※ 記事を更新しました(2018年10月26日)。
厳選投資を行っているアクティブ運用投信の『コモンズ30ファンド』(コモンズ投信)と『ひふみプラス』(レオス・キャピタルワークス)の特徴や運用成績を、インデックス投信と比べながら簡単にまとめてみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』と『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』などです。
コモンズ30ファンド・ひふみプラスほか特徴
『コモンズ30ファンド』と『ひふみプラス』は国内外の厳選した企業の上場株式に投資します。どちらのファンドも財務指標や株価指標など目に見える定量面だけでなく、企業訪問等を通じ経営方針や戦略など目に見えない定性面にも徹底した調査・分析を行うことをうたっています。
交付目論見書の商品分類では『コモンズ30ファンド』は為替ヘッジあり(適時)、『ひふみプラス』は為替ヘッジなしとなっています。
『コモンズ30ファンド』は第9期(決算日:2018年1月18日)の交付運用報告書では海外企業に投資していませんが、海外売上比率の高い日本の企業に投資することによって世界の成長を取り込む方針のようです。
2018年10月18日付の交付目論見書によると、投資先30社のうち約7割の21社が海外売上高比率で50%を超え、うち11社は70%を超えています(2018年3月時点)
2018年7月末現在 2018年10月18日付交付目論見書より |
2018年7月末現在 2018年10月18日付交付目論見書より |
『ひふみプラス』の海外株式の組入比率は、2018年9月末の月報によると10.6%です。
2018年9月末月報より |
2018年9月末月報より |
『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』と『eMAXIS TOPIXインデックス』は、東証一部上場の全銘柄が対象の東証株価指数(TOPIX)の値動きに連動する投資成果をめざします。
2018年9月末月報より |
2018年9月末月報より |
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』と『eMAXIS 先進国株式インデックス』は、日本を除く先進国(北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22ヵ国)の株式市場の値動き(MSCIコクサイ インデックス)に連動する投資成果をめざします。原則として為替ヘッジは行いません。
2018年9月末月報より |
2018年9月末月報より |
今回、取り上げた投資信託の信託期間はすべて無期限です。
コモンズ30ファンド・ひふみプラスほか費用
『コモンズ30ファンド』と『ひふみプラス』は企業の調査・分析を行っている分、指数連動型のインデックス投信に比べ費用は高めです。
『コモンズ30ファンド』と『ひふみプラス』は純資産総額に応じて一定額を超えた分について信託報酬(運用管理費用)の料率が下がる仕組みになっています。
『コモンズ30ファンド』は最大で年率0.68%(税抜)まで、『ひふみプラス』は最大で年率0.78%(税抜)まで下がります。
コモンズ30ファンド・ひふみプラスほか運用実績
下のグラフは『コモンズ30ファンド』、『ひふみプラス』、『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』、『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の過去およそ1年間(2017年9月末~2018年9月末)の基準価額(税引前分配金再投資)の値動きを比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の値動き(月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
そのほかの投資信託の含めた過去1年(2017年10月26日~2018年10月25日)、過去3年(2015年10月26日~2018年10月25日)、過去5年(2013年10月28日~2018年10月25日)の騰落率の比較は下の表の通りです。
騰落率は分配金(税引前)を再投資したものとして計算しています。
2018年10月25日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
まとめ
直近の株式市場は調整を余儀なくされていますが、『コモンズ30ファンド』や『ひふみプラス』の過去3年、過去5年の成績は堅調で、特に『ひふみプラス』は驚くほど好調です。ただし、長期での投資を考えると、アクティブ運用投信の場合、もし途中で運用担当者が変わってしまったらという点が、やはり気になるでしょうか。
『コモンズ30ファンド』や『ひふみプラス』もアクティブ運用投信としては比較的低コストですが、最近はインデックス投信の一層の低コスト化が進んでいて信託報酬をはじめとする運用コストの差が長期では重荷にならないかという心配はありますよね。
『コモンズ30ファンド』と『ひふみプラス』、どちらも調査・分析を経て選別された企業に投資できることが魅力的な投資信託ですが、今のところ国内株式を中心にしています。
たとえば、先進国株式インデックス投信と組み合わせると、投資コストの引き下げだけでなく分散投資も実現できて相性が良いかもしれませんね。
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こぼれ話
つみたてNISA商品ラインナップ
『コモンズ30ファンド』と『ひふみプラス』はネット証券大手の楽天証券とSBI証券の「つみたてNISA」商品ラインナップに入っています。・楽天証券「つみたてNISA取扱商品」株式とバランス型に分類し信託報酬の安い順に並び替えてみました
・SBI証券「つみたてNISA取扱商品」株式とバランス型に分類し安い順に並替 楽天・全世界株、全米株もあり
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つみたてNISAガイドブックほか
「つみたてNISA」については金融庁のリーフレット(PDF)や「つみたてNISA早わかりガイドブック」(PDF)がわかりやすいです。制度が導入された背景も含めて詳しく知りたい場合は「導入直前!「つみたてNISA」の制度説明」(PDF)を参照してください。巻末に「つみたてNISA」のよくある質問と回答も載っています。
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