下落ショック軽減機能あり！楽ラップ『やや保守型』『やや積極型』を8資産均等型バランスや世界経済インデックスファンドと比較-NISAで積立投資手帳

楽天証券の「楽ラップ」の複数ある運用コースのうち『やや保守型』と『やや積極型』（どちらも下落ショック軽減機能あり）について、運用実績を定番バランスファンドと比較してみました。

比較の対象は『eMAXIS バランス（8資産均等型）』と『世界経済インデックスファンド』です。

楽天ラップほか特徴

楽ラップとは楽天証券が提供するロボアドバイザーを活用したサービスで、銘柄選びから売買・管理までお任せできて手軽に資産運用を始められるというのがアピールポイントのようです。

・商品概要書（PDF）

契約金額は10万円以上1円単位、規約期間は1年ごとに自動更新です。

『やや保守型』と『やや積極型』の資産配分は下記の通りです。株式市場の値動きが大きな時に債券の比率を増やす「下落ショック軽減機能あり」を選択しています。

2018年12月末時点
マンスリーレポート2019年1月号
（やや保守型・やや積極型 PDF）より

比較対象のバランスファンド『eMAXIS バランス（8資産均等型）』の資産配分は下記の通りです。外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。

基本投資割合

『世界経済インデックスファンド』の基本組入比率は、地域別（日本、先進国、新興国）のGDP（国内総生産）総額の比率を参考に決まります。年1回、地域別構成比が見直されます。原則として為替ヘッジは行いません。

2018年8月末現在

楽天ラップほか費用

楽ラップには「固定報酬型」と「成功報酬併用型」の2つの手数料コースがあります。以下、税込です。

「固定報酬型」
固定報酬最大0.702％（年率）＋ファンド費用最大0.288％（年率）

「成功報酬型」
固定報酬最大0.594％（年率）＋成功報酬運用益の最大5.4％ + ファンド費用最大0.288％（年率）

どちらのコースも固定報酬部分は運用資産の時価評価額に応じて低減されます。

『eMAXIS バランス（8資産均等型）』と『世界経済インデックスファンド』の運用管理費用は年率で税込0.54％です。

楽天ラップほか運用実績

下のグラフは、楽ラップの運用が始まった2016年7月4日から2018年12月28日までの基準価額の推移をバランスファンドと比較したものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。

基準価額の推移
2016年7月4日～2018年12月28日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

楽ラップ2種は外貨建資産が一部為替ヘッジ付ということもあり比較的値動きが安定していますが、リスク資産を運用している以上、下落ショック軽減機能に過剰な期待は禁物かもしれませんね。

騰落率の比較は下の表の通りです（2018年12月28日時点）。

2018年12月28日時点
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

まとめ

楽ラップの手数料は「固定報酬型」で年率1％未満と投資一任サービスとしては比較的低廉です。ただし、最近のインデックスファンドは一層の低コスト化が進んでいます。

『eMAXIS バランス（8資産均等型）』より後発の『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』の運用管理費用は税込0.17172％（年率）です。

『楽天・インデックス・バランス・ファンド』は「均等型」、「株式重視型」、「債券重視型」とリスク許容度別に3種類が用意されていて運用管理費用も0.2446％～0.2646％と低廉です。

・『楽天・インデックス・バランス・ファンド（均等型）』『同（株式重視型）』『同（債券重視型）』をeMAXIS Slim バランス（8資産均等型）や世界経済インデックスファンド等と比較

また楽ラップは運用益が非課税になるNISA（少額投資非課税制度）に対応していないのも惜しい点でしょうか。

ロボアドバイザーを活用した運用サービスに将来性は感じるので、より洗練されたサービスになることに期待したいです。

・下落ショック軽減機能あり！楽ラップ『かなり積極型』『積極型』を楽天・全世界株式やバランス（株式重視型）と比較

こぼれ話

楽天証券では投資信託をスポット購入でも積み立てでも100円から購入可能です。また楽天グループの「楽天スーパーポイント」（期間限定ポイントは除く）でも投資信託を購入できます。

少額かつポイントでお試しできるなら、投資が身近になりますね。手軽に投資できるようになっても将来の運用成績までは保証してくれないので、結果については自己責任という原則は忘れないようにしたいです。