『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の純資産総額がiFree 8資産バランスを逆転 両者の成績と実質コストは?

2017年11月23日木曜日

8資産均等型 世界経済インデックスファンド

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eMAXIS Slim バランスの純資産総額が競合を逆転

※ 記事を更新しました(2018年4月18日)。

2017年11月22日、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の純資産総額は55.24億円に達し、『iFree 8資産バランス』の55.11億円を追い抜きました

『iFree 8資産バランス』の設定日が2016年9月8日なのに対し、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は約8ヵ月遅れの2017年5月9日設定で、それから6カ月強での逆転劇となりました。

2018年4月17日現在、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の純資産総額は104.69億円に達しています。『iFree 8資産バランス』も72.35億円まで伸びています。

同じ8資産均等型の競合ファンドや世界経済インデックスファンドも加えて特徴と運用成績を簡単にまとめてみました。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)ほか特徴は?

8資産均等型 資産配分

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』や今回比較の対象にした8資産均等型のバランスファンドは、いずれも国内外の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に幅広く分散投資を行います

それぞれの資産のベンチマークは下の表のようになっています。8資産均等型バランスファンドは複数の会社が設定していますが、ベンチマークが一部異なる場合があります。

8資産均等型ベンチマーク一覧表
海外資産は円換算ベース

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』が一般的な指数を採用しているのに対し、『iFree 8資産バランス』は新興国株式に、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)』や『たわらノーロード バランス(8資産均等型)』は新興国債券に特徴があります。

『iFree 8資産バランス』の採用する「FTSE RAFI エマージング インデックス」は、新興国株式の中からファンダメンタル(株主資本、キャッシュフロー、売上、配当)に着目して銘柄の選定やウェイト付けを行う指数です。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の採用する「JPモルガンGBI‐EMグローバル・ダイバーシファイド」は、新興国の現地通貨建て債券の値動きを測る指数です。

『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)』や『たわらノーロード バランス(8資産均等型)の採用する「JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス」は、新興国の米ドル建て債券の値動きを測る指数です。

世界経済インデックスファンド 資産配分
2017年8月末現在

世界経済インデックスファンド』は、国内、先進国、新興国の株式と債券に分散投資します。GDP総額比を参考にしているため、海外資産の比率がかなり高めです。GDPシェアの変化に応じて、原則として年1回、地域別構成比の見直しを行う場合があります。

今回取り上げたファンドは為替変動リスクを回避するための為替ヘッジを原則として行いません。信託期間はすべて無期限です。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)ほか成績

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)ほか成績比較表
2018年4月17日現在
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません

購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。

比較できる期間がまだ短いこともあり、上記の期間の騰落率では『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』と『iFree 8資産バランス』どちらが優勢とも言いにくいです。。

後発の『たわらノーロード バランス(8資産均等型)』、『SMT 8資産インデックスバランス・オープン』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)』は純資産総額が大きく見劣りしています。

まとめ

一口に8資産均等型と言っても、信託報酬のほかに一部ベンチマークが異なるため、運用実績には意外とバラツキがあります

下の表は1万口当たりの費用明細です。『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』はまだ運用報告書が発行されていないため、代わりに『eMAXIS バランス(8資産均等型)』を取り上げています。

eMAXIS バランス(8資産均等型)、iFree 8資産バランス、世界経済インデックスファンドの1万口当たりの費用明細
項目ごとに小数第3位未満は四捨五入

iFree 8資産バランス』はその他費用のうち保管費用が特にかさんでいるため、実質コストが信託報酬の約1.77倍に達しています。実質コストは資産規模の影響が大きいと言われています。

『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』のほうが純資産総額の伸びに勢いがありますし、同ファンドは『eMAXIS バランス(8資産均等型)』ともマザーファンドを共有しています。

『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』と『iFree 8資産バランス』では見かけの信託報酬以上にコスト面で差がありそうです。

もし、仮に『eMAXIS バランス(8資産均等型)』の1万口当たりの費用明細から信託報酬だけ『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(税込0.1728%)に置き換えた場合、実質コストは下記のようになります。

iFree(実質コスト0.4400%) > eMAXIS Slim(推計値0.2398%)

『iFree 8資産バランス』は第1期の決算なので来年はもう少し実質コストが下がる可能性もあります。2017年10月2日に信託報酬(年率)を税抜0.23%(税込0.2484)から税抜0.22%(税込0.2376%)に引き下げています。




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