NISA iDeCo シンプルに投資信託一本で行くなら 全世界株式インデックスファンドで欲張ってみる?

2020年1月27日月曜日

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全世界株式インデックスファンドで欲張ってみる?

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少子高齢化による財源不足から公的年金の縮小が予想される中、運用益が非課税となるNISA(少額投資非課税制度)iDeCo(個人型確定拠出年金)といった資産形成を促す制度の整備が進んでいます。

なるべく手間をかけずシンプルに投資するとして、世界経済の成長の恩恵を受けたいなら全世界株式インデックスファンドが魅力的な投資対象の一つになるでしょうか。

NISAを利用する場合、ネット証券なら月あたり最低100円から積み立てできます。iDeCoなら5,000円から積み立てできます。


全世界株式インデックスファンドとは?

全世界株式インデックスファンドは、世界の株式市場の値動きに連動した投資成果をめざすファンドです。

日本(国内株式)を含むものと含まないものがありますが、「シンプルに投資信託一本で行くなら」という趣旨に合わせて、より投資対象の分散された日本を含むものを取り上げます。

ただし、日本を含む全世界株式インデックスファンドは設定されてから、まだ日が浅いです。


全世界株式インデックスファンドの特徴は?

楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

ベンチマークの指数は先進国と新興国を合わせた49ヵ国の大型株・中型株・小型株8,872銘柄を組み入れています(2019年12月末現在)。

投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.222%程度です。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス 業種別構成比(金融、テクノロジー、資本財ほか)と国・地域別構成比(アメリカ、日本、イギリスほか)
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
業種別構成比と国・地域別構成比 2019年12月末現在

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

ベンチマークの指数は先進国と新興国を合せた49ヵ国の大型株と中型株3,050銘柄を組み入れています(2019年12月末現在)。

投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.1144%以内です。

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス 業種別構成比(情報技術、金融、ヘルスケアほか)と国別構成比(アメリカ、日本、イギリスほか)
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
業種別構成比と国別構成比 2019年12月末現在

今回、取り上げた投資信託は為替変動リスクを軽減するための為替ヘッジは原則として行いません。信託期間は無期限です。


全世界株式インデックスファンドの運用実績

参考までに、世界の株式・債券・REIT(不動産投資信託証券)に分散投資するバランスファンド『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』とも比較しています。

下記のチャートは、後発の『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来1年3ヵ月弱の期間(2018年10月31日~2020年1月24日)で基準価額の推移を比べたものです。

起点の基準価額を1万円に統一しています。

全世界株式インデックスファンドとバランスファンドの基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2018年10月31日~2020年1月24日
過去の実績は将来を保証するものではありません

基準価額の騰落率は下の表の通りです(2020年1月24日現在)。

調整局面の下落率は2018年11月8日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は1年3ヵ月弱の数字です。

全世界株式インデックスファンドとバランスファンドの騰落率
2020年1月24日現在
過去の実績は将来を保証するものではありません

株式を投資対象にした全世界株式インデックスファンドは、債券を含むバランスファンドに比べると良くも悪くも値動きが大きいです。

非課税メリットを最大限に活かすならNISAやiDeCoには期待リターンの高い株式を優先して割り当てるべきという考え方もありますが、リスク許容度は人によって異なるので無理な背伸びをしないことも大事でしょうか。


MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスの年間騰落率

下のグラフは全世界株式インデックスファンドのベンチマーク「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)の年間騰落率です。

過去の実績は将来を保証するものではありません

年間平均リターンは過去5年では6.88%、過去10年では11.08%、バックテスト期間を含む過去32年では7.64%(参考値)となっています(2019年12月31日現在)。

上記のグラフから見て取れるように毎年のリターンは大きく変動します。世界的な金融危機であるリーマン・ショック(2008年)の際には半値になったこともあります。

資産運用に好不調の波がつきもので、冷静な判断力を保つためには預貯金や個人向け国債などの安全資産や生活防衛資金の備えが欠かせません


まとめ

日本の企業が新興国の企業に買収されるのを目の当たりにすると、勢いのある新興国企業の株式も投資対象に加えたくなりますよね。2019年12月末現在、全世界株式インデックスファンドに含まれる新興国株式の比率は1割前後になります。

新興国は株式市場の規模が小さいので資金の流出入にともなって値動きが荒くなりがちと言われています。今のところ新興国株式の割合は控えめで影響はそれほどでもないのかもしれませんが、新興国の発展にともなって投資環境も改善され徐々にその比率も上がっていくものと思われます。

イギリスのコンサルティング会社PwCの2050年にかけての主要国のGDP予測では、1位 中国、2位 インド、3位 アメリカ、4位 インドネシア、5位 ブラジル、6位 ロシア、7位 メキシコ、8位 日本、9位 ドイツ、10位 イギリスと新興国の躍進を予測しています。

下のグラフはG7(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカ)とE7(ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、ロシア、トルコ)のGDPシェアの予測(2016年から2050年まで)を示しています。

オレンジのE7の存在感の高まりが顕著ですね。

世界経済に対するG7とE7の予測 GDPシェア(2016年から2050年まで)

出典:PwC「2050年の世界 長期的な経済展望:世界の経済秩序は2050年までにどう変化するのか?」(PDF)6ページより引用

新興国の成長を取り込みながらシンプルに行きたいなら、一本でまとめて手軽に投資できる全世界株式インデックスファンドは有力な選択肢の一つになるでしょうか。

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ネット証券は利便性の高さが魅力

楽天証券では投資信託をスポット購入でも積み立てでも100円から購入可能です。また楽天グループの「楽天スーパーポイント」(期間限定ポイントは除く)でも投資信託を購入できます

少額かつポイントでお試しできるなら、投資が身近になりますね。手軽に投資できるようになっても将来の運用成績までは保証してくれないので、結果については自己責任という原則は忘れないようにしたいです。



NISAと違ってiDeCo(個人型確定拠出年金)は金融機関ごとに商品ラインナップが異なっているので、事前の確認が必要です(手数料にも差があります)。

iDeCoには毎年の所得税や住民税が軽減されるメリットもあります。iDeCo公式サイト「かんたん税制優遇シミュレーション」で軽減額を計算できます。

SBI証券SBI証券 iDeCo)は商品数の豊富さが特徴です。


2018年11月1日から新プラン「セレクトプラン」が導入されます。

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