投資信託一本で全世界の株式に投資 |
※ 記事を更新しました(2018年3月15日現在)。
『全世界株式インデックス・ファンド』( ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ)の特徴と運用成績を、競合する投資信託と比較しながら、簡単にまとめてみました。
比較の対象は、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))と『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』です。
全世界株式インデックス・ファンドほか特徴
『全世界株式インデックス・ファンド』は、日本を含む世界の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざします。ベンチマークのMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(円ベース)は、先進国と新興国合せて47ヵ国の2,494銘柄で構成されています(2018年2月末現在)。
世界の株式市場の時価総額のうち約85%をカバーしています。
ベンチマークの年間騰落率 交付目論見書(2018年3月1日)4Pより引用 |
左グラフは、各月末におけるベンチマークの直近1年間の騰落率を表示したものです。
右のグラフは、ベンチマークと代表的な資産クラスについて、上記記載の5年間の年間騰落率の平均値・最大値・最小値を示しています。
『全世界株式インデックス・ファンド』は先進国株式、日本株式、新興国株式に投資する3つのマザーファンドに投資しています。
ファンドの仕組み 交付目論見書(2018年3月1日)1Pより引用 |
先進国株式に投資するマザーファンドはMSCI コクサイ指数(円ベース)をベンチマークにしています。2018年2月末現在、同指数は先進国22ヵ国の1,327銘柄で構成されています。
日本株式に投資するマザーファンドはTOPIXではなく、MSCI ジャパン・インデックス(円ベース)をベンチマークにしています。2018年2月末現在、同指数には321銘柄が採用されており、J-REITも含まれています。
新興国株式に投資するマザーファンドはMSCI エマージング・マーケット・インデックス(円ベース)をベンチマークにしています。2018年2月末現在、同指数は新興国24ヵ国の846銘柄で構成されています。
2017年11月末現在 |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』は、日本を含む全世界の株式を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
同指数は先進国や新興国市場を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成され、全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーしています。
どちらの投資信託も海外ETFを実質的な投資対象にしています。
バンガードは2018年1月末現在 シュワブは同年2月16日現在 SPDRは同年2月15日現在 |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は、ETFを通じて8,005銘柄を組み入れています(2018年1月末現在)。
2018年1月末現在 |
『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』は、3つのETFを通じて4,946銘柄を組み入れています(2018年2月現在)。
2018年2月末現在 |
今回取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。
全世界株式インデックス・ファンドほか成績
年初来の基準価額の値動き 比較しやすいよう2018年1月4日の基準価額を1万円に統一 |
年初来の基準価額の値動きは、『全世界株式インデックス・ファンド』が幾分優勢に見えますが、大きな差はないですね。
もう少し長期の運用実績の比較は下の表の通りです。
20018年3月14日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。つみたてNISAでは、ETFを除き、投資信託はノーロード(購入時手数料なし)です。
上記の期間の騰落率では、『全世界株式インデックス・ファンド』が僅差で競合する投資信託を上回っています。
まとめ
『全世界株式インデックス・ファンド』は、投資信託1本で日本を含む世界各国の株式に投資できる手軽さが特長です。日本を含む全世界株式インデックスファンドは今までありそうでなかったので、設定された当初は画期的だったのですが……。後発の『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』が、同様に日本を含む全世界株式インデックスファンドで、しかも大型株から小型株まで網羅しながら信託報酬が低廉だったため、すっかり影が薄くなってしまった感があります。
純資産総額が伸びないと途中で繰上償還されてしまわないか、心配になりますよね。繰上償還の条件として「受益権の口数が10億口を下回ることとなった場合」があげられています。
『全世界株式インデックス・ファンド』の運用実績は、競合に見劣りしていないですし、小型株を含まない分、むしろ安定しているように見えるだけに惜しいですね。
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