※ 記事を更新しました(2018年9月19日現在)。
2018年から始まった「つみたてNISA」対象商品にもなっている『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の特徴を比較してみました。
ちなみに愛称はそれぞれ『楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)』、『楽天・バンガード・ファンド(全米株式)』です。
より幅広く分散しているのは?
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』のほうが投資先が分散されています。楽天・全世界株式インデックス・ファンド 2018年7月末現在(同年8月末月報より) |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は先進国と新興国合わせて47ヵ国の株式を対象にしています。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は米国の株式のみを対象にしています。
銘柄数の比較では、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の倍以上の銘柄を組み入れています。
2018年7月末現在(同年8月末月報より) |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』が運用の指標としているベンチマークは全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーしています。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』が運用の指標としているベンチマークは米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーしています。
どちらも大型株から小型株まで網羅しています。
より低コストなのは?
より低廉なのは『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のほうです。2018年7月17日付の交付運用報告書から推計すると、運用管理費用以外の諸経費を加えた実質コストは『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』が0.5020%、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は0.3112%です。
投資信託を100万円分保有していたとすると、単純計算で1年当たりの負担は『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は5,020円程度、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は3,112円程度になります。
初回の決算ということもあり実質コストは高めになっています。次回の決算では下がる可能性もあります。
純資産総額が大きいのは?
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のほうが純資産総額が大きいです。2018年9月18日現在 |
設定日はどちらも2017年9月29日ですが、最近の米国株式の人気を反映してか『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のほうが純資産総額が伸びているようです。
2018年9月19日現在、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の販売会社はHS証券、SBI証券、岡三オンライン証券、カブドットコム証券、GMOクリック証券、ジャパンネット銀行、ソニー銀行、立花証券(ネットトレード ストックハウス)、栃木銀行、フィデリティ証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券です。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は上記に加えて岩井コスモ証券でも取り扱っています。
どちらの投資信託も、楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)にもラインナップされています。
これまでの運用成績が優勢なのは?
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のほうが好調です。基準価額の値動き 2017年9月29日~2018年9月18日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
設定来の基準価額の値動きを見ると、世界経済の中心である米国の株式に集中投資している『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のほうが優勢です。
米国の長期金利上昇や貿易摩擦への警戒感から特に新興国資産が軟調な一方、投資資金が還流している米国は一人勝ちに近い状況になっています。
2018年9月18日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません。株価が過熱して割高になれば上昇の余地が少なくなり、その後の成績はさえない可能性もあります。
・バンガード「グローバル・マクロ・マターズ」シリーズ『米国株の上昇に伴い、リスクとリターンのトレードオフが複雑に』(PDF)
まとめ
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』はどちらも魅力的な投資信託ですから、選択には悩んでしまうかもしれないですね。未来の不確実性を考慮し投資先の分散を重視するなら『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』のほうが向いているでしょうか。
世界中から優秀な人材の集まる米国企業の国際競争力を信じるなら『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のほうが輝いて見えるでしょうね。
迷うなら両方とも投資するという手もあります。その場合、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』も半分は米国が占めているので、全体としては米国の割合がかなり高めになる点は注意が必要でしょうか。
・『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の出足の成績を楽天・米国高配当株式、iFree S&P500・NYダウ、iFreeNEXT FANG+、SMT米国株配当貴族等と比較
・『楽天・全世界株式』『楽天・全米株式』ベンチマークからのかい離が大きめ?ライバルとの差は縮小中
つみたてNISAガイドブックほか
2018年から始まる「つみたてNISA」については金融庁のリーフレット(PDF)や「つみたてNISA早わかりガイドブック」(PDF)がわかりやすいです。制度が導入された背景も含めて詳しく知りたい場合は「導入直前!「つみたてNISA」の制度説明」(PDF)を参照してください。
・金融庁が「つみたてNISA対象商品届出一覧」公表 各指数で信託報酬が最安値の投資信託は?
毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?
2018年1月から毎月1万円の積立投資に挑戦した場合の通算成績をシミュレーションしてみました。・インデックス投信『楽天・全世界株式』『楽天・全米株式』毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?
・『iFree S&P500』『楽天・全米株式』『フィデリティ・米国優良株』つみたてNISAで毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?先進国株式インデックスファンドとも比較
・eMAXIS Slim 国内、先進国、新興国株式をつみたてNISAで毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?
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