※ 記事を更新しました(2018年7月12日)。
「つみたてNISA」対象商品にもなっている『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』の特徴と運用実績を比較してみました。
ちなみに『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の愛称は、『楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)』です。
より多くの銘柄を組み入れているのは?
「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」(VT)を実質的な投資対象にしている『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』のほうが、より多くの銘柄をカバーしています。『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』は、日本を含む全世界の株式を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
同指数は先進国や新興国市場を含む47ヵ国で構成されています。
どちらの投資信託も海外ETFを実質的な投資対象にしています。
バンガードは2018年4月末現在 シュワブは同年6月8日現在 SPDRは同年6月7日現在 |
銘柄数の比較では『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』はETFを通じて、『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』の1.5倍以上の銘柄を組み入れています。
より低コストなのは?
投資信託を保有している間かかる信託報酬(運用管理費用)で判断するなら、より低廉なのは『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』のほうです。どちらも購入時手数料は信託財産留保額はありません |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の交付目論見書や請求目論見書が2018年6月29日付で新しくなって、投資対象ファンド(「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」)の経費率の改定が反映されました。
投資対象ファンドの費用を含む実質的な信託報酬率が年率0.2396%程度(税込)から年率0.2296%程度へ変更になっています。
投資信託を100万円分保有していたとすると、単純計算で『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は毎年2,296円(税込)の負担、『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』は毎年1,500円(税込)の負担になります。
実際には信託報酬(運用管理費用)以外にも売買委託手数料や保管費用、監査費用等の諸経費がかかりますが、決算日を待たないと実質コストは不明です。
純資産総額が大きいのは?
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(2017年9月29日設定)のほうが純資産総額が大きいです。『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』(2017年12月6日設定)とおよそ10倍の差がついています。2018年7月11日現在 |
2018年7月12日現在、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の販売会社はHS証券、SBI証券、岡三オンライン証券、カブドットコム証券、GMOクリック証券、ジャパンネット銀行、ソニー銀行、立花証券(ネットトレード ストックハウス)、栃木銀行、フィデリティ証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券です。
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)にもラインナップされています。
『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』の販売会社は当初はSBI証券のみでしたが、現在はカブドットコム証券、松井証券、楽天証券でも取り扱っています。
SBI証券のiDeCoにもラインナップされれば継続的な投資資金の流入が期待できると思うのですが、商品数の上限問題もあり難しいでしょうか。
これまでの運用成績が優勢なのは?
ベンチマークが同一で設定からまだ日が浅く比較できる期間が短いこともあり、後発の『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』設定来の成績はほぼ互角です。比較しやすいよう2017年12月6日の基準価額を1万円に統一 |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(2017年9月29日設定)も『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』(2017年12月6日設定)も、設定直後はベンチマークからの下方かい離がやや目立っていました。
そのため『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』の設定日を起点にすると、後発の同ファンドのほうが不利なのでは、という懸念もあるでしょうか。
下の表は基準価額の騰落率を確認したものです。
2018年7月11日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
上記の期間の騰落率では、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』が『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』を若干上回っています。
株式市場が荒れ模様だった以前は、『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』のほうが基準価額の落ち込みがやや控えめな時期もありました。
2018年4月9日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
運用実績は僅差で、一概にどちらが優勢とも言いにくいようです。
まとめ
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』は、どちらも投資信託一本で世界の株式に幅広く投資可能です。『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』のほうがより多くの銘柄をカバーしています。販売会社の多い分、『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』よりも純資産総額が順調に伸びています。
決算前で実質コストはまだ不明ながら、『EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド』のほうが信託報酬(運用管理費用)は低廉です。その一方で、複数のETFを実質的な投資対象にしているので指数との連動性では若干不利な面もあるかもしれません。
つみたてNISAガイドブックほか
2018年から始まる「つみたてNISA」については金融庁のリーフレット(PDF)や「つみたてNISA早わかりガイドブック」(PDF)がわかりやすいです。制度が導入された背景も含めて詳しく知りたい場合は「導入直前!「つみたてNISA」の制度説明」(PDF)を参照してください。
・Q&A「つみたてNISA」ってどんな制度?投信を毎月買わないとダメ?一般NISAとつみたてNISAは併用できる?
・金融庁が「つみたてNISA対象商品届出一覧」公表 各指数で信託報酬が最安値の投資信託は?
・楽天証券「つみたてNISA取扱商品」株式とバランス型に分類し信託報酬の安い順に並び替えてみました
・SBI証券「つみたてNISA取扱商品」株式とバランス型に分類し安い順に並替 楽天・全世界株、全米株もあり
毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?
2018年1月から毎月1万円の積立投資に挑戦した場合の通算成績をシミュレーションしてみました。・インデックス投信『楽天・全世界株式』『楽天・全米株式』毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?
・eMAXIS Slim 国内、先進国、新興国株式をつみたてNISAで毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?
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