『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』、『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』、『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』を組み合わせた場合の運用実績を全世界株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』です。
すべて、つみたてNISAの対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度(金融庁)です。
令和5年度税制改正の大綱等で示された2024年以降の新しいNISAの概要は下の表の通りです。
・新しいNISA(金融庁)
国内株式、先進国株式、新興国株式と全世界株式の特徴
『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』(三菱UFJ国際投信)は、日本の株式市場を対象にした「TOPIX(東証株価指数)」に連動する投資成果をめざします。ベンチマークの指数には2,165銘柄が組み入れられています(2023年1月末現在)。
・『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』ニッセイ、ひふみプラスと実質コストやコロナ禍の運用実績を比較・評価
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22ヵ国の大型株と中型株1,271銘柄で構成されています(2023年1月末現在)。
・eMAXIS Slim 国内株式・先進国株式・新興国株式の実質コストと運用実績を比較 リスク・リターン特性も評価
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、新興国の株式市場を対象にした「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数はアジア、中南米、中東・アフリカ、欧州の24ヵ国の大型株と中型株1,374銘柄で構成されています(2023年1月末現在)。
・【インデックス投資】 国内株式・先進国株式・新興国株式をつみたてNISAで毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は先進国と新興国を合せた47ヵ国の大型株と中型株2,882銘柄で構成され、そのうち日本株(MSCIジャパン・インデックス)は237銘柄です(2023年1月末現在)。
・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)/(除く日本)/(3地域均等型)』実質コストや運用実績を比較 リスク・リターン特性も評価
今回、取り上げた投資信託は、外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。信託期間は、すべて無期限です。
国内・先進国・新興国株式と全世界株式の実績(チャートと騰落率)
下のチャートは『eMAXIS Slim』シリーズの組み合わせ(国内株式・先進国株式・新興国株式)と『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の過去4年の基準価額の推移(2019年2月18日~2023年2月17日)を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
騰落率の比較は下の表の通りです(2023年2月17日現在)。
おおむね時価総額比(国内株式10%:先進国株式80%:新興国株式10%)にならった『eMAXIS Slim』の組み合わせは、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と近似した騰落率になっていてチャートでは両者はほぼ重なっています。
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の直近の資産構成は下記のような割合ですが、変動する比率と厳密に合わせるのは現実的でないため、ざっくりとした比率にしています。
先進国株式、国内株式、新興国株式と全世界株式 まとめ
個別に組み合わせる場合は好みに応じて配分を調整できるのがメリットでしょうか。先進国偏重ではなく他の地域の比率を高めたい、あるいは少子高齢化の影響が心配な国内株式は外して経済成長著しい新興国の比率を高めにしたいといったニーズにも柔軟に応えられますよね。
一方、全世界株式インデックスファンドは、投資信託一本で世界各国の株式に投資できる手軽さが魅力です。
個別に組み合わせる場合より値動きが見えにくいのが逆にメリットになる場合もあるかもしれないですね。全世界株式のまとめ買いなら個々の市場の動向に惑わされずにすみそうです。
いずれにせよ、長期でコツコツと資産を積み上げていくには、いざという時にあわてないよう預貯金や個人向け国債といった安全資産も忘れずにしっかりと確保しておきたいですね。
日本経済新聞によると、リーマン・ショック時に株価が回復するまで全世界株式の積立投資を継続していた場合(2008年8月末~2013年2月)、4割ほどの利益が出ていたそうです。
まさに「損して得取れ」あるいは「継続は力なり」といった感じかもしれませんね。
・危機乗り越える世界株投資 夫婦で4000万円目指す(日本経済新聞)
にほんブログ村 応援おねがいします
おすすめ記事
全世界株式とバランスの比較は下の記事を参考にしてください。・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』4資産および8資産均等型バランスファンドや世界経済インデックスファンドと比較 リスク・リターン特性も評価
・全世界株式(オール・カントリー)をバランス(株式重視・均等・債券重視)と比較・評価 リバランスが難しいならバランスファンドもあり?
【楽天ブックス】人生100年時代の年金・イデコ・NISA戦略 [ 田村 正之 ]
ブログ村 投資信託
投資信託が話題のブログ
ブログ村 インデックス投資
インデックス投資が話題のブログ
ブログ村 米国株
米国株が話題のブログ
0 件のコメント:
コメントを投稿