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| 赤の広場（ロシア） |
トランプ米大統領の新たなロシア疑惑がFBI長官の解任とともに市場にも暗い影を落とさないか懸念されています。
ところで2016年はリオ・オリンピックのあったブラジルと並んでロシア株も好調でした。「HSBC ロシア オープン」というロシア株式に投資する投資信託の基準価額の騰落率も、2016年の年初から年末にかけて+54.52％という成績でした。
原油価格の上昇だけでなくロシアに融和的なトランプ大統領の誕生によって経済制裁が解除されるのではという思惑も追い風になったと言われています。
私も以前、ロシア株を記事にしましたが、もし、好調だと話題の投資信託に飛びついて投資したとしたら、その後の成績はどうだったのか、新興国株式インデックスファンドと比較しながら確認してみました。
・トランプ大統領を裏で操るロシアの覇権時代がくる！？ロシア株式に投資する投資信託の成績は？
ファンドの特徴
「HSBC ロシア オープン」は、ロシア国内の企業や、 ロシア経済の発展と成長に関連するロシア以外の国の企業の株式等に投資する投資信託です。ベンチマークであるMSCIロシア10/40指数（円ベース）を上回る投資成果をめざします。2016年12月10日付の交付目論見書（PDF）によるとマザーファンドの組入銘柄数は29銘柄、業種別組入比率ではエネルギーが30.4％と突出しています。
購入時手数料は税抜3.5％が上限です。運用管理費用（年率）は税抜1.95％です。解約時の信託財産留保額はありません。
「たわらノーロード 新興国株式」は、新興国の株式市場の値動き（MSCI エマージング･マーケット・インデックス）に連動する投資成果をめざす投資信託です。同インデックスはアジア、中南米、中東・アフリカ、欧州の23か国832銘柄で構成されています。
購入時の手数料はありません。運用管理費用（年率）は税抜0.495％です。解約時の信託財産留保額は0.3％です。
HSBC ロシア オープンほか成績
2017年の年初来騰落率は下の表のようになっています。
2017年4月末の月報によると「たわらノーロード 新興国株式」にも3.66％ほどロシアの株式が含まれますが、「HSBC ロシア オープン」との年初来騰落率の差は21.4％に達しています。
まとめ
金融商品の種類が豊富な証券会社だけでなく、地方銀行でもファンドの一覧表を眺めると特定の国の債券や株式に投資する投資信託が目につきます。これからオリンピックが行われます、世界でも有数の資源国です等々の理由付けをして売りやすいからでしょうか。もちろん機を見るに敏な人であれば集中投資で大きく資産を増やすことは可能かもしれません。ロシアの株式も経済制裁や原油価格の低迷で下落していた頃がむしろチャンスだったのでしょうね。でも、そうした投機に近い方法で資産形成ができる人は一握りですよね。
後追いで好調な投資信託に飛びついても悲惨な結果になりがちです。インデックスファンドを使った分散投資は決して万能ではありませんが、世界経済全体の成長に乗るほうが多くの人にとって無難な方法ではないでしょうか。
こぼれ話
「世界経済インデックスファンド」や「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」など、一本で世界中（日本、先進国、新興国）の資産に比較的低コストで分散投資できるバランス型投資信託もあります。
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