東証一部上場の銘柄に幅広く投資するTOPIX連動型のインデックスファンドと、中小型株を中心に投資する投資信託の値動きを比較してみました。
株式市場が荒れ模様の時は、やはり中小型株を対象にした投資信託のほうが値動きが大きくなるのでしょうか? 直近の基準価額の変動を実際に確認してみます。
比較の対象は『eMAXIS Slim 国内株式インデックス(TOPIX)』、『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』、『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』、『ひふみプラス』です。
投資信託の特徴は?
『eMAXIS Slim 国内株式インデックス(TOPIX)』は、東証株価指数(TOPIX)の値動きに連動する投資成果をめざすインデックスファンドです。TOPIXは東京証券取引所の第一部に上場されている全銘柄を対象にした株価指数です。『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』は、JPX日経中小型株指数の値動きに連動する投資成果をめざして運用を行います。
JPX日経中小型株指数は東京証券取引所の第一部、第二部、マザーズ、JASDAQから時価総額、売買代金、ROE(※)等を基に原則200銘柄を選定し算出される株価指数です。時価総額上位20%の大型株式を除外しています。
※ ROEとは自己資本利益率のことで企業の収益力を示します。
2017年12月末現在 |
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』は、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定しており、わが国の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に厳選して投資するアクティブファンドです。
『ひふみプラス』は、長期的な将来価値に対して市場価値が割安と考えられる成長企業に選別投資するアクティブファンドです。直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。
SBIは2018年2月2日現在 ひふみは2018年1月末現在 |
『ひふみプラス』の運用責任者は、2018年1月末の月報の中で1月の運用について過熱感のある中小型株の割合を落とし、相対的に割安な大型株の割合を引き上げたと述べています。
マザーファンドを共有するひふみ投信の2018年1月末月報より |
今回取り上げた投資信託の信託期限は、すべて無期限です。
投資信託の騰落率は?
上の表は、各投資信託の2月1日から2月7日までの基準価額の騰落率を1日ごとにまとめたものです。
基準価額は、値動きがわかりやすいよう、2月1日を10,000円で統一しています。2月1日から2月6日にかけて基準価額がいくらマイナスになったのか、まとめると下記のようになります。
eMAXIS Slim 国内株式インデックス(TOPIX) -679円(-6.79%)
eMAXIS JPX日経中小型インデックス -840円(-8.40%)
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ -807円(-8.07%)
ひふみプラス -838円(-8.38%)
まとめ
多少調整が入ったとはいえ、過去6カ月の騰落率を見ると依然としてどの投資信託も好調な成績に見えます。2018年2月7日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません 購入時手数料は上限の数字でネット証券など無料の場合も |
上昇のペースが速すぎて過熱感があるのであれば、株価が適正な水準に落ち着くまで、もう少し不安定な状態が続くかもしれないですね。中小型株は大型株に比べ値上がりする時だけでなく値下りする時も値動きが激しくなりがちと言われています。
比較したのはごく短期間ですが、もし株価の調整が長引いたら中小型株投信のほうが影響が大きくなりそうな予感はしますね。過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありませんから、過去の好調な成績にばかり目を奪われて市場が変調した時のリスクを見過ごしてしまうのは怖いですよね。
逆に言えば、一見急ブレーキがかかったような今回の株式市場の下落も、無理な背伸びをして過大なリスクを取っていないか点検するいい機会かもしれないですね。
追記
その後の値動きを改めて記事にしました。
・eMAXIS JPX日経中小型インデックス、 ジェイリバイブ、ひふみプラスの相場が荒れ模様な時の値動きは?eMAXIS Slim 国内株式インデックス(TOPIX)と比較
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