『楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))』(楽天投信投資顧問)と『楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))』(楽天投信投資顧問)のベンチマークとの乖離(かいり)について簡単にまとめてみました。
『楽天・全世界株式インデックスファンド』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は、長期・積立・分散投資をうたうつみたてNISA対象商品です。
上記のポートフォリオは『楽天・全世界株式インデックスファンド』は投資対象VT、VTI、VXUSのうち代表的なVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)のもの、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は投資対象VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)のものです。
初回の月報ではベンチマークからの乖離(かいり)が目立つ
ファンドの成績とベンチマークの指数が完全に一致することはありません。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の交付目論見書の3ページには留意点として以下のような記載があります。
当ファンドはマザーファンドが投資する上場投資信託証券を通じて、対象指数に連動する投資成果を目指して運用を行いますが、当該上場投資信託証券は対象指数と連動することが約束されているわけではないほか、当ファンドにおける資金流出入から当ファンドとマザーファンド間の資金移動までのタイミングのずれ、当ファンドにおける信託報酬やマザーファンドにおける売買コストをはじめとする当ファンドとマザーファンドの運営にかかる費用負担の影響等から、当ファンドの基準価額と対象指数との乖離が拡大する場合があります。
ただし、2017年9月29日の設定から間もない初回(2017年10月末)の月報ということもあり、ベンチマークにしている指数との騰落率の差が1ヵ月間にしては大きめな印象もあるでしょうか?
その後の月報では?(2022年10月末現在)
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』とベンチマークの指数における騰落率の乖離(かいり)は下記の通りです。初回の月報では過去1ヵ月の乖離は-0.8%でした。2022年10月末の月報では過去1ヵ月の乖離は+0.3%です。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』とベンチマークの指数における騰落率の乖離は下記の通りです。
初回の月報では過去1ヵ月の乖離は-0.5%でしたが、2022年10月末の月報では過去1ヵ月の乖離は-0.2%です。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の運用管理費用(年率)は投資対象の投資信託証券の報酬を含む実質で税込0.199%程度と0.162%程度なので単純計算で3倍にして3年の乖離と比べると下記のとおりです。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』
運用管理費用3年分 0.597% < 乖離(3年)2.2%
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
運用管理費用3年分 0.486% < 乖離(3年)2.4%
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』および『楽天・全米株式インデックス・ファンド』はVTやVTIなど上場投資信託証券(ETF)を通じて株式に投資しているので、現物株式に直接投資している場合に比べ、ベンチマークとの連動性ではやはり不利な面もあるのかもしれませんね。
楽天・全世界株式および楽天・全米株式と競合ファンドの実績比較
ベンチマークが異なるため厳密な比較ではないことに留意してください。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』や『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と競合ファンドの成績は、設定当初に比べ縮小傾向にあります。
・【毎週更新】『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(3地域均等型)(除く日本)、8資産均等型バランス等と比較・評価
・【毎週更新】『楽天・全米株式インデックス・ファンド』楽天・米国高配当株式、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、iFree NYダウ、iFreeNEXT NASDAQ100/FANG+、SMT 米国株配当貴族と比較・評価
SBIアセットマネジメントから楽天・バンガード・ファンドのライバルとなるインデックスファンドが設定されたのは気になるところでしょうか。
『SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド』
信託報酬の実質的な負担 年0.1338%程度
(楽天・全世界株式インデックス・ファンド 年0.199%程度)
『SBI・V・全米株式インデックス・ファンド』
同 年0.0938%程度
(楽天・全米株式インデックス・ファンド 年0.162%程度)
『SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド』
同 年0.1238%
(楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド 年0.192%程度)
すべて税込です。
設定直後は実質コストが高めに出る可能性もありますが、選択肢が増えたのはありがたいですよね。
「楽天・バンガード・ファンド」シリーズと「SBI・V」シリーズの比較は下の記事を参考にしてください。
・『SBI・V・S&P500』『eMAXIS Slim 米国株式』『楽天・全米株式』『SBI・V・全米株式』比較・評価 投資対象VOOとVTIの年間平均リターンも確認
楽天・米国高配当株式と楽天・新興国株式(追記)
・『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』『楽天・全米株式インデックス・ファンド』実質コストや運用実績を評価 VYMとVTIの年間平均リターンも比較
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『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』に半分ずつ投資した成績は下の記事を参考にしてください。・『楽天・全米株式インデックス・ファンド』『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』半分ずつ投資した実績を評価
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