つみたてNISA対象『フィデリティ・米国優良株・ファンド』米国株式および先進国株式インデックスファンドと実績比較・評価

2019年12月17日火曜日

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『フィデリティ・米国優良株・ファンド』米国株式および先進国株式インデックスファンドと実績比較・評価・解説

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ベンチマークを上回る投資成果をめざすアクティブ運用の『フィデリティ・米国優良株・ファンド』の特徴と運用成績を米国株式や先進国株式を対象にしたインデックスファンドと比較してみました。

『フィデリティ・米国優良株・ファンド』は、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。


フィデリティ・米国優良株・ファンドとインデックスファンドの特徴

フィデリティ・米国優良株・ファンド』(フィデリティ投信)は、米国の上場株式を主要な投資対象とし、個別企業分析により国際的な優良企業や将来の優良企業に投資を行ないます。分散投資を基本にリスク分散を図ります。

米国の代表的な株価指数である「S&P500指数」(税引前配当金込・円換算ベース)を長期的に上回る運用成果を目標とします

運用管理費用(年率)は税抜1.49%です。企業の調査・分析を行って銘柄を厳選している分、指数連動型のインデックスファンドよりコストが高めです。

フィデリティ・米国優良株・ファンド 組入上位5業種(ソフトウェア・サービス、メディア・娯楽、資本財ほか)と組入上位10銘柄(マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コムほか)
2019年10月末現在(同年12月付月報より)

iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』(ブラックロック)と『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

運用管理費用(年率)は『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』が税抜0.375%程度、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』が税抜0.088%以内です。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 組入上位10業種(ソフトウェア・サービス、メディア・娯楽、医薬品・バイオテクノ・ライフほか)と組入上位10銘柄(マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コムほか)
2019年11月末月報より

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』(ニッセイAM)と『eMAXIS 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く主要先進国の株式市場を対象にした「MSCI コクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

運用管理費用(年率)は『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』が税抜0.0999%程度、『eMAXIS 先進国株式インデックス』が税抜0.6%以内です。

eMAXIS 先進国株式インデックス 組入上位10業種(ソフトウェア・サービス、医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス、銀行ほか)と組入上位10銘柄(アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムほか)
2019年11月末月報より

eMAXIS 先進国株式インデックス 国・地域別構成比(アメリカ、イギリス、フランスほか)
eMAXIS 先進国株式インデックス
2019年11月末月報より

今回、取り上げたファンドは、為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは原則として行いません。信託期間はすべて無期限です。


フィデリティ・米国優良株・ファンドとインデックスファンドの成績

下のチャートは『フィデリティ・米国優良株・ファンド』と米国株式および先進国株式インデックスファンドの過去6年間の基準価額の推移(2013年12月17日~2019年12月16日)です。

起点の基準価額を1万円に統一しています。

フィデリティ・米国優良株・ファンドと米国株式および先進国株式インデックスファンドの過去6年間の基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2013年12月17日~2019年12月16日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

下のチャートは『フィデリティ・米国優良株・ファンド』と先進国株式インデックスファンドの過去10年間の基準価額の推移(2009年12月17日~2019年12月16日)です。

起点の基準価額を1万円に統一しています。

フィデリティ・米国優良株・ファンドと先進国株式インデックスファンドの過去10年間の基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2009年12月17日~2019年12月16日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下の表の通りです(2019年12月16日現在)。

調整局面の下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字です。

フィデリティ・米国優良株・ファンドと米国株式および先進国株式インデックスファンドの騰落率
2019年12月16日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

フィデリティ・米国優良株・ファンド』の過去1年の騰落率は米国株式および先進国株式インデックスファンドを上回っているものの、過去6年の騰落率では米国株式インデックスファンドに劣後しています。


フィデリティ・米国優良株・ファンド まとめ

フィデリティ・米国優良株・ファンド』は米国の代表的な株価指数である「S&P500指数」を上回る成果をめざすアクティブ運用のファンドです。運用成績は堅調なものの、同指数に連動するインデックスファンドに常勝とは行かず過去6年の騰落率では劣後が目立っていました。

信託報酬(運用管理費用)の差が、やはり運用成績の重荷になったのでしょうか。あるいは、企業調査や分析が専門のプロでも優良な銘柄を見つけ出して結果を出すのは難しいということなのかもしれませんね。

主要株価指数が最高値を更新するなど米国株式は好調な反面、過熱感も指摘されています。少子高齢化により先細りが予想される先進国の中で、人口の増加している米国が魅力的な投資先であることは確かでしょうね。

ただし、皆が有望だと思う投資先は、すでに割高な可能性もありますよね。先進国株式インデックスファンドも米国が過半数を占めていますが、米国以外の地域が盛り返した場合にも対応できる点は安心感がありますね。

J.P.モルガン「期待リターン(2020年度版)」(PDF)… 長期見通しで米国株式のアンダーパフォームを予想する向きも




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