2018年からスタートした「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」の対象商品のうちバランスファンドの4、6、8資産均等型にしぼって特徴を簡単にまとめてみました。
長期・積立・分散投資を支援する「つみたてNISA」のしくみについては、金融庁のリーフレット(PDF)や「つみたてNISA早わかりガイドブック」(WEB)がわかりやすいです。
4、6、8資産均等型バランスファンドの特徴は?
一般的な4、6、8資産均等型バランスファンドの特徴を簡単にまとめてみたいと思います。基本投資比率
名前の通り4資産均等型は4分の1ずつ、6資産均等型は6分の1ずつ、8資産均等型は8分の1ずつ、という投資比率になっています。
資産別投資比率
各資産の値動きの大きさは以下の順です。
株式 > REIT(不動産投資信託証券) > 債券
不動産の賃貸料などを原資に比較的安定した配当が期待できるREITは、ミドルリスク・ミドルリターンとされています。
ただし、REITは株式や債券に比べ市場の規模が小さいので、投資資金の流出入が激しくなると株式以上に値動きが大きくなる場合があります。
地域別投資比率
各地域の値動きの大きさは下の順です。
新興国 > 先進国 > 国内
為替相場の影響を受ける分、国内資産よりも海外資産のほうが値動きが大きくなります。
また新興国への投資は先進国に比べ政治・経済情勢の変化などカントリーリスクが高いとされています。
リターン・リスク水準と年間リターン
下の表は野村アセットマネジメントの投信アシストのポートフォリオ分析で、均等型バランスファンドに準拠したポートフォリオのリターン(投資収益率)とリスク(投資収益率のぶれ)を算出したものです。シャープレシオ(効率係数)は数字が大きいほど運用効率が高い(リスクの割にリターンが大きい)ことを示します。
リターンとリスクは年率 過去のデータは将来を保証するものではありません |
短期では含まれる各資産の好不調によって逆転もあり得ますが、リーマン・ショックを含む上記の期間(2003年3月31日~2020年1月31日)では以下のような傾向にあります。
国内外の株式と債券に投資する4資産均等型よりもREIT(不動産投資信託証券)が含まれる6資産均等型のほうがリターンが高い反面、リスクも大きくなります。
また新興国資産(株式と債券)の含まれる8資産均等型のほうがさらにリターンは高くなりますが、リスクもさらに大きくなります。
○は年間リターンの平均値 過去のデータは将来を保証するものではありません 野村AM「投信アシスト」より |
金融危機を含む上記の期間内(2003年3月31日~2020年1月31日)の任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。○は年間リターンの平均値です。
値動きの穏やかさを取るか、値動きが激しくてもリターンの高さを優先するのかは、余裕資金や年齢、想定する運用期間にもよるでしょうか。
目標額の達成に近づいたり、ある程度の年齢になったら、投資信託等のリスク資産を徐々に解約(売却)して、預貯金や個人向け国債等の安全資産の比率を高めるなど出口戦略も意識しておくべきでしょうね。
4、6、8資産均等型バランスファンドの積立投資の成績
毎月1日を積立日に設定しています(約定日は翌営業日)。1日が休日の場合は後ずれします。4資産均等型
過去の実績は将来を保証するものではありません |
6資産均等型
過去の実績は将来を保証するものではありません |
8資産均等型
過去の実績は将来を保証するものではありません |
2018年1月から2年強の積立投資(毎月1万円)の評価額は、2020年2月10日現在、26万円の投資額に対して以下の通りです。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)』
277,669円(+6.80%)
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)』
287,152円(+10.44%)
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』
284,105円(+9.27%)
上記の期間では国内REITが好調な一方、新興国資産は出遅れています。そのため、6資産均等型バランスファンドがほかを上回る成績になっています。
運用管理費用(年率)は順に税抜0.140%、税抜0.159%、税抜0.140%以内です。
均等型バランスファンドの基準価額の推移や騰落率は下の記事を参考にしてください。
・先進国中心にREITにも分散投資『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)』4資産および8資産均等型や楽天・全世界株式と実績比較
積立投資については下の記事も参考になると思います。
・資産「2000万円」づくり 手堅い投信の長期積み立て(NIKKEI STYLE)
・積立投資を学ぶ(大和投資信託)
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8資産均等型の一括投資と積立投資の比較は下の記事を参考にしてください。・「8資産均等型」一括投資と積立投資の成績を5年、10年、15年で比較・評価 積立投資のメリットとデメリットとは?
8資産均等型と株式重視型バランスファンドの比較は下の記事を参考にしてください。
・【つみたてNISA】8資産均等型よりもう少し積極的な運用を望むなら? 株式重視型バランスファンドの積立でプラスアルファをめざす
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・【つみたてNISA】8資産均等型よりリスクを抑えた堅実な運用を望むなら? 値動きの穏やかな債券重視型バランスファンドの積立で、ほどほどのリターンをめざす
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