ビクトリア・ハーバー(香港) |
リスクの高さとリターンが見合っていないのではと新興国への投資に懐疑的な見方もあるようです。新興国投資不要論を聞くことさえありますが……。
過去記事に追記する新しいデータを作成している際に気が付いたのですが、NISAで毎年年初に一括投資した時の新興国株式インデックスファンドの通算成績が先進国株式インデックスファンドを逆転していました。
今年の2月の時点だと?
今年の2月時点だと、先進国株式インデックスファンドの通算成績が新興国株式インデックスファンドに対して損益率で2.24%ほど上回っています。損益額だと98,495円の差で先進国株式インデックスファンドのほうが黒字額が大きいです。
各年度の基準価額はファンドの約定日が申込受付日翌日なので、その年の最初の営業日の翌営業日の数字です。毎年、NISAの非課税投資枠いっぱいに一括で投資していると仮定して、通算成績を計算する特定の日の基準価額をもとにそれぞれの年度の損益を算出しています。
現時点だと?
2017年5月30日現在だと、新興国株式インデックスファンドの通算成績が先進国株式インデックスファンドに対して損益率で0.65%ほど上回って逆転しています。損益額だと28,681円の差で新興国株式インデックスファンドのほうが黒字額が大きいです。
新興国株式に全力投資は現実的ではないですが、ある程度、新興国にも投資先を分散しておいても良さそうですよね。
まとめ
2016年にNISAの非課税投資枠が100万円から120万円に拡大されたことが最近堅調な新興国株式インデックスファンドに有利に働いたことも否めませんが、予想外に健闘していることも確かなようです。アメリカの追加利上げが繰り返されれば懸念されていた通りに新興国から資金が流出する可能性もあり予断は許さないものの、新興国をまるきり無視してしまうのはやはりもったいない気がします。
世界的に株価の連動性が高まっていると言われていますが、上記の表を見ると先進国株式と新興国株式で一定の分散効果が見込めそうですよね。
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