※ 記事の最後に2017年8月15日のデータを追記しています。
2016年8月30日に設定されてから約半年がたった「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」の成績を、「i-mizuho米国株式インデックス」と比較してみました。
「i-mizuho米国株式インデックス」がアメリカを代表する株価指数であるS&P500指数をベンチマークにしているのに対して、「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」は連続増配企業に着目したS&P500配当貴族指数を指標にしています。その特徴とは?
【楽天Kobo】アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書【電子書籍】[ 山岡道男 ]
【Amazon】となりの億万長者 〔新版〕 ― 成功を生む7つの法則【電子書籍】[ トマス・J・スタンリー ]
SMT 米国株配当貴族の特徴
「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」は、連続増配企業に着目した株式ファンドです。指標とするS&P500配当貴族指数は、25年以上連続して増配している銘柄を対象としています。三井住友トラスト・アセットマネジメントは販売用資料(PDF)の冒頭で
長期にわたり連続して増配を継続する企業は、高い企業価値や強固な財務基盤を有する傾向があり、中長期的な成長が期待できます。それらの企業群に投資することで、(中略)市場平均を上回る投資成果を目指します。
とうたっています。
販売資料では、「高い収益力・成長性に裏付けされるキャピタル収益」によって「市場平均を上回る投資成果が期待」でき、さらには「高水準のインカム収益」によって「市場下落時には、インカムの積み上げによる運用収益の下支え効果が期待」できると記載しています。
下の表は組入上位10業種を「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」と「i-mizuho米国株式インデックス」それぞれについて比較したものです。
2017年1月末の月報より |
SMT 米国株配当貴族ほか成績
2017年3月8日現在の基準価額をもとに計算 |
「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」の成績は良好ですが、ただ「i-mizuho米国株式インデックス」とくらべると見劣りしてしまいますよね。
販売用資料(PDF)の5ページ目のグラフでは、S&P500配当貴族指数は過去の累積収益率やリスク・リターン特性でS&P500指数を上回っていたはずなのですが……。やはり過去の成績は必ずしも将来のリターンを約束してくれるわけではないようです。
厳選した銘柄への投資が報われない理由は?
2017年1月末の月報によると、アメリカの株式市場の8割近くをカバーするS&P500指数に連動する「i-mizuho米国株式インデックス」が506銘柄に投資しているのに対して、「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」は投資先を52銘柄に厳選しています。市場平均を上回る投資成果をめざして選りすぐりの企業に投資しているはずなのに、幅広い銘柄に投資するファンドに劣後してしまっているのは腑に落ちない気もしますよね。投資先を絞っているぶん、好不調の波が出やすいのでしょうか?
あるいは過去において有効だった戦略も、それをもとに投資信託が組成されるくらい有名になると株価に織り込まれてしまい、役に立たなくなるのかもしれませんね。いつまでもお買い得な銘柄が割安なまま放置されているはずはない、ということなのでしょうね。
アメリカの利上げが繰り返されて米国債の金利が十分に高くなれば、株式より安定した債券が選好されることになるはずです。逆に言えば、その頃にみんなに見放された株を買い集めるのがさえたやり方でしょうか。言うは易く行うは難しだと思いますけれども(苦笑)。
追記
下の表は2017年8月15日現在のデータです。「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」が設定されてからもうすぐ1年になりますが、「i-mizuho米国株式インデックス」と大きな差がついてしまっていますね。
2017年8月15日現在 |
ちなみに組入上位10業種は下の表のようになっています。
2017年7月末の月報より |
関連記事
・『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』のコストが高めな訳は?SMTダウ・ジョーンズと比較
・新大統領が米国一人勝ちをめざすなら米国株に投資すべき?米国株式インデックスファンドの定番は?
・『iFree S&P500インデックス』の純資産総額がi-mizuho米国株式を逆転 両者の成績は?
・NYダウ・インデックス投信の運用成績と実質コスト比較【iFree、eMAXIS、SMT】
・米国株式は最近好調なNYダウ投信にしぼってもいい?S&P500連動型は直近では先進国株式と同成績?
・全敗は免れた?『楽天・全米株式インデックス・ファンド』iFreeS&P500・NYダウ、SMT米国株配当貴族等と成績比較
・『iFree S&P500インデックス』をNYダウや米国配当貴族等の投信と比較 楽天・全米株式も気になる?
・つみたてNISA対象アクティブ投信『フィデリティ・米国優良株・ファンド』を米国や先進国の株式インデックス投信と比較
・『ニッセイグローバル好配当株式プラス』を米国株配当貴族やニッセイ外国株式インデックス、セゾン等と比較
・予想外?SMT米国株配当貴族とSMT日本株配当貴族 設定日に投資してリターンが高かったのは?
・10年以上増配または配当の安定した銘柄に投資「SMT日本株配当貴族」をニッセイTOPIXと比較
・増配企業に着目「SMT 日米インデックスバランス・オープン」をスゴ6や世界経済インデックスファンド等と比較
・意外?「SMT米国配当貴族」の組入銘柄の配当利回りは外国株式インデックスより低い
・NYダウに投資するメリット・デメリット eMAXIS、SMT、iFree、たわら各社NYダウ投信の成績は?
・SBI証券のiDeCoに米国株式長期厳選ファンド追加 トランプ銘柄投信やiFreeNYダウ等と比較
・旬のテーマが裏目に?USインフラ株式ファンド等トランプ銘柄投信とiFreeNYダウ等インデックス投信比較
・米国株vs新興国株vs欧州株vs国内株vs先進国株 米大統領選後の成績は?予測が困難だからこそ大事なのは?
【楽天Kobo】ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第11版>ーー株式投資の不滅の真理【電子書籍】[ バートン・マルキール ]
【Amazon】敗者のゲーム<原著第6版> [ チャールズ・D.エリス ]
ブログ村 投資信託
投資信託が話題のブログのリンク集
ブログ村 インデックス投資
インデックス投資が話題のブログのリンク集
ブログ村 家計管理・貯蓄
家計管理・貯蓄が話題のブログのリンク集
NISA 人気ブログランキング
NISAが話題のブログ人気ランキング
0 件のコメント:
コメントを投稿