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「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズは、機動的に信託報酬を引き下げることによって常に業界最低水準の運用コストをめざすとうたっています。
2017年5月9日よりバランスファンドの『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』が追加されました。
同ファンドは新興国の株式や債券にも幅広く分散して投資していますが、先進国を中心により安定した運用を望むなら?
新興国資産を含まないバランスファンドと比較してみました。
ファンドの特徴
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は、既存の『eMAXIS バランス(8資産均等型)』と同じく、世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託)に分散投資します。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)』は、先進国を中心に国内外の株式と債券に分散投資します。
『SBI資産設計オープン(資産成長型)』(愛称:スゴ6)と『野村6資産均等バランス』は、先進国を中心に国内外の株式、債券、REITに分散投資します。
今回取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。
それぞれのリターンとリスクは?
2003年3月31日~2017年9月29日(世界的な金融危機リーマンショックが起きたのは2008年) |
野村アセットマネジメントの投信アシスタントを使って計算しました。ファンドの実績ではなくファンドを構成する各資産の過去の指数データに基づいています。
当然ながら、リスクが低いファンドのほうがリターンも控えめになっています。
○は年間リターンの平均値 |
2003年3月31日から2017年9月29日までの任意の連続1年間で騰落率の計算を行い、得られた騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。
計算に際しては、売買手数料、税金等の費用は考慮していません。過去のデータは将来の運用成績を保証するものではありません。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)ほか成績比較
2017年10月6日現在 |
過去1年の騰落率では、以下のような成績順でした。
ニッセイ(4資産) > eMAXIS(8資産) > SBI(スゴ6)
J-REITが不調なので、REIT(不動産投資信託)を含まない『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)』が一番好成績でした。
REITを含む投資信託同士では、新興国資産の堅調さを反映して『eMAXIS バランス(8資産均等型)』の騰落率が『SBI資産設計オープン(資産成長型)』(愛称:スゴ6)を上回っています。
資産構成によって好調な時期と不調な時期はありますから、短期の成績で一喜一憂せずコツコツと積み立てていったほうが長い目で見れば安定した運用につながるでしょうね。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)』は、2017年11月21日より信託報酬(年率)を税抜0.219%に引き下げることを発表しています(PDF)。
まとめ
新興国資産は市場規模が小さいため投資資金の流出入にともなって上がる時も下がる時も値動きが激しくなりがちです。比較的安定した運用を望むなら、先進国を中心にしたバランスファンドが選択肢の一つになるでしょうか。預貯金と違って値動きのある投資信託に慣れる最初の一歩としても向いているかもしれないですね。
市場の動向によっては、保守的な資産配分のバランスファンドでも基準価額の値動きが不安定になることもあります。初めての投資デビュー(?)なら、まとまった金額をいきなり投じるのではなく、少額から始めてある程度時間をかけて積み立てていくほうが心理的負担が軽くてすむでしょうね。
こぼれ話
株式市場の時価総額比だと新興国は10%強くらいなので、8資産均等型の新興国の比率25%は結構高めかもしれないですね。新興国の将来にロマンを感じるならアリでしょうか。
2020年には中国のGDPが米国を抜いて世界一になるのではという話もありますし、英国のコンサルティング会社PwCの2050年にかけての主要国のGDP予測では、インドが米国を抜いて世界第3位の経済大国になると予測しています。
その一方で、市場環境の整備が進めば新興国も先進国のカテゴリーに移されるので、カントリーリスクを冒してまで青田買いするよりは成熟を待つのも一案では、という見方もあります。
『SBI資産設計オープン(資産成長型)』の販売会社はSBI証券に限られますが、同社の個人型確定拠出年金(iDeCo)でも投資可能です(2017年5月16日現在)。
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