『ひふみプラス』の2018年の月別の騰落率を国内株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』、『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』、『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』です。
過去記事の更新
・『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の出足の成績は?競合する全世界株式投信と比較(SBI、eMAXIS Slim、野村ほか)
・eMAXIS Slim 先進国、国内、新興国株式の組み合わせを楽天やSBI等の全世界株式と比較
ひふみプラスほか特徴
『ひふみプラス』は、長期的な将来価値に対して市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。直販の『ひふみ投信』と同じマザーファンドを通じて運用されています。『ひふみ投信』2018年8月末月報より |
大型株比率の増加が指摘されていますが、中小型株と超小型株の比率は減少したとはいえ過半数を占めています。
海外株の比率は10%を超えています。原則として外貨建資産の為替ヘッジは行いません。
2018年8月末月報より |
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』は、東京証券取引所の第1部上場のうち代表的な225銘柄を対象にした「日経平均株価(日経225)」の値動きに連動する投資成果をめざします。
2018年7月末月報より 銘柄数は2018年2月15日付交付運用報告書より |
『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』は、東京証券取引所第一部に上場されている全銘柄を対象にした「TOPIX(東証株価指数)」に連動する投資成果をめざします。
2018年7月末月報より |
『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』は、「JPX日経中小型株指数」の値動きに連動する投資成果をめざします。
同指数は東京証券取引所の第1部、第2部、マザーズ、JASDAQから時価総額、売買代金、ROE(※)等を基に原則200銘柄を選定し算出されます。時価総額上位20%の大型株を除外しています。
※ ROEとは自己資本利益率のことで企業の収益力を示します。
2018年7月末月報より |
今回、取り上げた投資信託の信託期間は、すべて無期限です。
ひふみプラスほか費用
表中では『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』の「<購入・換金手数料なし>」の表記を省略しています。
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、SBI証券、楽天証券などのネット証券(インターネットコース)では無料の場合もあります。
『ひふみプラス』の運用管理費用(年率)は純資産総額500億円までは税抜0.98%、500億円を超える部分は税抜0.88%、1,000億円を超える部分は税抜0.78%です。
ひふみプラスほか騰落率
基準価額の値動き(9月を除き月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
上記のグラフは昨年末からの基準価額の値動き(月末ベース)を比較したものです。9月のみ月末ではなく9月7日の基準価額です。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』の「<購入・換金手数料なし>」の表記を省略しています。
中小型株が過半数を占める『ひふみプラス』は、TOPIX連動型より、むしろ『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』に近い値動きになっているように見受けられます。
2018年の月別の騰落率を確認してみます。9月のみ9月7日までの騰落率です。
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
貿易赤字削減を求めるトランプ米大統領の発言を受け、直近の9月の基準価額は急落しています。
『ひふみプラス』の昨年末比騰落率はマイナスではあるものの、『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』や『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』よりは落ち込みが控えめになっています。
その一方で、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』に対しては劣後がやや目立ちます。
まとめ
貿易摩擦激化懸念から世界の株式市場は今のところ米国の一人勝ちになっており、アクティブ運用の『ひふみプラス』といえども国内市場の低迷には抗えないようです。組入銘柄数を見ると2018年7月末が228銘柄だったのに対し、同年8月末は238銘柄となっています。割安になった銘柄をうまく拾えたのだとしたら、これからに期待が持てるかもしれませんね。
しばらくは貿易問題をめぐり荒い値動きが続きそうですが、いずれ反発局面が訪れた時に本来の実力を発揮してくれることを祈りたいです。
・アクティブファンドも軟調な相場には逆らえない?『ひふみプラス』や『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』を国内株式インデックスファンドと比較
こぼれ話
2018年9月のひふみアカデミー(Youtube)によると、直近はグロース外需のウェイトを下げてグロース内需のウェイトを上げるなど若干の景気悪化に備えて動いているようで、今はじっとチャンスを待つ雌伏の時なのかもしれません。
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