eMAXIS Slim 新興国株式をライバルと比較 |
最低水準の運用コストをうたう『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』(2017年7月31日設定)の実際の運用成績をライバルと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS 新興国株式インデックス』、『SMT 新興国株式インデックス・オープン』、『たわらノーロード 新興国株式』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド』、『iFree 新興国株式インデックス』です。
ファンドの特徴
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』ほか一般的な新興国株式インデックスファンドのベンチマークは、「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」(円換算)です。同指数はアジア、中南米、中東・アフリカ、欧州の24か国839銘柄で構成されています(2017年9月末現在)。『iFree 新興国株式インデックス』のベンチマークは、ファンダメンタル(株主資本、キャッシュフロー、売上、配当)に着目した「FTSE RAFI エマージング インデックス」(円換算)です。同指数は13か国約350銘柄で構成されています(2017年7月末現在)。
eMAXIS Slimは2017年9月末月報より iFreeは2017年10月末月報より 業種はeMAXIS Slimが産業グループ分類 iFreeがセクター分類 |
『iFree 新興国株式インデックス』にアメリカが入っているのは、新興国企業の米国預託証券(ADR)が組み入れられているためです。ADRとはアメリカの投資家がアメリカ以外の外国企業に米ドル建てで投資できるように作られた有価証券です。
今回取り上げたファンドは、為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは原則として行いません。信託期間はすべて無期限です。
新興国株式インデックスファンドの成績
2017年11月2日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』は、既存の『eMAXIS 新興国株式インデックス』より運用実績が上向いています。
過去3カ月の騰落率では以下のような成績順でした。
SMT > たわら > eMAXIS Slim > eMAXIS > iFree
短期間なので、あくまで参考値です。
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』の信託報酬率の引き下げ(PDF)が発表されました。2017年12月13日より年率で0.190%(税込み0.2052%)に引き下げられます。
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。
まとめ
新興国株式インデックスファンドは、投資環境の整備が進んだ先進国株式インデックスファンドに比べると、どうしても実質コストが高めに出る傾向にあります。下の表は運用報告書から抜粋したものです。『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』など設定から間もないファンドは決算日を迎えていないため運用報告書はまだありません。
『eMAXIS 新興国株式インデックス』以外は決算期間が1年未満であることに注意してください。
信託報酬以外の諸経費を加えた合計が信託報酬の何倍になっているかを比較すると、以下のような順です。
iFree(3.64倍) > たわら(1.50倍) > SMT(1.37倍) > eMAXIS(1.28倍)
元の信託報酬が低いものほど高めに出やすい傾向にありますが、『iFree 新興国株式インデックス』の実質コストの高さは際立っていますね。資産規模が大きくなってくれば改善する可能性はあります。
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』は、『eMAXIS 新興国株式インデックス』とマザーファンドを共有しているため、新設定でも、ある程度安定した運用が期待できるかもしれませんね。
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