『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)に半分ずつ投資した場合の運用実績を確認してみました。
どちらも、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
金融庁のリーフレット(PDF)や「つみたてNISA早わかりガイドブック」(WEB)の解説がわかりやすいです。
楽天・全米株式と楽天・全世界株式の特徴
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
下記のポートフォリオは実質的な投資対象であるVT、VTI、VXUSのうち代表的なVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)のものです。
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は、すべて無期限です。
楽天・全米株式と楽天・全世界株式の実績(チャートと騰落率)
下のチャートは設定来5年2ヵ月弱の基準価額の推移(2017年9月29日~2022年11月22日)です。「全米株式 50%:全世界株式 50%」は『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』に半分ずつ投資した場合の成績です。
騰落率の比較は下の表の通りです(2022年11月22日現在)。
コロナショック時の下落率は2020年2月21日~同年3月24日の数字、設定来の騰落率は5年2ヵ月弱の数字です。
・「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」投資対象銘柄(組入れETF)の追加について(PDF/楽天投信)
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は効率的な運用や中長期的な運用管理費用の低減をめざして、これまでの全世界株式「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」(VT/経費率 0.07%)に加え、全米株式「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」(VTI/経費率 0.03%)と全世界株式(除く米国)「バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF」(VXUS/経費率 0.07%)も投資対象にするとのこと。
運用管理費用の実質的な負担は「楽天VT」から「楽天VTI 60% + VXUS 40%」へ完全に移行するなら税込0.178%程度になる計算です(ただし現時点ではVTを売却する予定はないとのこと)。
近年は米国株式の好調さが際立っていたこともあり、純資産総額は『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(7,554.45億円)が『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(2,284.80億円)に大差をつけています(2022年11月22日現在)。
長期投資を前提に米国以外の国や地域の巻き返しに期待するなら、国際分散投資が手軽に実現できる全世界株式インデックスファンドも魅力的かもしれませんね。
世界の株価は強気相場と弱気相場を繰り返しながらも成長を続けています。
・米国株か?世界株か?(ピクテ投信)
長期投資を実践するのであれば、経済情勢の変化にも目を配る必要がある。しかし、10年を超える予測というものはほとんど当てにならないうえ、さらにバブルの「形成」と「崩壊」を見分けるのも至難の業だ。このため、はじめから決め打ちせず、先進国株と新興国株を含めた「世界株」に分散投資を行い、いずれ遭遇するであろうバブルの「形成」と「崩壊」に備えることが長期投資にとって重要ではなかろうか?
1970年代と1980年代、ほかの地域を圧倒するパフォーマンスだった日本株はその後、低迷を余儀なくされています。2000年代に騰落率がトップだった新興国株式も、2010年代は他地域に見劣りする成績でした。
時代によって、優勢な株式市場が入れ替わってきたことがうかがえます。
・2022 Long-Term Capital Market Assumptions 長期見通し(円ベース)(PDF/J.P.モルガン)
下記はJ.P.モルガンの予測する円換算ベース(為替ヘッジなし)の期待リターン(幾何平均)と年率ボラティリティです。
米国大型株式 2.4% 18.97%
米国小型株式 2.7% 23.43%
世界株式 3.3% 19.24%
先進国株式 3.1% 19.17%
新興国株式 5.2% 22.65%
予測が実際に当たるかはわかりませんが、こうした見方もあるというのは興味深いですよね。
楽天・全米株式と楽天・全世界株式の積立投資の成績
つみたてNISAのスタートした2018年1月から毎月1日を積立日に設定しています(注文が成立する約定日は翌営業日)。1日が休日の場合は後ずれします。下のチャートは毎月3.3万円強(33,333円)ずつ積み立てた場合の元本と評価額の推移を示しています(2018年1月5日~2022年11月22日)。
各年月の元本と評価額は約定日の数字ですが、最新月のみ2022年11月22日時点の数字です。
各年月の元本と評価額の詳細は下の表の通りです。
つみたてNISAの始まった2018年1月から4年11ヵ月弱の積立投資(毎月3.3万円強)の評価額は、2022年11月22日現在、197万円弱(1,966,647円)の元本に対して以下の通りです。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
3,030,051円(+1,063,404円/+54.07%)
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』
2,778,836円(+812,189円/+41.30%)
両者に半分ずつ投資した場合
2,904,443円(+937,796円/+47.69%)
楽天・全米株式と楽天・全世界株式 まとめ
米国株式を中心にしつつ、幅広く分散された全世界株式インデックスファンドにも保険として投資しておきたいと考えるなら、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の組み合わせも面白い選択肢になりそうです。ただし、全世界株式インデックスファンドも半分は米国で占められていますから、米国株式と全世界株式のインデックスファンドを組み合わせた場合、全体の4分の3が米国になります。
米国以外の地域にもう少し比重を置いて、より幅広い資産に分散したいのであれば、バランスファンドという選択肢もありますね。
・楽天・全世界株式、楽天・全米株式を『楽天・インデックス・バランス・ファンド』3種と比較・評価 あれこれ悩むくらいならバランスファンド1本でいい?
・楽天・全世界株式/全米株式を4、6、8資産均等型バランスと比較・評価 コロナ・ショックなど急落局面の騰落率は?
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