海外の成長企業に投資するという『ひふみワールド』の特徴と運用実績を全世界株式インデックスファンドや『セゾン資産形成の達人ファンド』と比較してみました。
アクティブファンドの劣勢を伝える記事などもありますが、コロナ禍での『ひふみワールド』の実績は?
・「アクティブファンドがインデックスに勝てない」根拠とは?(東証マネ部)
ひふみワールド・全世界株式・セゾン資産形成の達人の特徴
アクティブファンドの『ひふみワールド』(レオス・キャピタルワークス)は、日本を除く世界各国の株式を投資対象とし、成長性の高い銘柄に選別投資します。状況に応じて株式の組入比率は変化します(現金の比率は最大で50%未満)。
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は年率1.628%(税込)です。購入時手数料や解約時の信託財産留保額はありません。
長期保有で信託報酬の一部を還元する仕組みになっています(5年経過で年0.1%、10年経過で年0.25%)。還元された分、口数が増えます。
2021年10月末月報によるとアクセンチュア(愛 コンサルティングサービス会社)、セールスフォース・ドットコム(米 各種ビジネスプラットフォームを提供)、MSCI(米 株価指数ビジネス、投資支援サービス)、S&Pグローバル(米 債券格付、株価指数ビジネス)、マイクロソフト(米 世界最大のソフトウェア会社)など174銘柄を組み入れています。
パッシブファンドの『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2021年10月末月報によると、日本を除く先進国と新興国の2,669銘柄(アップル、マイクロソフト、アマゾン、台湾セミコンダクター、テンセントなど)を組み入れています。
運用管理費用は年率0.1144%以内(税込)です。購入時手数料や解約時の信託財産留保額はありません。
アクティブファンドの『セゾン資産形成の達人ファンド』(セゾン投信)は、投資対象ファンドを通じて海外及び日本の株式に幅広く分散投資します。株式市場の過熱により有望な投資先がないと判断した場合は、債券にも投資する場合があります。
投資先ファンドの選定は企業分析をしっかり行っていること、長期的な視点で運用されていること、手数料が適正なことを条件としています。適格機関投資家限定のファンドにも投資しています。
2021年10月末月報によると、9のファンドを通じて540銘柄(テスラ、マイクロソフト、ASMLホールディング、台湾セミコンダクター、ソニーなど一部重複あり)を組み入れています。
運用管理費用は年率1.35%±0.2%程度(税込)です。購入時手数料はありません。解約時の信託財産留保額は0.1%です。
今回、取り上げた投資信託は、外貨建資産に対し為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。
ひふみワールドほか運用実績(チャートと騰落率)
下のチャートは過去2年の基準価額の推移(2019年11月18日~2021年11月17日)を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
騰落率の比較は下の表の通りです(2021年11月17日現在)。
コロナ・ショック時の下落率は2020年2月21日~同年3月24日(セゾンのみ~同23日)の数字です。
コロナ禍の世界的な金融緩和の追い風もあり、『ひふみワールド』の設定来の成績は極めて好調です。ただ最近はインデックスファンドも健闘しています。
2021年11月17日現在の純資産総額は『ひふみワールド』420.69億円(2019年10月8日設定)、『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』1,036.26億円(2018年3月19日設定)、『セゾン資産形成の達人ファンド』1886.22億円(2007年3月15日設定)です。
ひふみワールド まとめ
設定直後は現金比率が3分の1を超えていた『ひふみワールド』ですが、現金を温存していたことがコロナ・ショック下ではうまく活きたみたいですね。直近(2021年10月末時点)のマザーファンドにおける現金比率は4.3%です。『ひふみワールド』の「世界にあふれるビックリ!をみつけにいこう」というコピーや、ひふみに共通の「足で稼いで企業を発掘する」という投資理念はロマンがありますよね。
・国内最大級のアクティブファンド「ひふみ投信」、海外株投資で飛躍するレオス・キャピタルワークス(モーニングスター)
ひふみアカデミー(2021年11月)の動画では、決算の動向を見ながらインフレ下でも生産性向上に寄与し収益をあげられる企業に集中して投資したという話がありました。具体的にはアクセンチュアやセールスフォース、MSCI、S&Pグローバルなどの名前があがっていました。
アメリカ企業の場合、M&Aが激しく企業規模が大きいこともあり価格転嫁が進みやすいとのこと。今はソフトウェア・サービスの会社に重点を置いているが、異常なインフレ環境から脱する見通しがつけば製造業のウェイトを引き上げることも考えているそうです。
直販ではなく、一般販売の『ひふみワールド+(プラス)』もスタートしています。
・『ひふみワールド+』全世界株式および米国株式(S&P500)インデックスファンドと実績比較・評価 世界の成長企業に投資するアクティブファンドの実力は?
世界を相手に成長企業を発掘するには調査力や選別眼がより厳しく問われることになるかと思いますが、今後も運用成績で期待に応えられることを祈っています。
・「老後2000万円問題」「景気減退」「FIRE」という生き方…投資のプロに聞く!<いま初心者がすべきこと>(レオス・キャピタルワークス/テレ東+)
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