※ 記事を更新しました(2018年12月4日)。
遺伝子工学関連企業に投資する『eMAXIS Neo 遺伝子工学』(三菱UFJ国際投信)の特徴と運用成績を簡単にまとめてみました。
アクティブファンドの『iTrustバイオ』のほか、『iFreeNEXT NASDAQ バイオテクノロジー・インデックス』、『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』や『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』といったインデックスファンドと比較しています。
eMAXIS Neo 遺伝子工学ほか特徴
『eMAXIS Neo 遺伝子工学』は、「Kensho Genetic Engineering Index」(配当込み、円換算ベース)に連動した投資成果をめざします。同インデックスはAIを活用し、第4次産業革命の原動力となる技術群(テーマ)に沿う銘柄を選定する「Kenshoニューエコノミー指数」の一つです。
米国の金融商品取引所に上場している日本を含む世界各国の遺伝子工学関連企業に投資します。
バイオ医薬品やゲノム編集の研究によりガンや難病の克服をめざすバイオテクノロジー関連銘柄などを投資対象とします。
2018年10月末月報より |
eMAXIS Neo 遺伝子工学 業種別構成比 2018年10月末月報より |
アクティブ運用の『iTrustバイオ』は、高い成長が期待される世界のバイオ製薬関連企業の株式に投資します。
バイオ医薬品とは、免疫力の低下や体の機能の異常といった病気の原因に直接働きかけるなどして治療する薬のことです。人の持つ免疫力や自然の力などを活用して作られるため、比較的副作用が少ないとされています。
一例としては、がんの治療薬アバスチン、インフルエンザの治療薬タミフルなどがあります。
2018年10月末月報より |
iTrustバイオ 業種別構成比 2018年4月13日付交付運用報告書より |
『iFreeNEXT NASDAQ バイオテクノロジー・インデックス』は、バイオテクノロジー
または医薬品に分類される企業を対象にした「NASDAQバイオテクノロジー指数」(円換算ベース)の動きに連動した投資成果をめざします。
2018年10月24日に証券投資信託約款の変更が行われ信託期間は無期限になりました。
2018年10月末月報より 組入銘柄数は外国投資信託1、外国株式先物1を含む |
iFreeNEXT NASDAQ バイオテクノロジー・インデックス 業種別構成比 2018年10月末月報より |
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2018年10月末月報より |
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 組入上位10業種 2018年10月末月報より |
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2018年10月末月報より |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 組入上位10業種 2018年10月末月報より |
今回、取り上げた投資信託は、為替変動リスクを回避するための為替ヘッジを原則として行いません。
信託期間はすべて無期限です。
eMAXIS Neo 遺伝子工学ほか費用
上記の投資信託は購入時手数料や解約時の信託財産留保額はありません。
『eMAXIS Neo 遺伝子工学』の運用管理費用は、類似したテーマのアクティブファンド『iTrustバイオ』より低廉です。『iFreeNEXT NASDAQ バイオテクノロジー・インデックス』とほぼ同水準ですが、わずかに下回っています。
競争が激しく低コスト化の進んだ『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』や『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』に比べると分が悪いです。
eMAXIS Neo 遺伝子工学ほか運用成績
下のグラフは『eMAXIS Neo 遺伝子工学』設定来(2018年8月6日~同年12月4日)の基準価額の推移を競合と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年8月6日~2018年12月3日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです。
2018年12月4日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『eMAXIS Neo 遺伝子工学』は2018年8月6日設定で、比較できる期間がまだ短いことに留意してください。
しばらくしたら、また改めて運用実績を確認してみます。
まとめ
遺伝子工学とは、ヒト、動物、植物の遺伝子を改変することで、病気の治療や作物の品種改良を行うバイオテクノロジーの一分野で、食料危機の回避など地球規模の問題解決に役立つ技術としても期待されています。その一方で『eMAXIS Neo 遺伝子工学』の基準価額の変動幅は大きめです。小型株(ここでは時価総額100億米ドル未満と定義)の比率の高さも一因かもしれないですね。
出典:三菱UFJ国際投信「eMAXIS Neo 販売資料」4P https://emaxis.jp/text/253270_180815.pdf |
仮に投資対象にするとしても、あくまでポートフォリオの一部にとどめておくのが無難でしょうか。
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