低コストな『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』だけどバランス投信にも運用成果を求めるなら？-NISAで積立投資手帳

マーライオン（シンガポール）

※ 記事を更新しました（2018年3月9日）。

「eMAXIS Slim（イーマクシススリム）」シリーズは、機動的に信託報酬を引き下げることによって常に業界最低水準の運用コストをめざすとうたっています。

2017年5月9日よりバランスファンドの『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』が追加されました。

投資信託選びにおいてコストの低さももちろん重要ですが、手軽に分散投資のできるバランスファンドの中でも運用成績を重視して選ぶとしたら？

『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』の特徴と成績を株式比率が高めのバランスファンドと比較してみました。

eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）ほか特徴

eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）、eMAXIS バランス（8資産均等型）、eMAXIS 最適化バランス（マイフォワード）、世界経済インデックスファンド（株式シフト型）、SMT 世界経済インデックス・オープン（株式シフト型）基本投資割合

『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』は、既存の『eMAXIS バランス（8資産均等型）』と同じく世界の株式、債券、REIT（不動産投資信託証券）に分散投資します。株式の比率は37.5％です。

『eMAXIS 最適化バランス（マイフォワード）』も、世界の株式、債券、REITに分散投資します。株式の比率は59％です。

リスク水準を一定に保ちながら期待リターンを最大化するよう資産クラス別比率を原則として1年に1度見直します。上の円グラフの比率は2018年1月末現在のものです。

「マイフォワード」の目標リスク水準は16％程度で先進国株式（現地通貨）相当とされています。

『世界経済インデックスファンド（株式シフト型）』は、世界の株式と債券に分散投資します。国内資産への投資比率は10％とほかのファンドよりも低く海外資産の比率が高いです。株式の比率は75％です。

原則として年1回、GDP（国内総生産）総額の比率を参考に地域別構成比の見直しを行う場合があります。上の円グラフの比率は2017年8月末現在のものです。

『SMT 世界経済インデックス・オープン（株式シフト型）』は、世界の株式と債券に分散投資します。国内資産への投資比率は6％と『世界経済インデックスファンド（株式シフト型）』よりもさらに低く、海外資産の比率が高いです。株式の比率は75％です。

原則として年1回、GDP（国内総生産）総額の比率に基づき地域別構成比の見直しを行う場合があります。上の円グラフの比率は2017年8月8日現在のものです。

今回取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。

『世界経済インデックスファンド（株式シフト型）』を除き、金融庁の「つみたてNISA対象商品届出一覧」（PDF）に掲載されています。

・金融庁が「つみたてNISA対象商品届出一覧」公表各指数で信託報酬が最安値の投資信託は？

・Q＆A「つみたてNISA」ってどんな制度？投信を毎月買わないとダメ？一般NISAとつみたてNISAは併用できる？

eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）ほか成績

eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）、eMAXIS バランス（8資産均等型）、eMAXIS 最適化バランス（マイフォワード）、世界経済インデックスファンド（株式シフト型）、SMT 世界経済インデックス・オープン（株式シフト型）成績比較表

2018年3月8日現在
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません

米国の長期金利の上昇やトランプ米大統領の惹起する貿易摩擦への警戒感から、直近の株式市場は調整しています。

8資産均等型と『eMAXIS 最適化バランス（マイフォワード）』を比較すると、株式比率が高い後者のほうが、やはり上がる時も下がる時も値動きが大きいことがうかがえますね。

上記の期間では先進国REITが不調だったので、バランスファンド同士の比較では、REITを含まない『世界経済インデックスファンド（株式シフト型）』や『SMT 世界経済インデックス・オープン（株式シフト型）』のほうが相対的に優勢です。

購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。

まとめ

コストの低さも長期運用では重要ですが、分散投資を心がけつつも運用成績も重視したいというのであれば株式比率の高いバランスファンドが有力な選択肢になるでしょうか。

もちろん株式比率の高いファンドは相応に値動きが激しくなりがちですから、安全資産（個人向け国債や預貯金）をしっかりと確保して株式市場が不調な時でも慌てないようにしたいですよね。

こぼれ話
楽天証券では投資信託をスポット購入でも積み立てでも100円から購入可能です。また楽天グループの「楽天スーパーポイント」（期間限定ポイントは除く）で投資信託を購入することもできます。

少額かつポイントでお試しできるなら、投資が身近になりますね。手軽に投資できるようになっても将来の運用成績までは保証してくれないので、結果については自己責任という原則は忘れないようにしたいです。