身近なゆうちょ銀行のつみたてNISA商品ラインナップは？『つみたて日本株式（TOPIX）』を従来の投信と比較

ゆうちょのつみたてNISAの国内株式を従来品と比較

ゆうちょ銀行のつみたてNISA対象商品ラインナップのうち『つみたて日本株式（TOPIX）』の特徴や運用実績を従来の投信と比較してみました。

比較の対象はゆうちょ銀行で投資可能な『eMAXIS TOPIXインデックス』、『三菱UFJ優良日本株ファンド』、『日本配当追求株ファンド（価格変動抑制型）』です。

ゆうちょ銀行つみたてNISA商品ラインナップ

ゆうちょ銀行のつみたてNISA対象商品は下の表のようになっています。

ゆうちょ銀行つみたてNISA対象商品 2017年10月3日公表分

表の下のほうにあるセゾン投信の2本は、投資経験のある人向けという位置づけなのか、ゆうちょダイレクト専用になっています。

店頭で販売されるのは日本、先進国、新興国の株式を対象にした投信3本と4、6、8資産均等型のバランス投信3本です。これぐらいなら選びやすそうですね。

・ゆうちょ銀行つみたてNISA対象『つみたて先進国株式』を世界好配当株式投信や米国株式投信と比較
・ゆうちょ銀行つみたてNISA対象『つみたて新興国株式』をサザンアジア株式投信や台湾株式投信と比較
・ゆうちょ銀行つみたてNISA対象『セゾン資産形成の達人ファンド』を先進国株式投信等と比較
・ゆうちょ銀行つみたてNISA対象『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』や均等型バランス投信の特徴は？

つみたてNISAでは月額およそ3万3千円まで積み立てることができます（非課税投資枠は年間40万円）。

安全資産である預貯金がすでに十分あるなら、日本株式、先進国株式、新興国株式を1万円ちょっとずつ積み立てるという手もあります。

分散投資による安定した運用を重視するなら、値動きの激しい株式だけなく債券やREIT（不動産投資信託）など、国内外の複数の資産を含んだバランス投信が定番でしょうか。

ゆうちょ銀行のつみたてNISAでは最低購入金額が1,000円以上、申込単位は最低購入金額以上1,000円単位になる予定です。

つみたて日本株式（TOPIX）ほか特徴は？

今回はゆうちょ銀行のつみたてNISA対象商品のうち『つみたて日本株式（TOPIX）』を、ゆうちょ銀行で取り扱いのある従来の投資信託と比較してみたいと思います。

『つみたて日本株式（TOPIX）』は、『eMAXIS TOPIXインデックス』と同じく、東証一部上場の全株式を対象にした東証株価指数（TOPIX）に連動する投資成果をめざします。

信託期間は無期限です。

2017年10月末の月報によると、トヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソフトバンクグループなど2,029銘柄に投資しています。

『三菱UFJ優良日本株ファンド』（愛称：優くん ユウクン）は、競争力のある優良企業の株式の中から、割安と判断される銘柄に投資することにより値上がり益の獲得をめざします。

信託期間は2024年12月5日までです。


『日本配当追求株ファンド（価格変動抑制型）』（愛称：はいとう日本）は、株価変動を抑えて、配当等による安定的な収益の積上げをめざします。配当利回りに着目し銘柄を選定します。

株式の買い付けと同時に株価指数先物の売建てを行うことで、特定の市場に左右されることなく収益の獲得をめざします（絶対収益の追及をうたっています）。

信託期間は2026年8月14日までです。

2017年10月末の月報によると、ジェイテクト、横浜ゴム、三井住友トラスト・ホールディングスなど60銘柄に投資しています。

つみたて日本株式（TOPIX）ほか成績

2017年11月27日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません

購入時手数料は上限の数字です。店頭より、ゆうちょダイレクト（ダイレクトサービス）のほうが割安です。信託報酬（運用管理費用）は投資信託を保有している間、継続的にかかる費用です。信託財産留保額は解約する際に基準価額から差し引かれます。

騰落率は分配金（税引前）を再投資したものとして計算しています。

『eMAXIS TOPIXインデックス』より信託報酬（運用管理費用）が下がった『つみたて日本株式（TOPIX）』は、僅差ではありますが運用成績が向上しているようです。

『三菱UFJ優良日本株ファンド』は、ゆうちょ銀行の店頭で申し込む場合、500万円未満だと購入時に税込2.7％（税抜2.5％）の手数料がかかります。過去2年の騰落率では購入時の手数料まで考慮すると『eMAXIS TOPIXインデックス』を下回ります。過去3ヵ月、過去1年の騰落率では手数料を考慮しても『三菱UFJ優良日本株ファンド』のほうが優勢です。

『日本配当追求株ファンド（価格変動抑制型）』は、ほかの投信よりも価格変動は抑制されていますが、絶対収益の追及は実現できておらず赤字になっています。店頭で申し込むと購入時に税込1.08％（税抜1％）の手数料を差し引かれるので、さらにマイナス幅が大きくなります。

まとめ

つみたてNISAの対象商品は長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に限定されています。信託期間の短いもの、手数料の高いもの、毎月分配型、複雑な商品設計のされているものなどは除外されています。

手数料が高くても運用成績の良い投資信託も中にはありますが事前に見分けるのは難しいですし、複雑な商品設計のものが必ずしも優秀な成績とは限りません。

低コストで分散可能な指数連動型のインデックス投信を使った積立投資は、市場の値動きが読めないからこそ好調な時も不調な時もコツコツと積立を継続することで、ホドホドの買値に落ち着くことを期待するものです。

世界経済が成長を続けるなら、ベストではないにしろ長い目で見て負けにくいベターな運用方法ではあるかもしれませんね。

・ラテマネー 朝やお昼の100円コーヒーのかわりに投資信託を10年積み立てたら、いくらになる？
・国内株vs海外株 2008年の金融危機から毎年10万ずつ計100万円ぶん投資信託を買ったら今いくら?
・積立投資は赤字のほうがうまくいく？波乱の相場で赤字続きだった2016年NISAの積立投資を振り返る

こぼれ話
ゆうちょ銀行は『eMAXIS TOPIXインデックス』（信託報酬は年率で税抜0.4％）、『eMAXIS 先進国株式インデックス』（同0.6％）、『eMAXIS 新興国株式インデックス』（同0.6％）の3本の新規での取扱中止と低廉な商品の取扱開始を発表しました。

2018年1月18日から上記商品に代わり『つみたて日本株式（TOPIX）』（同0.18％）、『つみたて先進国株式』（同0.2％）、『つみたて新興国株式』（同0.34％）の取り扱いが開始されます。




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