つみたてNISA対象『SMT 世界経済インデックス・オープン』を世界経済インデックスファンドや8資産均等型と比較 資産規模が懸念材料?

2017年10月26日木曜日

8資産均等型 世界経済インデックスファンド

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SMT世界経済を競合するバランス投信と比較
SMT 世界経済IOを競合するバランス投信と比較

※ 記事を更新しました(2018年4月10日)。

2017年8月25日に新しく設定された『SMT 世界経済インデックス・オープン』の出足の成績を競合するバランスファンドと比較してみました。

比較の対象は『世界経済インデックスファンド』、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』、『eMAXIS バランス(8資産均等型)』です。

すべて、つみたてNISAの対象商品です。

SMT 世界経済インデックス・オープンほか特徴

SMT 世界経済インデックス・オープン、世界経済インデックスファンド、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)、eMAXIS バランス(8資産均等型)基本組入比率
SMT 世界経済IO、世界経済IFは2017年8月現在

SMT 世界経済インデックス・オープン』は、『世界経済インデックスファンド』と同様、日本を含む世界の株式と債券に分散投資します。

基本組入比率はどちらも株式50%債券50%です。

地域別構成比については、『SMT 世界経済インデックス・オープン』は地域別(日本、先進国、新興国)のGDP(国内総生産)総額の比率に基づき決定します。

これに対し、『世界経済インデックスファンド』は地域別のGDP総額の比率を参考に決定しますとなっています。

『SMT 世界経済インデックス・オープン』のほうがより忠実にGDP総額の比率を反映する方針なのかもしれません。見直しは原則、年1回行われます。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』と『eMAXIS バランス(8資産均等型)』は、日本を含む世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。

株式37.5%債券37.5%REIT25%です。

今回取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジは行いません。信託期間はすべて無期限です。

SMT 世界経済インデックス・オープンほか成績

SMT 世界経済インデックス・オープン、世界経済インデックスファンド、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)、eMAXIS バランス(8資産均等型)成績比較表
2018年4月9日現在
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません

設定来(2017年8月25日~2018年4月9日)の騰落率は下記のような成績順でした。

世界経済IF > eMAXIS Slim 8資産 > eMAXIS 8資産 > SMT世界経済IO

『SMT 世界経済インデックス・オープン』が最下位なのは純資産総額がまだ小さいため投資資金の流出入にともなって運用が不安定になった可能性があります。

過去1年の騰落率では、この期間はREITが軟調なこともあり『世界経済インデックスファンド』が『eMAXIS バランス(8資産均等型)』を上回る成績になっています。

購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券などでは無料の場合もあります。つみたてNISAでは投資信託(ETFを除く)はノーロード(購入時手数料なし)です。

『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は、2018年4月11日より信託報酬(運用管理費用)が年率で税抜0.16%に引き下げられる予定です(PDF)。

まとめ

SMT 世界経済インデックス・オープン』は資産規模の小ささが懸念材料でしょうか。

2017年9月末の月報を見ると、わずか1%しかない「その他」要因によって基準価額が148円も押し下げられています。

『SMT 世界経済インデックス・オープン』マザーファンドの状況
SMT 世界経済インデックス・オープン
2017年9月末月報2ページより引用

こうなった原因の一つは投資資金の流出入にありそうです。『SMT 世界経済インデックス・オープン』の純資産総額は2017年9月20日の100万円から翌日の21日には8,100万円に急増しています。それから2営業日後の25日に今度は100万に急減しています。

純資産総額がまだ小さいので運用が不安定になりやすいのかもしれません。マザーファンド(※)の規模が大きくても、あるいは信託財産留保額があっても投資信託自体の規模が小さいと大口の解約の影響は避けられないようです。

※ 複数の投資信託(ベビーファンド)から預かった資金をまとめて運用する親ファンド。

現状では『SMT 世界経済インデックス・オープン』は『世界経済インデックスファンド』との違いが分かりにくく、差別化ができているとは言いにくいですよね。いっそ『世界経済インデックスファンド』を名称変更してSMTシリーズにそのまま移行させればよかったのに、とも思ってしまいます。

「つみたてNISA」をにらんでインデックスファンドの低コスト競争が進んでいますし、信託報酬の引き下げなどでアピールしないと『SMT 世界経済インデックス・オープン』はこのまま埋もれてしまわないか心配です。




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