つみたてNISA対象商品にもなっている、低コストバランスファンド『ダイワ・ライフ・バランス』の特徴と成績を定番バランスファンドと比較してみました。
つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。詳細については金融庁のWEBサイトで解説されています。
ダイワ・ライフ・バランスほか特徴
『ダイワ・ライフ・バランス』は、先進国を中心に国内外の株式と債券に分散投資します。基準ポートフォリオは、『同30』が株式30%:債券70%、『同50』が株式50%:債券50%、『同70』が株式70%:債券30%です。
運用管理費用(年率)は順に税抜0.18%、税抜0.20%、税抜0.22%です。
「基準ポートフォリオ」交付目論見書2ページより |
『SMT 世界経済インデックス・オープン(債券シフト型)』(SMTAM)、『世界経済インデックスファンド』(SMTAM)、『SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)』(SMTAM)は、新興国も含む世界の株式と債券に分散投資します。
債券シフト型が株式25%:債券75%、標準型が株式50%:債券50%、株式シフト型が株式75%:債券25%となっています。
各地域のGDPシェアの変化に応じて、原則として年1回地域別構成比の見直しを行う場合があります。
運用管理費用(年率)は順に税抜0.45%、税抜0.50%、税抜0.55%です。解約時の信託財産留保額(0.1%)が設定されています。
SMT~は2020年1月28日現在 世界経済IFは2019年12月末現在 |
『eMAXIS バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)と『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)は、新興国も含む世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
株式37.5%:債券37.5%:REIT25%です。
運用管理費用(年率)は前者が税抜0.50%以内、後者が税抜0.14%以内です。前者のみ解約時の信託財産留保額(0.15%)が設定されています。
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替ヘッジは行いません。信託期間はすべて無期限です。
ダイワ・ライフ・バランスほか運用実績
下のチャートは『ダイワ・ライフ・バランス』の設定された2005年6月の月末から2020年1月末までの14年7ヵ月強の基準価額の推移です(起点の基準価額を1万円に統一)。バランスファンドといえども、2008年の金融危機の際には基準価額が大きく下落しているのがわかります。停滞期を経て、その後、基準価額は力強く回復しています。
基準価額の推移 2005年6月末~2020年1月末 過去の実績は将来を保証するものではありません |
下のチャートは『ダイワ・ライフ・バランス50』の2年間の基準価額の推移(2018年2月5日~2020年2月4日)をライバルと比較したものです(起点の基準価額を1万円に統一)。
この期間では国内REITが好調だった『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』が頭一つ抜けています。
基準価額の推移 2018年2月5日~2020年2月4日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
下のチャートは『ダイワ・ライフ・バランス30』と『ダイワ・ライフ・バランス70』の2年間の基準価額の推移(2018年2月5日~2020年2月4日)をライバルと比較したものです(起点の基準価額を1万円に統一)。
基準価額の推移 2018年2月5日~2020年2月4日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年2月4日現在)。
調整局面の下落率は2018年10月2日から同年12月25日の数字です。
2020年2月4日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
『世界経済インデックスファンド』の騰落率は、分配金(税引前)を再投資したものとして計算しています。
資産配分によって優勢な時期・劣勢な時期はありますが、国内資産の比率が高めな古参の『ダイワ・ライフ・バランス』も思いのほか健闘していますね。
好調な国内REITが追い風になったこともあり、上記の期間ではREITを含む8資産均等型が『ダイワ・ライフ・バランス50』や『世界経済インデックスファンド』を上回る成績になっています。
ダイワ・ライフ・バランス まとめ
海外資産よりも為替相場の影響の少ない国内資産に比重を置きつつ国内外の資産に分散して堅実に運用したい場合には、『ダイワ・ライフ・バランス』は選択肢の一つになるでしょうか。非課税口座では節税メリットを活かすために期待リターンの高い株式を中心に運用すべきという考え方もあります。値動きの激しい株式でも、たとえば資産全体の4分の1に抑えておけば、株式が半値になったとしても全体から見れば8分の1(12.5%)の損失で済みます。
とはいえ損失に対する精神的な負担は人それぞれなので、理論的には正しくても耐えられないこともありますよね。預貯金と違って投資信託には価格変動リスクがつきものです。
出典:「つみたてNISA早わかりガイドブック」 (金融庁)1ページより |
値動きの大きさに怖くなって弱気相場の途中で投げ出してしまうよりは、期待リターンは見劣りしてもリスク(収益のぶれ)が比較的控えめなバランスファンドで積立や運用を継続できれば、そのほうが成果を得られるかもしれませんね。
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