※ 記事を更新しました(2019年1月29日)。
『ひふみプラス』や『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』の特徴と運用実績を国内株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』、『ニッセイ日経225インデックスファンド』、『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』です。
ひふみプラスほか特徴
『ひふみプラス』は、長期的な将来価値に対して、市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。直販の『ひふみ投信』と同じマザーファンドを通じて運用されています。株価の下落リスクが高まっている時や、株価水準から魅力的な銘柄が無いような時など状況に応じて株式を売却して現金比率を高める場合があります(最大で50%未満)。
大型株比率の増加が指摘される『ひふみプラス』ですが、中小型株と超小型株の比率は減少したとはいえ過半数を占めています。
『ひふみ投信』2018年12月末月報より |
海外株の比率は10%を超えています。原則として外貨建資産の為替ヘッジは行いません。
2018年12月末月報より |
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』は、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定しており、わが国の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に厳選して投資します。
2019年1月25日付週報より |
『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』は、「JPX日経中小型株指数」の値動きに連動する投資成果をめざします。
同指数は東京証券取引所の第1部、第2部、マザーズ、JASDAQから時価総額、売買代金、ROE(※)等を基に原則200銘柄を選定し算出されます。時価総額上位20%の大型株を除外しています。
※ ROEとは自己資本利益率のことで企業の収益力を示します。
2018年12月末月報より |
『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』は、東京証券取引所の第1部上場の全銘柄を対象にした「TOPIX(東証株価指数)」の値動きに連動する投資成果をめざします。
2018年12月末月報より |
『ニッセイ日経225インデックスファンド』は、東証第1部上場のうち代表的な225銘柄を対象にした「日経平均株価(日経225)」に連動する投資成果をめざします。
2018年12月末月報より |
今回、取り上げた投資信託の信託期間は、すべて無期限です。
ひふみプラスほか費用
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、SBI証券、楽天証券などのネット証券(インターネットコース)では無料の場合もあります。
『ひふみプラス』の運用管理費用(年率)は純資産総額500億円までは税抜0.98%、500億円を超える部分は税抜0.88%、1,000億円を超える部分は税抜0.78%です。
ひふみプラスほか運用実績
『ひふみプラス』設定来(2012年5月28日~2019年1月28日)の基準価額の推移は下記の通りです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2012年5月28日~2019年1月28日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
後発の『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』設定来(2017年6月12日~2019年1月28日)の基準価額の推移は下記の通りです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年6月12日~2019年1月28日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年1月28日現在)。
2019年1月28日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『ひふみプラス』も『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』も過去5年の騰落率では国内株式インデックスファンドを大きく上回っています。
その一方で過去6ヵ月、過去1年の騰落率では『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』や『ニッセイ日経225インデックスファンド』よりもマイナス幅が大きくなっています。
銘柄を厳選したアクティブファンドでも軟調な相場には逆らえないようです。
『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』の騰落率を見ると、先行きが不透明な中、相対的にリスクの高い中小型株から先に投資資金が逃げ出しているのかもしれませんね。
まとめ
貿易摩擦激化懸念だけでなく世界的に景気のピークアウトがささやかれており、株式市場も調整を余儀なくされています。『ひふみプラス』や『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』といったアクティブ運用の投資信託でも常に右肩上がりの成績というわけにはいかず、直近の騰落率は指数連動型のインデックスファンドを下回っています。
アクティブファンドは運用管理費用が高めなだけに運用成績に陰りが見られると投資資金が引き上げられるのも速いでしょうね。
景気循環による株価の調整は避けられないとして、より長期で考えるなら国内株式の場合、少子高齢化による人口減少で10年、20年先の展望が描きづらいというのも悩みの種かもしれません。
技術革新や生産性向上に寄与しそうな企業に選別して投資するというのも選択肢の一つですが難易度が高いですよね。
『ひふみプラス』(『ひふみ投信』)も最近、海外株式に舵(かじ)を切り始めました。
国内株式にこだわるより、インデックスファンドを利用して新興国も含めて海外に幅広く分散投資したほうがいいのではという気もしてしまいます。
こぼれ話
アクティブ運用の投資信託の場合、市場が軟調な時に割安になった銘柄に積極的に買いを入れている可能性もあります。過度に悲観せず、ある程度長い目で見守ることも必要かもしれません。厳選した銘柄に投資するアクティブファンドも魅力的ですが、手堅く行くなら預貯金等の安全資産をしっかり確保しつつ、投資先の分散された全世界株式インデックスファンドやバランスファンドを少しずつ積み立てていくという方法もあります。
・8資産均等型バランス投信のリターンとリスクを全世界株式と比較
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