NISAで毎年年初に一括投資した時の『楽天資産形成ファンド』の成績をほかのバランスファンドと比較してみました。
比較の対象はインデックス投信の『世界経済インデックスファンド』、『eMAXIS バランス(8資産均等型)』、『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』の3つです。
各バランスファンドの特徴は?
『楽天資産形成ファンド』は、日本株式、アメリカ株式、欧州株式、アジア株式、日本債券、外国債券といった日本を含む世界の伝統的資産(株式・債券)に分散投資します。基本資産配分比率は原則として年1回(4月に)見直します。2017年6月末現在、株式と債券(金銭信託等含む)の比率は50%ずつです。
外国債券を除きベンチマーク(各投資対象市場のインデックス)を中・長期的に上回る運用成果をめざします。
目論見書によると購入時手数料の上限は税抜3%ですが、唯一の販売会社である楽天証券では現在ノーロード(購入時手数料なし)です。ファンドを保有している間、継続的にかかる運用管理費用(信託報酬)は年率で税抜0.5%(税込0.54%)です。換金時の信託財産留保額はありません。
『世界経済インデックスファンド』は、日本を含む世界の株式と債券市場の値動き(インデックス)に連動する投資成果をめざすファンドです。株式と債券の比率は50%ずつです。世界経済に占める各地域のGDPシェアの変化に応じて、原則として年1回地域別構成比の見直しを行う場合があります。
購入時手数料の上限は税抜3%ですが、ネット証券など無料の場合もあります。運用管理費用は年率で税抜0.5%(税込0.54%)です。換金時に信託財産留保額として基準価額の0.1%を差し引かれます。
『eMAXIS バランス(8資産均等型)』は、日本を含む世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)市場の値動き(インデックス)に連動する投資成果をめざすファンドです。株式と債券とREITの比率は37.5%:37.5%:25%です。
購入時手数料はありません。運用管理費用は年率で税抜0.5%(税込0.54%)です。換金時に信託財産留保額として基準価額の0.15%を差し引かれます。
『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』は、バンガード社(米国)の低コストなインデックスファンドを通じて世界30カ国以上の株式と10カ国以上の債券に分散投資します。資産配分の比率は原則、株式50%:債券50%です。資産配分比率は株式と債券の時価総額によるため国内資産と新興国資産の割合が低めです(新興国債券は含みません)。
購入時手数料はありません。運用管理費用は投資対象とする投資信託証券の費用も含めて税込の概算で年率0.68%±0.03%です。換金時に信託財産留保額として基準価額の0.1%を差し引かれます。
各バランスファンドの成績は?
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
上記の期間の通算成績では僅差ですが下記のような結果でした。
楽天 > 世界経済 > 8資産均等型 > セゾン
各年度の基準価額は、売買が成立する約定日が『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』は申込受付日翌々日、それ以外のファンドは翌日なので、その年最初の営業日を起点にそれぞれの約定日の数字になっています。基準価額は分配金(税引前)を再投資した値です。
毎年、NISAの非課税投資枠いっぱいに一括で投資していると仮定して、通算成績を計算する特定の日の基準価額をもとに各年度の損益を算出しています。2016年にNISAの非課税投資枠が100万円から120万円に拡大されました。
まとめ
『楽天資産形成ファンド』ほかバランスファンドの成績は僅差でほぼ横並びと言っていいくらいでした。『楽天資産形成ファンド』は国内資産の比率が高い保守的な資産配分ですが、ほかのバランスファンドに見劣りする成績にはなっておらず堅実に運用されている印象ですね。
楽天証券の「100円」投資サービスや夏から始まるらしい「楽天スーパーポイント」での投資信託購入サービスを利用してて投資デビューしようと思っている人には、手堅い選択肢の一つになりそうです。
こぼれ話
投資慣れしている人向けに『楽天資産形成ファンド』にも、『世界経済インデックスファンド(株式シフト型)』のような積極運用型があっても面白いかもしれませんね。
『楽天資産形成ファンド』は楽天証券でのみ販売されています。楽天証券では2017年5月27日からスポット購入でも積み立てでも100円から投資信託が購入できる「100円投資」サービスを始めました。また楽天グループの「楽天スーパーポイント」(期間限定ポイントは除く)で投資信託を購入できるようになりました。
・楽天ポイントで投資信託が購入可能に!どんな点を重視してファンドを選ぶ?今週の値動きとNISA口座(170826)
・楽天証券「投資信託ポイント買付サービス」少額なら米国株投信やアクティブ投信に投資してみる?
手軽に投資できるようになっても将来の運用成績までは保証してくれないので、結果については自己責任という原則は忘れないようにしたいです。
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