インデックスファンドによる積立投資で成果を得るために乗り越えるべき3つのハードルとは?

2017年3月3日金曜日

NISA注意点 積立投資メモ 積立投資ルール

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果報は寝て待て?

公的年金の縮小が予想されるなか、NISA(少額投資非課税制度)や個人型確定拠出年金(iDeCo)など資産形成を促す制度の整備が進んでいます。さらに来年には、つみたてNISAが創設される予定です。

インデックスファンドを使った積立投資少額から始められ、また比較的手軽に投資先を内外の株式や債券に分散することが可能です。相場に好不調の波はつきもので時に有名な大手企業の株でさえ暴落することがありうることを考えれば、時間分散や投資先の分散が可能なインデックスファンドによる積立投資は無難ではあれ悪くない投資法だと思います。

ただ、NISAで3年以上インデックスファンドによる積立投資をしてきた経験を振り返ると、乗り越えないといけないハードルもあるなあと感じます。

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1.そんなにもうかりません

最初のハードルは、投資に対する誤解を解くことでしょうか。相場がどん底の時から投資を始められれば別ですが、投資に対する世間一般の一攫千金的なイメージほど、もうかりません(苦笑)。

インデックスファンドによる積立投資は、相場が好調な時も不調な時も積み立てを継続することで、ほどほどの買値に落ち着くことを期待するものです。NISAで積立投資を始めて3年と9カ月が経ちましたが、アメリカの株価が最高値を更新中の今でも含み益は16%ほどです。年率でいえば3~4%くらいで、よほど元本が大きくないと、億万長者(!)になるのは難しいのではないでしょうか。

2.赤字に耐えなければいけないことも

預貯金に慣れている人にとって大きなハードルは、常に黒字とは限らず元本割れすることもあるという点でしょうか。というより元本割れを避けるのは、ほぼ無理だと思ったほうがいいです。

株式に投資するインデックスファンドだけでなく、株式にくらべ値動きの小さい債券に投資するインデックスファンドでも、債券価格の下落によって赤字になることがあります。外国債券であれば為替リスクもありますし、高金利な新興国債券は通貨安で相殺されがちです。

去年のチャイナショックやイギリスEU離脱騒動のように世界的な株価の暴落がニュースになっている時こそ、むしろ株式に投資するチャンスなのですが、あわてずに積み立てを続けることができるでしょうか。保有している投資信託の赤字(含み損)が大幅に増えると、毎月積み立てているのに評価額が減っていくなんてこともありました。

3.世界経済の成長を信じられますか?

インデックスファンドによる積立投資は世界経済の成長を信じてその恩恵を得ようとするものですから、長期的に見れば世界の未来は明るいと思える楽天家でないといけませんよね? もしかすると、これが一番難しいハードルかもしれません。

まとめ

インデックスファンドによる積立投資は誰でもまねしやすく、それでいて、ほどほどの成果を期待できる比較的無難な投資法だと思います。

とはいえ内外の株式や債券に分散投資していてもリーマンショックのような世界的な金融危機が起きると、投資していた資金が半値になってしまうこともありえます。後から振り返れば投資先を分散して積み立てを継続していれば、もとの水準を回復してさらに上値を追えたとわかりますが、暴落中でも投げ売りしたりせず世界経済の成長を信じる楽天家でいられるでしょうか?

あるいは暴落に至らないまでも円高傾向の時は元本割れの赤字が続くこともあります。一定の成果が出るまでには、どうしても時間がかかります。一攫千金的な投資に対する偏見を捨て、気長に積み立てを続け、未来を信じる楽天家でいること。簡単そうでいて、なかなか難しいですよね。




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