「S&P500指数」連動型の米国株式インデックスファンド4種の運用実績を比較してみました。
比較の対象は『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』、『iFree S&P500インデックス』、『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』です。
また「NYダウ」連動型の米国株式インデックスファンドや先進国株式インデックスファンドとも比べてみました。
米国株式および先進国株式インデックスファンドの特徴
『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』(SBIアセットマネジメント)、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)、『iFree S&P500インデックス』(大和投資信託)、『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』(ブラックロック)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は順に税込0.0938%程度、税込0.0968%以内、税込0.2475%、税込0.4125%程度です。
S&P500指数 業種別構成比 2020年1月末現在 |
『iFree NYダウ・インデックス』は、米国を代表する優良30銘柄を対象とした「ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.2475%です。
ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ) 業種別構成比 2020年1月末現在 |
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』(ニッセイAM)は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22ヵ国の大型株と中型株1,321銘柄で構成されています(2020年1月末現在)。
運用管理費用(年率)は税込0.10989%(2020年2月21日より税込0.10230%)です。
MSCIコクサイ・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2020年1月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は、すべて無期限です。
米国株式および先進国株式インデックスファンドの運用実績
下記のチャートは『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』(「S&P500指数」連動型)、『iFree NYダウ・インデックス』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』の過去3年間の基準価額の推移(2017年2月14日~2020年2月13日)を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年2月14日~2020年2月13日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
そのほかの投資信託も含めた騰落率の比較は下の表の通りです(2020年2月13日現在)。
調整局面の下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字です。
2020年2月13日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
過去1年の騰落率を見ると、「S&P500指数」連動型同士では運用管理費用の低廉なファンドほど僅差ですが成績が上向いています。
『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』の過去4ヵ月の騰落率は、運用管理費用が低廉な割にさえないようです。
下のチャートは、『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』と『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の基準価額の差額を示しています。
『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』の設定された2019年9月26日の両者の基準価額を1万円と仮定して、そのひらき具合をグラフ化しています。
基準価額の差額 2019年9月26日~2020年2月13日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は2019年11月12日に運用管理費用の引き下げ(税込0.1650%以内 → 税込0.0968%以内)を実施してます。
『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』は設定直後を除き、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』に徐々に劣後しているように見えます。
米国株式(S&P500・NYダウ)と先進国株式 まとめ
「S&P500指数」連動型では、おおむね運用管理費用が低廉なほど運用実績が向上しています。『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』(2019年9月26日設定)は設定から日が浅く、運用が安定するまで多少時間がかかるのかもしませんね。
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「NYダウ」連動型は銘柄数が30と少ないので、個別銘柄(特に値がさ株)の影響を受けやすい傾向にあるようです。
近年は米国株式が好調で、先進国株式インデックスファンドも国別構成比の7割弱を米国が占めています。
そのため、先進国株式インデックスファンドも米国株式の動きに強く影響を受けます。
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