ポートフォリオ変更への疑問と心配
昨年末に「世界経済インデックスファンド」のポートフォリオが変更されて、新興国資産の比率が引き下げられ、そのぶん先進国資産の比率が引き上げられました(2016年12月28日「ポートフォリオの見直しについて」PDF)。新興国からの資金流出を懸念した対応だったわけですが、それまで参考にしていたGDP総額の地域別構成比から逸脱するかのような変更は市場の後追いになり、むしろ運用成績を低下させるのではという疑問も残りました(「世界経済インデックスファンドも新興国経済に悲観的?」)。
「世界経済インデックスファンド」と同じ三井住友トラスト・アセットマネジメントの先進国資産と新興国資産に投資するインデックスファンドの成績を比較してみました。
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インデックスファンド成績比較
世界経済インデックスファンドの資産配分変更が発表された12月28日からの騰落率 |
「世界経済インデックスファンド」の各資産とマザーファンドを共有するインデックスファンドの成績は上の表のようになっています。グローバルと名前についているほうが先進国資産に投資するファンドです。
約1カ月半の期間で新興国株式インデックスファンドは先進国株式インデックスファンドに対して14.52%も基準価額の騰落率で上回っています。新興国債券インデックスファンドは先進国債券インデックスファンドに対して5.87%ほど上回っています。
まとめ
短期間の比較ですし、アメリカの追加利上げが複数回行われれば新興国からの資産流出が加速するかもしれません。将来、新興国資産に投資するインデックスファンドの基準価額が大きく下落する場面もあるでしょうね。とはいえ、「世界経済インデックスファンド」は交付目論見書で特色として地域別(日本、先進国、新興国)のGDP総額の比率を参考にするとうたい、インデックスファンドを名前に冠している以上、市場の後追いをするかのような変更は期待に反する印象を持つ人もいるでしょうね。
発展著しい新興国の可能性を信じて「世界経済インデックスファンド」に投資していた人にとっては、なおさら残念な思いかもしれません。
こぼれ話
「世界経済インデックスファンド」がポートフォリオを見直しせざるを得なかったのは、近年の新興国資産の低迷にともなって運用成績がさえないことに対して風当たりが強かったのでしょうか。
あるいは新興国資産が不人気になっていたのに比率が高いままでは投資する人が少なくなるかもしれないと心配した? まあ、そんな憶測はともかく、私自身は世界中の資産に分散投資できる「世界経済インデックスファンド(株式シフト型)」への積み立てをもうしばらく続けるつもりです。
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