※ 記事の最後に2018年10月23日現在の純資産総額や運用実績を追記しました。
純資産総額くらべ
「世界経済インデックスファンド」の純資産総額の伸びが顕著です。2017年1月4日の227.70億円から7月13日現在424.52億円まで増加しています。一方でライバルの「eMAXIS バランス(8資産均等型)」は2017年1月4日に207.71億円だったのに対し7月13日現在は223.51億円と伸びてはいるものの明らかに見劣りします。
姉妹ファンドの「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」(2017年5月9日設定)の純資産総額20.83億円(7月13日現在)や、競合する「iFree 8資産バランス」(2016年9月8日設定)の同36.84億円(7月13日現在)を加えても「世界経済インデックスファンド」に及びません。
「たわらノーロード バランス(8資産均等型)」が7月28日に新たに設定されますが、8資産均等型が乱立しすぎて埋もれてしまいそう?(苦笑)
「世界経済インデックスファンド」への資金流入が急増しているのはライバルの「eMAXIS バランス(8資産均等型)」よりも直近では好成績なことも原因の一つでしょうか。
逆に「eMAXIS バランス(8資産均等型)」がさえない成績になっている理由は何なのか調べてみました。
バランスファンド成績比較
2017年7月13日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
過去5年の長期では「eMAXIS バランス(8資産均等型)」が優位ですが、過去1年の騰落率では「世界経済インデックスファンド」のほうが大幅に上回っていますね。
これだけ差があると「世界経済インデックスファンド」が選好されるのもうなずけるでしょうか。
差がついた原因は?
世界経済~は2017年2月末現在 |
「eMAXIS バランス(8資産均等型)」の各資産とマザーファンドを共有する「eMAXIS」インデックスファンド・シリーズの成績は下の表のようになっています。
過去1年の騰落率は昨年のイギリスのEU離脱騒動の反動で高めの数字になっています。
2017年7月13日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
バランスファンドの資産配分と照らし合わせて考えるなら、最近「eMAXIS バランス(8資産均等型)」が「世界経済インデックスファンド」よりも低調な原因は、大まかに3つでしょうか。
1.株式や債券にくらべREIT(リート・不動産投資信託)の成績が比較的さえないこと(特に国内REITが不調)
2.不調な国内債券への投資比率が相対的に高いこと
3.好調な新興国資産への投資比率が相対的に低いこと
まとめ
REITが好調な一昔前は「eMAXIS バランス(8資産均等型)」のほうが「世界経済インデックスファンド」よりもむしろ好成績でした。今はアメリカの追加利上げによるREITへの逆風や、円安傾向の持続を予想している人が多いことも、REITを含まず外貨建て比率が9割と高い「世界経済インデックスファンド」への資金流入の追い風になっているのかもしれませんね。
あるいは少子高齢化で先細りが懸念される国内資産への投資を控えめにしたいという思惑もあるのでしょうか。
もっとも専門家でも予想が当たるとは限りませんし、直近の好調さに釣られると高値づかみの危険性もありますから、なるべく偏りなく幅広い資産に投資しておくという8資産均等型の方針も堅実な投資戦略の一つと言えるでしょうね。
追記
2018年10月23日現在 |
2018年10月23日現在、記事の初出時(2017年7月13日)に比べると、「eMAXIS バランス(8資産均等型)」と「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」合せた純資産総額の伸びは196.55億円増です。
「世界経済インデックスファンド」の純資産総額の伸びは150.66億円増と根強い人気はうかがえるものの、前述の2者には見劣りします。新興国資産が不調で、新興国の比率が高い同ファンドの運用実績に不利に働いたことも一因でしょうか。
後発の「SMT 世界経済インデックス・オープン」(2017年8月25日)の純資産総額はわずか3.11億円にとどまります。
「SMT 世界経済インデックス・オープン」の信託報酬(運用管理費用)は「世界経済インデックスファンド」と同水準で税抜0.5%と、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」(税抜0.159%)に比べると割高さが目立ちます
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