※ 記事を更新しました(2018年7月10日)。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)の特徴と運用成績を、『野村つみたて外国株投信』と『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』または『ひふみプラス』の組み合わせと比較してみました。
今回取り上げた投資信託は、すべて、つみたてNISAの対象商品です。
楽天・全世界株式ほか特徴は?
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は、日本を含む全世界の株式市場の動きをとらえることをめざして、「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行います。投資対象指数は先進国や新興国市場を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成され、全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーしています。
投資対象指数に連動する『バンガード・トータル・ワールド・ストックETF』が実質的な投資先です。
2018年4月末現在、同ETFは日本を含めた世界各国の大型株、中型株、小型株、合わせて8,064銘柄を組み入れています。
2018年4月末現在(同年5月末月報より) |
『野村つみたて外国株投信』は、日本を除く世界の株式を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
同指数は、日本を除く先進国と新興国合せて46ヵ国の大型株と中型株2,168銘柄で構成されています(2018年5月末現在)。
2018年5月末月報より |
『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』は、東京証券取引所第一部に上場されている全銘柄を対象にした「TOPIX(東証株価指数)」に連動する投資成果をめざします。
2018年5月末月報より |
『ひふみプラス』は、長期的な将来価値に対して市場価値が割安と考えられる成長企業に選別投資するアクティブファンドです。直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。
財務指標や株価指標など目に見える定量面だけでなく、企業訪問等を通じ経営方針や戦略など目に見えない定性面にも徹底した調査・分析を行うことをうたっています。
株価の下落リスクが高まっている時や、株価水準から魅力的な銘柄が無いような時など状況に応じて株式を売却して現金比率を高める場合があります(最大で50%未満)。
2018年6月末月報より |
今回取り上げた投資信託は外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。信託期間はすべて無期限です。
楽天・全世界株式ほか成績比較
2018年7月9日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
表中の「外国株投信」は『野村つみたて外国株投信』のことで、「国内株式」は『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』のことです。
『野村つみたて外国株投信』90%:『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』10%という比率は、おおむね世界の株式市場の時価総額比に合わせたものです。
過去3ヵ月の騰落率では、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』のほうがライバルファンドの組み合わせより若干プラス幅が大きいです。
過去6ヵ月の騰落率では、どのファンドも米中貿易摩擦の影響もあってか赤字(マイナス)に沈んでおり、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』はライバルファンドの組み合わせにやや劣後しています。
以前(下の表 2018年1月29日時点)に比べると、『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』や『ひふみプラス』が不調で『野村つみたて外国株投信』の足を引っ張っています。
2018年1月29日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は2017年9月29日に設定されてから日が浅く、比較できる期間がまだ短いことに留意してください。2018年6月29日に信託報酬(運用管理費用)の実質が変更になりました。
『ひふみプラス』は純資産総額に応じて一定額を超えた分について信託報酬(運用管理費用)の料率(年率)が下がる仕組みになっています。
500億円までは1.0584%(税抜0.98%)です。500億円を超える部分は0.9504%(税抜0.88%)、1,000億円を超える部分は0.8424%(税抜0.78%)に下がります。
投信の紹介と資料請求は上のバナーから
まとめ
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は投資信託一本で日本を含む世界各国の株式に投資できる手軽さと、大型株から小型株まで網羅している組入銘柄の幅広さが魅力でしょうか。一方、個別に投資信託を組み合わせた場合は、アクティブ運用の投信を組み入れたり、比率を自分で決められる自由度の高さが嬉しいですよね。
『ひふみプラス』は今のところ国内株式を中心にしていますが、米国株式を組み入れたり、これからは外国株式の比率を増やすという話もあるので、その点は注意が必要かもしれません。
・海外株の比率が10%超え!『ひふみプラス』を日本株や米国株のインデックスファンドと比較
外国株式インデックスファンドと組み合わせた場合、銘柄が重複する場合もあるでしょうね。
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません。国内株式に関しては少子高齢化の影響も気になるところですよね。
あれこれ考え出すと悩みが尽きませんが、優柔不断に迷うくらいならシンプルに『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』一本でいいのでは、という気もしないではないです(苦笑)。
全世界株式インデックスファンドなら、将来、日本や欧州が高齢化で縮小したり、新興国がさらに隆盛したとしても、自動で追随してくれるでしょうから。
こぼれ話
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の販売会社はHS証券、岡三オンライン証券、SBI証券、カブドットコム証券、GMOクリック証券、ジャパンネット銀行、ソニー銀行、立花証券(ネットトレード ストックハウス)、栃木銀行、フィデリティ証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券です(2018年7月10日現在)。
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)にもラインナップされています。
楽天証券では投資信託をスポット購入でも積み立てでも100円から購入可能です。また楽天グループの「楽天スーパーポイント」(期間限定ポイントは除く)でも投資信託を購入できます。
少額かつポイントでお試しできるなら、投資が身近になりますね。手軽に投資できるようになっても将来の運用成績までは保証してくれないので、結果については自己責任という原則は忘れないようにしたいです。
・楽天証券の投資信託ポイント買付サービスとは?楽天スーパーポイントで購入の投信が1万円に届きそう
・楽天証券「つみたてNISA取扱商品」株式とバランス型に分類し信託報酬の安い順に並び替えてみました
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