※ 記事を更新しました(2018年10月8日)。
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ <DC年金>』の特徴と運用実績を、SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)で投資可能な投資信託と比較しながら、簡単にまとめてみました。
比較の対象は『ひふみ年金』、『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』、『DCニッセイ外国株式インデックス』、『iFree NYダウ・インデックス』です。
ジェイリバイブ <DC年金>ほか特徴は?
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ <DC年金>』は、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定しており、わが国の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に投資します。2018年9月末月報より |
『ひふみ年金』は、長期的な将来価値に対して市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。
直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。状況に応じて株式を売却して現金比率を高める場合があります(最大で50%未満)。
国内だけでなく海外の企業にも投資先を広げています。外貨建資産は原則として為替ヘッジは行いません。
2018年9月末月報より |
『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』は、東証一部上場の全銘柄を対象とした「東証株価指数(TOPIX)」に連動する投資成果をめざします。
2018年8月末現在 |
『DCニッセイ外国株式インデックス』は、日本を除く主要先進国の株式市場を対象にした「MSCI コクサイ・インデックス」(円換算ベース・為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざします。
2018年8月末月報より |
2018年8月末月報より |
『iFree NYダウ・インデックス』は、米国を代表する主要30銘柄を対象とした「ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)」(円換算ベース・為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざします。
近年人気の米国株式ですが、米国の優良企業30社で構成された少数精鋭のNYダウ連動型の投資信託はインデックスファンドというよりアクティブファンドに近いのでは?という見方もあるようです。
2018年9月末月報より |
今回取り上げた投資信託の信託期限は、すべて無期限です。
ジェイリバイブ <DC年金>ほか費用
投資信託を保有集の信託報酬(運用管理費用)は下記の通りです。『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ <DC年金>』
税抜1.500%(年率)
『ひふみ年金』
税抜0.760%(年率)
『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』
税抜0.160%(年率)
『DCニッセイ外国株式インデックス』
税抜0.189%(年率)
『iFree NYダウ・インデックス』
税抜0.225%(年率)
企業の調査・分析を行っているアクティブ運用の『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ <DC年金>』や『ひふみ年金』の信託報酬は、指数連動型のインデックスファンドに比べ高めです。
iDeCoでは原則として購入時手数料はありません。
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ <DC年金>』のみ解約時の信託財産留保額(0.3%)が設定されています。
先日、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』の信託報酬率の引き下げが発表されました(PDF)。
確定拠出年金向けの『DCニッセイ外国株式インデックス』も同水準(税抜0.109%)の引き下げの実現を期待したいところです。
ジェイリバイブ <DC年金>ほか成績比較
下のグラフは、『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ <DC年金>』などの過去1年間(2017年9月末~2018年9月末)の基準価額の値動きを比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の値動き(月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2018年10月5日現在)。
2018年10月5日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ <DC年金>』は過去2年の騰落率では『iFree NYダウ・インデックスを除くライバルを上回っています。
しかしながら、過去6ヵ月、過去1年の騰落率では『ひふみ年金』だけでなくTOPIX連動型の『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』も下回り最下位になっています。
国内の中小型株が好調すぎた反動という面もあるのでしょうか。『ひふみ年金』は海外の大型株の比率を増やしています。
SBIアセットマネジメントは『ジェイリバイブ』の姉妹ファンドについて下記のようなレポートを出しています。
・スタイル別にみる直近の状況について(PDF)
直近は「成長株」が優位な局面であり「割安株」中心の『ジェイリバイブ』は出遅れているが、長期では「割安株」のほうがより高いリターンを期待できるとしています。
・データから見るジェイリバイブの投資効率性(PDF)
下落局面では市場平均を下回る場面もあるが、回復局面においては市場平均を上回る収益を獲得してきたので、短期ではなく長期視点で当ファンドを保有してほしいと訴えています。
まとめ
一般的に、時価総額の小さい中小型株は発行株式数が少なく流動性も低いため、良くも悪くも値動きが大きくなりがちと言われています。『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ <DC年金>』のインデックスファンドと比べた際の信託報酬の高さや銘柄の分散度合いの低さも考え合わせると、投資するにしても全体の一部にとどめたほうがやはり無難ではあるでしょうね。
事前に将来好成績となる投資信託を選ぶのは困難です。また仮に銘柄を厳選したアクティブファンドが高パフォーマンスだったとしても、リスクを抑えるために投資比率を控えめにしていれば全体に与える影響はそれだけ小さくなります。
インデックス投資だけでは退屈なのでスパイスは必要という意見にも納得できますが(苦笑)、いたずらに背伸びをしてボラティリティーを高めるべきではないという慎重な見方も一理あるでしょうか。
こぼれ話
SBI証券(SBI証券 iDeCo)は最低水準の運用コストをうたった『eMAXIS Slim』シリーズにも投資可能な個人型確定拠出年金(iDeCo)の新プラン「セレクトプラン」を発表しました。
・eMAXIS Slimにも投資可能!SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)に新プラン登場 商品ラインナップと主な商品の実績は?
・SBI証券iDeCo新旧プランの投信の実質コストと実績比較『eMAXIS Slim 先進国株式』『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式』『DCニッセイ外国株式』『iFree NYダウ』
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・SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)の除外予定ファンドが発表 新しい商品ラインナップと信託報酬は?・信託報酬の異なる『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』と同<DC年金>の運用実績を比較
・『ひふみ年金』の信託報酬は『ひふみプラス』より低廉ですが運用実績は劣後?TOPIX連動型投信とも比較
・「eMAXIS Slim」シリーズが利用できる松井証券のiDeCoの主要な投資信託の信託報酬と運用実績は?SBI証券と比較
ひふみとジェイリバイブほか
・アクティブファンドも軟調な相場には逆らえない?『ひふみプラス』や『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』を国内株式インデックスファンドと比較・全世界株式インデックスファンドをコア、『ひふみプラス』をサテライトとした場合の運用実績は?
・全世界株式インデックスファンドをコア、『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』をサテライトとした場合の運用実績は?
・全世界株式インデックスファンドをコア、米国株式(NYダウ)インデックスファンドをサテライトとした場合の運用実績は?
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