iDeCoの新興国インデックスファンド積立成績くらべ |
※ 記事の最後に2017年7月7日現在のデータを追記しています。
25日、アメリカの株式市場でダウ平均株価(NYダウ)が2万ドルの大台を突破したそうです。その一方でトランプ大統領の米国第一主義により新興国から投資資金が流出して、新興国資産が割安な状態で放置されるなら、むしろ投資のチャンスという見方もあるでしょうか。
SBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)で投資可能な新興国株式インデックスファンドのうち「三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド」と「EXE-i 新興国株式ファンド」、それぞれを積み立てた場合の成績をまとめました。
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ファンドの特徴
「三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド」は、新興国の株式を対象にしたMSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動するインデックスファンドです。MSCIエマージング・マーケット・インデックスは2016年5月末現在、アジア、中南米、中東・アフリカ、欧州の23か国837銘柄で構成されています。「EXE-i 新興国株式ファンド」は、新興国の株式市場の値動きと同等の投資成果をめざしたファンドです。FTSE・ エマージング・インデックス(円換算ベース)を参考指標にしています。交付運用報告書(PDF)によると2つのETFを通じて2,670銘柄に投資しています(2016年3月末)。
コスト
投資信託を保有している間、継続的にかかる費用(信託報酬)は、「三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド」の場合、年率0.594%(税込)です。購入時も解約時も手数料はありません。ファンド・オブ・ファンズ形態の「EXE-i 新興国株式ファンド」の場合、投資対象の投資信託証券の信託報酬も含めた実質的な負担は年率0.3794%(税込)程度で、購入時も解約時も手数料はありません。
ファンドの成績
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
先日の記事に合わせて4月から毎月月初に積み立てた(その月の最初の営業日に約定した)と仮定して、2017年1月20日の基準価額をもとに損益を計算しています。個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金は企業年金のないサラリーマンの場合、月23,000円が上限額です。
計算を簡単にするために個人型確定拠出年金(iDeCo)の手数料(拠出者は最安で毎月税込167円)は省略しています。損益率は小数点3桁以下は四捨五入しています。
約10カ月間の通算成績は23万円の投資額に対して、「三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド」は27,198円の黒字(損益率+11.83%)、「EXE-i 新興国株式ファンド」は26,244円の黒字(損益率+11.41%)となっています。
先週末(20日)までではなく昨日(25日)までの通算成績では、「三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド」は27,921円の黒字(損益率+12.14%)、「EXE-i 新興国株式ファンド」は28,990円の黒字(損益率+12.6%)と逆転します。
まとめ
信託報酬は、「三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド」の年率0.55%(税抜)に対して、「EXE-i 新興国株式ファンド」は年率0.23%(税抜)とかなり差がありますが、成績は参考指標が異なることもあって、はっきりとした優劣はつけにくいようです。新興国の株式を対象にしたベンチマークとしては「三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド」の採用するMSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)のほうが一般的なので、どちらを選ぶかはなかなか悩ましいですね。
ただ、MSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)をベンチマークにしたインデックスファンドはたいてい解約時に手数料(信託財産留保額)がかかるので、信託財産留保額のない「三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド」は個人型確定拠出年金ならではの掘り出し物かもしれません。
こぼれ話
信託財産留保額は解約時にかかる経費を解約者自身に負担してもらうものなので、投資信託を長期で保有するならむしろあったほうがいいという見方もあります。頻繁に解約されると運用が不安定になることも考えられますので。
追記
下の表は2017年7月7日現在のデータです。過去1年、過去3年の騰落率を比較しています。過去1年の騰落率は去年のイギリスのEU離脱騒動の反動でかなり高めの数字になっています。
参考に「たわらノーロード 新興国株式」や先進国株式ンデックスファンドの「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」を比較に加えてみました。
2017年7月7日現在 ニッセイは<購入・換金手数料なし>の表記を省略 |
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