アクティブファンド『農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資 おおぶね』（旧：農林中金＜パートナーズ＞米国株式長期厳選ファンド）の特徴と運用実績を米国株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『iFree NYダウ・インデックス』と『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』です。
今回、取り上げる投資信託はSBI証券の個人型確定拠出年金（iDeCo）のセレクトプランにもラインナップされています。
『おおぶね』ほか米国株式ファンドの特徴は？
『農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資 おおぶね』（農林中金全共連AM）は、付加価値の高い産業、圧倒的な競合優位性、長期的な潮流の３つの条件を満たす、持続可能なキャッシュ・フロー創出能力を有する「構造的に強靭な企業」（20～30社程度）に妥当なバリュエーションレベルで長期厳選投資を行います。投資戦略や組入銘柄についてYouTubeで動画が公開されています。
・米国株式長期厳選投資戦略について
・投資事例の紹介（IFF社） 米国の大手香料メーカー
・投資事例の紹介（ローリンズ社） 米国の大手害虫駆除会社
投資信託を保有中の運用管理費用（年率）は税抜0.9％です。
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| 2019年10月末月報より |
『iFree NYダウ・インデックス』（大和投資信託）は、米国を代表する優良30銘柄を対象とした「ダウ・ジョーンズ工業株価平均（NYダウ）」（円換算ベース）に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用（年率）は税抜0.225％です。
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| 2019年10月末月報より |
『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』（三菱UFJ国際投信）は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S＆P500指数」（円換算ベース）に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用（年率）は税抜0.088％以内です。
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| 2019年10月末月報より |
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。
『おおぶね』ほか米国株式ファンドの運用実績は？
下のチャートは『農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資 おおぶね』設定来2年5ヵ月弱の基準価額の推移（2017年7月5日～2019年12月3日）を『iFree NYダウ・インデックス』と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
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| 基準価額の推移 2017年7月5日～2019年12月3日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
下のチャートは『農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資 おおぶね』と『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』の過去1年間の基準価額の推移（2018年12月4日～2019年12月3日）を比べたものです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
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| 基準価額の推移 2018年12月4日～2019年12月3日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです（2019年12月3日現在）。
下落率は2018年10月4日～同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日～2019年11月29日の数字、設定来騰落率は2年5ヵ月弱の数字です。
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| 2019年12月3日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資 おおぶね』の設定来の運用実績は優秀ですが、販売会社が農林中央金庫（JAバンク）、SBI証券、岡三証券（DC専用）、楽天証券に限られていることもあり、純資産総額の伸びは今一つのようです。
運用管理費用は税抜0.9％とアクティブファンドとしては比較的低廉です。ただし、『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』（税抜0.088％）のようにインデックスファンドの一層の低コスト化が進んでいることもあり、長期投資の対象とするには悩んでしまうところでしょうか。
こぼれ話（iDeCoのメリットとデメリット）
SBI証券の個人型確定拠出年金（iDeCo）のセレクトプランには、今回、取り上げた投資信託以外にも「eMAXIS Slim」シリーズの国内株式（TOPIX）、先進国株式、新興国株式、全世界株式（除く日本）、バランス（8資産均等型）などがそろっています。上記のバナーのリンク先から資料を取り寄せることができます。
iDeCoは年金なので途中で解約できないデメリットもありますが、運用益が非課税になるほか毎年の所得税や住民税が軽減されるメリットもあります。
石橋を叩いて渡る慎重派なら投資信託を利用せずに定期預金で元本を確保しながら、所得税や住民税の節税メリットを享受するのもありかもしれませんね。
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