『ひふみ投信』今後は米国以外の外国株にも投資? |
『ひふみ投信』が運用資産残高の急増にともなって外国株の比率を上げる方針との報道がありました。
今後の方針を確認するのと合わせて、直販の『ひふみ投信』や一般販売されている『ひふみプラス』の特徴とこれまでの運用成績を、日本株や外国株のインデックス投信と比較しながら簡単にまとめてみました。
外国株の比率を10%程度に
2017年10月17日付のブルームバーグの報道によると、レオス・キャピタルワークスは『ひふみ投信』の外国株の比率を現在の3%から10%程度に引き上げる方針だそうです。『ひふみ投信』は6月に日本の大型株の成長不足を補うため米国株(マイクロソフト、アマゾン)への投資を開始しましたが、今後は米国以外の海外大型・中型株にも投資対象を広げる考えのようです。
つみたてNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)からの更なる資金流入を通じて現在5,000億円の運用資産残高を将来は倍の1兆円にすることを経営目標としていて、万が一に備え「上場も選択肢の一つ」と藤野英人社長が話したそうです。
ひふみ投信ほかファンドの特徴
2017年9月末現在 月報より |
『ひふみ投信』は、長期的な将来価値に対して、市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。株価の下落リスクが高まっている時や、株価水準から魅力的な銘柄が無いような時には株式の組入比率を最大で50%強まで引き下げます。
原則として外貨建資産に対し為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。
『ひふみプラス』は、直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。
『ひふみ投信』(『ひふみプラス』)は市場の変化に柔軟に対応していて、今は中小型株を中心にしながらも大型株の比率を高めにしているようです。
2017年9月末現在 |
『SMT TOPIXインデックス・オープン』は、東京証券取引所一部上場のすべての銘柄を対象にしたTOPIX(東証株価指数)の値動きに連動する投資成果をめざします。信託期間は無期限です。
『SMT グローバル株式インデックス・オープン』は、日本をのぞく先進国の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざします。原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。
2017年9月末『SMT グローバル株式インデックス・オープン』組入上位10ヵ国 |
ひふみ投信ほかコストと成績比較
2017年10月18日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
税引き前の分配金を再投資したものとして騰落率を計算しています。「SMT」シリーズと違って、『ひふみ投信』(『ひふみプラス』)は今のところ分配金を出していません。
『ひふみ投信』設定来の騰落率はインデックスファンドを大きく上回っています。
仮に2008年10月1日に100万円分それぞれの投資信託を持っていたとしたら、2018年10月18日現在、下記のような金額になっています。
『ひふみ投信』100万円→459万円弱
『SMT TOPIXインデックス・オープン』100万円→182万円強
『SMT グローバル株式インデックス・オープン』100万円→217万円強
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。
上記の表の成績には反映させていませんが、『ひふみ投信』は長期保有者に信託報酬の一部を還元しています(保有期間が5年以上10年未満で0.2%、保有期間が10年以上は0.4%)。そのぶん口数が増えます。
『ひふみプラス』の信託報酬(年率)は純資産総額500億円までは税抜0.98%、500億円を超える部分は税抜0.88%、1,000億円を超える部分は税抜0.78%です。
まとめ
2017年10月18日現在、『ひふみ投信』、『ひふみプラス』、『ひふみ年金』の純資産総額は合わせて4072.74億円になっています。
運用残高の成長にともない企業調査に充てられる予算も増えているそうですが、世界各国の株式の中からうまく成長株を見つけられれば一層の飛躍を期待できるでしょうか。
運用残高の成長にともない企業調査に充てられる予算も増えているそうですが、世界各国の株式の中からうまく成長株を見つけられれば一層の飛躍を期待できるでしょうか。
好調の続く株式市場は過熱感も指摘される一方で、利上げや量的緩和の縮小に動く米国に続き欧州中銀も金融緩和策の見直しに向けた議論を始めています。
まとまった金額をいきなり投じるよりは少額からコツコツと積み立てていくほうが、リスク資産の値動きにも慣れることができて、いざという時に慌てないですむかもしれないですね。
・ひふみ投信の海外株が5銘柄増えて7銘柄に(うち2銘柄は中国株)投信の運用実績を国内株式や全世界株式と比較
こぼれ話
・レオスのひふみ投信 『ひふみ投信』の直販。口座開設の前に資料請求をすることもできます。
・楽天証券 楽天グループの「楽天スーパーポイント」(期間限定ポイントは対象外)で100円から投資信託を購入できます。『ひふみプラス』も扱っています。
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