ファンドパック日本は国内債券主体の堅実型? |
2017年11月17日に設定されたばかりの『ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)』(愛称:ファンドパック日本)の特徴を、バランスファンドの定番と比較しながら、簡単にまとめてみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim バランス (8資産均等型)』、『世界経済インデックスファンド』です。
3つの投資信託とも金融庁の発表したつみたてNISAの対象商品に入っています。
ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)ほか特徴
世界経済インデックスファンドは2017年8月末現在 |
『ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)』は、国内の株式(TOPIX)、REIT(不動産投資信託証券)、債券に分散投資します。
構成比は株式15%:債券70%:REIT15%です。国内100%です。
『eMAXIS Slim バランス (8資産均等型)』は、日本を含む世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
株式37.5%:債券37.5%:REIT25%です。国内37.5%:海外62.5%です。為替ヘッジは原則として行いません。
『世界経済インデックスファンド』は、日本を含む世界の株式と債券に分散投資します。
株式50%:債券50%です。国内10%:海外90%です。為替ヘッジは原則として行いません。
今回取り上げた投資信託の信託期間はすべて無期限です。
ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)ほか成績
2017年12月12日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
購入時手数料は上限の数字でネット証券など無料の場合もあります。つみたてNISAでは、ETFを除き、投資信託はノーロード(購入時手数料なし)です。
まだ設定されたばかりのため運用実績は、あくまで参考値です。
上記の期間では、国内債券主体の『ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)』の運用成績は堅調ではあるものの、ほかの投資信託には及びませんでした。
ポートフォリオのリスクとリターン
リターンとリスクは年率
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
上の表は『ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)』ほか3つの投資信託に準拠したポートフォリオのリターンとリスク(ともに年率)を比較したものです。
『ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)』は、70%が国内債券で構成されていることもあって、リスク(収益のぶれ幅)は控えめです。
日銀の国債買い入れによってリターンが底上げされ、リスクも本来より小さくなっているのでは、という疑問もあるかもしれませんね。
○は年間リターンの平均値 |
2003年3月31日から2017年11月30日までの任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。
売買手数料、税金等の費用は考慮していません。過去のデータは将来の運用成績を保証するものではありません。
『世界経済インデックスファンド』は2017年8月末現在の基本投資割合を参考にしています。同ファンドの地域別構成比はGDPシェアの変化に応じて原則として年1回見直しを行う場合があります。
まとめ
『ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)』は、国内債券を主体に安定した運用を望む人向けでしょうか。ただし、株式やREITほどではありませんが、市場金利の変動などによって債券にも価格変動リスクがあります。
また、現在、パッシブ運用の国内債券の平均最終利回りはわずか0.12%(※)です。税込0.30456%の信託報酬(運用管理費用)を負担してまで、債券主体のバランスファンドに投資する合理性は薄いという見方もあるでしょうね。
日銀の国債買い入れが行われているなか、これ以上の債券価格の上昇も期待しにくいでしょうし。
※ 『<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンド』の2017年10月末月報より
こぼれ話
安定した運用を望むなら、たとえば、毎月3万円を債券主体のバランスファンドに積み立てるというやり方のほかに、1万円を株式インデックスファンドに残り2万円を預貯金や個人向け国債にあてるという方法もありますよね。
国内株式に投資する『<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド』は、2018年2月21日から信託報酬(年率)が税抜0.159%に引き下げられる予定です。
先進国株式に投資する『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』の信託報酬(年率)は税抜0.189%です。
株式インデックスファンドと預貯金等の組み合わせのほうが、リスク資産の値動きに慣れたら株式の比率を上げるなど、融通をきかせやすい利点もあるでしょうか。
・『ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式/リート/債券)』を8資産均等型や世界経済IFと比較
・債券なしバランス投信『ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式/リート)』を8資産均等型や世界経済IFと比較
・国内、先進国、新興国に均等配分『ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式)』を楽天・全世界株式等と比較
こぼれ話
『ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式/リート/債券)』の販売会社は、SBI証券、光世証券、楽天証券です(2017年12月12日現在)。
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