日本の新興企業市場であるJASDAQ上場株式に投資する『日本新興株オープン』(日興アセットマネジメント)の特徴や運用成績を、主に国内株式に投資する他のファンドと比べながら簡単にまとめてみました。
比較の対象は『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』、『ひふみ投信』、『日本株式インデックスファンド』です。
日本新興株オープンほかファンドの特徴
『日本新興株オープン』は、JASDAQをはじめとする新興企業市場に上場された株式の中から、中長期的に成長が期待できる企業および業績の回復が見込める企業の株式に投資を行ないます。信託期間は2021年12月20日まで、です。企業訪問等を通じた調査・分析などボトムアップ・アプローチで投資銘柄を厳選します。組入銘柄数は原則として50~100銘柄程度とします。
日本新興株オープン2017年7月末月報2ページより引用 |
月報によると東証一部、同二部、ジャスダック、マザーズの88銘柄に投資しています(2017年7月末現在)。
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』は、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定しており、わが国の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に厳選して投資します。信託期間は無期限です。
週報によると東証1部、同2部、ジャスダック、マザーズの52銘柄(ラウンドワン、ニチハ、SHOEIなど)に投資しています(2017年8月25日現在)。
『ひふみ投信』は、 国内外の上場株式を主要な投資対象とし、市場価値が割安と考えられる銘柄を選別して長期的に投資します。信託期間は無期限です。
株価の下落リスクが高まっている時や、株価水準から魅力的な銘柄がないような時には株式の組入比率を最大で50%強まで引き下げます。月報によると、東京センチュリー、あいホールディングス、ルネサスエレクトロニクスなど日米163銘柄(米国株式は2銘柄)に投資しています(2017年7月末現在)。
『日本株式インデックスファンド』は、東証株価指数(TOPIX)の値動きに連動する投資成果をめざします。TOPIXは東証1部に上場されている全銘柄を対象にした株価指数です。信託期間は無期限です。
月報によると、トヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ 、日本電信電話など1,976銘柄に投資しています(2017年7月末現在)。
日本新興株オープンほかコストと成績
2017年8月28日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
騰落率は分配金(税引前)を再投資したものとして計算しています。過去5年の騰落率は下記のような成績でした。
日本新興株 > ジェイリバイブ > ひふみ > 日本株式(TOPIX)
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。残念ながら『日本新興株オープン』についてはSBI証券でも楽天証券でも税抜3%の購入時手数料がかかります。
直販の『ひふみ投信は』は、保有期間が5年以上10年未満で0.2%、保有期間が10年以上は0.4%、信託報酬の一部を還元しています(そのぶん口数が増えます)。
まとめ
『日本新興株オープン』は騰落率を見ると東証株価指数(TOPIX)に連動するインデックスファンドよりも優秀な成績ではあるものの、値動きの激しさもうかがえます。下の表は設定来の基準価額の値動きを示したものです。日本新興株オープン2017年7月末月報1ページより引用 |
グラフの左側の山に注目すると分配金込み基準価額が3万5千円に到達した後、5千円近辺まで急落しています。その後も山あり谷ありといった感じですね。
こうした激しい値動きを目の当たりにすると、いくら好調なアクティブファンドと言えども投資額全体のごく一部にとどめておいたほうが賢明だと思わされますよね。
こぼれ話
『日本新興株オープン』はSBI証券のファンドロボにオススメされたファンド(質問の結果は「積極派」)です。
モーニングスター社の高評価ファンドを厳選しているとはいえ、提案してくるものを見ると手数料の高そうなファンドが並んでいて、商売上手なロボットなのかもしれませんね(苦笑)。
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