『楽天・全米株式』の出足の成績は? |
※ 記事を更新しました(2017年12月29日現在)。
2017年9月29日に設定されたばかりの『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)の出足の成績を競合する米国株式インデックス投信と比較してみました。
比較の対象は『iFree S&P500インデックス』、『i-mizuho米国株式インデックス』、『iFree NYダウ・インデックス』、『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』です。
楽天・全米株式ほか特徴は?
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は、米国株式市場の動きをとらえることをめざして、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行います。投資対象指数は米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーしています。
ファンドの投資対象指数の年間騰落率と、代表的な資産クラスとの騰落率比較 ※当ファンドの騰落率は設定前のため対象指数を用いて算出 交付目論見書4ページより引用 |
投資対象指数に連動する「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」(VTI)が実質的な投資先です。
2017年11月末現在、同ETFは米国の大型株、中型株、小型株、合わせて3,624銘柄に投資しています。
2017年11月末現在 |
『iFree S&P500インデックス』と『i-mizuho米国株式インデックス』は、米国株式市場の時価総額のうち8割近くを占める大型株約500銘柄(アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど)を対象としたS&P500指数(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
『iFree NYダウ・インデックス』は、ボーイング、ゴールドマン・サックス・グループ、3Mなど米国を代表する主要30銘柄を対象としたダウ・ジョーンズ工業株価平均(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』は、25年以上連続して増配している銘柄を対象としたS&P500配当貴族指数(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。2017年11月末の月報によると、ホーメル・フーズ、ウォルマート、クロロックスなど52銘柄に投資しています。
今回取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。
楽天・全米株式ほか成績比較
2017年12月29日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の運用成績は競合する投資信託との比較ではやや苦戦しているものの、純資産総額は順調に伸びてきています。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は大型株から小型株まで幅広く網羅しているのが特徴ですが、小型株の値動きは年初来ではさえません。
バンガード社のETFの年初来騰落率(2017年12月28日現在)を見ると下記のようになっています(米ドルベース)。
「Vanguard Total Stock Market ETF」(VTI)+21.71% 楽天・全米株式の投資先
「Vanguard S&P 500 ETF」(VOO)+22.28%
「Vanguard Large-Cap ETF」(VV)+22.53%
「Vanguard Mid-Cap ETF」(VO)+19.97%
「Vanguard Small-Cap ETF」(VB)+16.92%
法人減税を含む税制改革は、中小企業の方がむしろ恩恵が大きいという見方もあるようです。
まとめ
まだ運用が始まったばかりなので参考値ですが、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の出足の成績は、残念ながら競合する米国株式インデックス投信を下回っています。投資先の米バンガード社のETFは実績のある商品ですが、楽天の投資信託自体はまだ立ち上げたばかりで運用が安定するまで多少時間がかかるのかもしれませんね。2017年11月末の月次レポートを見ると、ベンチマークからのかい離は設定来では-0.6%と大きめなものの、過去1ヵ月ではようやく僅差に落ち着きつつあるようです。
・『楽天・全世界株式』『楽天・全米株式』ベンチマークからのかい離が大きめ?ライバルとの差は縮小中
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は、『iFree S&P500インデックス』と同じく、金融庁が公表している「つみたてNISA対象商品届出一覧」(PDF)に入っています。
世界経済の中心である米国の活力に惹かれるなら、米国株式の大型株から小型株まで幅広くカバーしている『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は、つみたてNISAの有力候補になるでしょうね。
・つみたてNISA対象投信比較『iFree S&P500インデックス』『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
・新大統領が米国一人勝ちをめざすなら米国株に投資すべき?米国株式インデックスファンドの定番は?
こぼれ話
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の販売会社はエイチ・エス証券、SBI証券、ジャパンネット銀行、立花証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券です(2017年12月22日現在)。2017年12月23日に楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)に追加される予定です(「その他変更点」の見出しの下に記載)。
楽天証券では投資信託をスポット購入でも積み立てでも100円から購入可能です。また楽天グループの「楽天スーパーポイント」(期間限定ポイントは除く)で投資信託を購入できるようになりました。
少額かつポイントでお試しできるなら、投資が身近になりますね。手軽に投資できるようになっても将来の運用成績までは保証してくれないので、結果については自己責任という原則は忘れないようにしたいです。
・楽天証券「つみたてNISA取扱商品」株式とバランス型に分類し信託報酬の安い順に並び替えてみました
・楽天ポイントで投資信託が購入可能に!どんな点を重視してファンドを選ぶ?今週の値動きとNISA口座(170826)
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