンを下回る」というショッキングな記載もあります。
出典:金融庁 http://www.fsa.go.jp/news/29/Report2017.pdf 緑線は国内株式インデックス(日経225)の年率リターン 国内株式アクティブ全体の約3分の1が信託報酬控除後のリターンはマイナス |
より詳しい解説は「平成28事務年度金融レポート」(PDF)の「II.活力ある資本市場と安定的な資産形成の実現、市場の公正性・透明性の確保」(49ページから)をご覧ください。
つみたてNISAの利点
家計の安定的な資産形成に向け、長期・積立・分散投資の普及・定着を促していく必要があるとし、投資初心者に向けた「つみたてNISA」の利点についても言及されています(金融レポート69ページより)。長期・積立・分散投資では、投資時期の分散(積立投資)により、いわゆる高値掴み等のリスクを軽減し、投資対象の分散により特定の投資対象に起因するリスクの影響を限定するとともに、これらを長期で保有することにより元本割れの可能性を低減させることが可能となると考えられる。
具体的な期待リターンの目安に関しては「導入直前!「つみたてNISA」の制度説明」(PDF)にグラフがあります。ただし、過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません。
出典:金融庁 http://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-2/13.pdf 導入直前!「つみたてNISA」の制度説明7ページより |
つみたてNISAと現行NISAの選択のヒント
金融庁レポートでは、インデックス投信を中心にした「つみたてNISA」は投資初心者向けであり、家計の金融リテラシー向上の一助にしたいと明言されています。株式やETF(上場投資信託)、インデックス投信以外の投資信託など、より幅広い金融商品の中から選びたい(選べる経験知がある)場合や、自分なりの投資法が確立しているベテランの方は制限の少ない現行の一般NISAのほうが向いているでしょうね。
一般NISAの方が非課税期間は短いが非課税投資枠は大きい |
※ 一般NISAは5年間の非課税期間が終わったら、翌年の新たな非課税投資枠に移して(ロールオーバーして)継続保有することもできます。
・Q&A「つみたてNISA」ってどんな制度?投信を毎月買わないとダメ?一般NISAとつみたてNISAは併用できる?
・金融庁が「つみたてNISA対象商品届出一覧」公表 各指数で信託報酬が最安値の投資信託は?
・「つみたてNISA」投資信託が多すぎて選べない?バランス投信の4、6、8資産均等型の特徴を比較
インデックスファンド等の値動き
2017年10月27日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
投信の紹介と資料請求は上のバナーから
新興国REITの下げが目立ちますね。2017年9月末現在、新興国REITの組入国1位は南アフリカで全体の半分(50.2%)を占めます。
南アフリカ大統領の汚職疑惑や同国の財政赤字拡大、成長見通し引き下げなどにより、通貨ランドが下落しています。
NISA口座
2017年10月27日現在 |
「先週末比損益」は3万円弱のプラスでした。10月も『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(8万円)と『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』(2万円)を積み立てました。
保有している投資信託の主な銘柄は9月末から変わりありません。個人型確定拠出年金(iDeCo)等と合算して株式インデックス投信とバランス投信の比率が2対1になるように投資していましたが、種類の増えすぎた投資信託を整理しようかと思案中です。
今週の記事
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド』が新しく設定されたのに合わせて新興国株式を対象にした投信について記事を書きました。信託報酬の低い『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』の成績は期待ほどじゃない?
今週の記事
・新設定『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)』を8資産均等型や世界経済IF等と比較
・新設定『<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド』をたわらやeMAXIS Slim等と比較
・TOPIXを上回る成果が目標!つみたてNISA対象『大和住銀DC国内株式ファンド』をひふみプラス等と比較
・『SMT 世界経済インデックス・オープン』を世界経済IFや8資産均等型と比較 資産規模が懸念材料?
・『SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)』を全世界株式や世界経済IFと比較
・ゆうちょ『JP日米バランスファンド』をeMAXIS債券バランス、SMT日米バランス、iFreeNYダウ等と比較
過去記事の紹介
・楽天証券「つみたてNISA取扱商品」株式とバランス型に分類し信託報酬の安い順に並び替えてみました
・つみたてNISA対象『コモンズ30ファンド』『ひふみプラス』の特徴は?インデックス投信と成績比較
・新興国REITにも投資『SMTインデックスバランス・オープン』を競合バランスファンドと比較
・ゆうちょ銀行で積立できる『JP4資産バランスファンド』を定番バランスファンドと比較すると?
・『楽天・全米株式インデックス・ファンド』出足の成績は全敗!?iFreeS&P500・NYダウ、SMT米国株配当貴族等と比較
・『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』出足の成績は最下位!?競合する全世界株式投信と比較
関連記事
・7~9月の年金運用は4兆円超の黒字 資産配分をお手本にするなら?今週の値動きとNISA口座(171105)
・急落したトルコリラの比率は?新興国株式と債券のインデックス投信で確認 今週の値動きとNISA口座(171015)
【楽天Kobo】3000万円をつくる投資信託術 サラリーマンのためのインデックス投資入門【電子書籍】[ 竹川美奈子 ]
【Amazon Kindle】ラクして増やそう!バラつみ投資 やさしい投資の答えはバランスファンド✕つみたて!【電子書籍】[ カン・チュンド ]
ブログ村 投資信託
投資信託が話題のブログのリンク集
ブログ村 インデックス投資
インデックス投資が話題のブログのリンク集
ブログ村 資産運用
資産運用が話題のブログのリンク集
NISA 人気ブログランキング
NISAが話題のブログ人気ランキング