2018年7月の楽天証券のNISAランキング(積立件数)でベスト10のうち1~5位の投資信託について、特徴と積立投資の通算成績(2018年1月~)を簡単にまとめてみました。
NISA(少額非課税投資制度)の概要については金融庁のWEBサイトでも解説されています。
ランキング6~10位の投資信託についてはこちらの記事をご覧ください。
過去記事の更新
・『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』をeMAXIS Slim 先進国株式やニッセイ外国株式等と比較
楽天証券NISAランキングベスト5(積立件数)
楽天証券のNISAランキング(積立件数)のベスト5は下記の通りです(2018年7月1日~同年7月31日)。1位(前回1位→)ひふみプラス
国内外の株式に選別投資
2位(前回3位↑)楽天・全米株式インデックス・ファンド
米国の株式(大型株~小型株)に投資
3位(前回4位↑)<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
日本を除く先進国の株式(大型株~中型株)に投資
4位(前回5位↑)eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
日本を除く先進国の株式(大型株~中型株)に投資
5位(前回2位↓)楽天・全世界株式インデックス・ファンド
世界の株式(大型株~小型株)に投資
ひふみプラスほか投資信託の特徴は?
『ひふみプラス』は、長期的な将来価値に対して市場価値が割安と考えられる成長企業に選別投資します。直販の『ひふみ投信』と同じマザーファンドを通じて運用されています。2018年6月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
実質的な投資対象ファンドVTIのポートフォリオ 2018年5月末現在(同年6月末月報より) |
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』と『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2018年6月末月報より |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は、日本を含む全世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
実質的な投資対象ファンドVTのポートフォリオ 2018年5月末現在(同年6月末月報より) |
今回取り上げた投資信託は外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。信託期間はすべて無期限です。
ひふみプラスほか投資信託の費用は?
『ひふみプラス』のみ購入時手数料(上限3%)が設定されていますが、楽天証券などネット証券等では無料の場合もあります。
つみたてNISAでは、ETFを除き、投資信託はノーロード(購入時手数料なし)です。
『ひふみプラス』は純資産総額に応じて一定額を超えた分について運用管理費用(信託報酬)の料率が下がる仕組みになっています。500億円を超える部分は税込0.9504%、1,000億円を超える部分は税込0.8424%に下がります。
2018年8月6日現在の『ひふみプラス』の純資産総額は6132.42億円です。
アクティブ運用の『ひふみプラス』は企業の調査・分析を行っている分、指数連動型のインデックスファンドより費用が高めです。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』の運用管理費用は、2018年8月21日に予定されている引き下げ後の数字です(変更前は税込0.20412%)。
ひふみプラスほか積立投資の通算成績は?
端数は四捨五入しています 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
毎月1日を積立の設定日にしています(上記の投資信託の約定日は翌営業日)。1日が休日の場合は後ずれします。
2018年から始まった「つみたてNISA」では毎月およそ3万3千円(33,333円)まで積立可能です。
上記の期間では、貿易摩擦への警戒感から国内株式が軟調な影響もあってか、『ひふみプラス』は8万円の投資額に対して2,069円のマイナス(ー2.59%)とさえない成績でした。
その一方で『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は8万円の投資額に対して5,458円のプラス(+6.82%)と好調でした。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のランキング上昇も、うなずける結果でしょうか。
もっとも米国株式の割高感も指摘されており、世界最大級の運用会社であるバンガードは長期的な視点に立った国際分散投資の重要性を改めて訴えています。
・バンガード「グローバル・マクロ・マターズ」シリーズ『米国株の上昇に伴い、リスクとリターンのトレードオフが複雑に』(PDF)
まとめ
2018年7月の楽天証券のNISAランキング(積立件数)は、1位の『ひふみプラス』以外は低コストな指数連動型のインデックスファンドでした。積立投資は、基準価額が高いときも安いときも休まず継続することで、ホドホドの買値に落ち着くことを期待するものです。
出典:金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」 4ページより http://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/assets/pdf/tsumitate_guidebook.pdf |
上の図表のように定額の積立投資の場合、基準価額が下がっているときは、より多くの口数を購入するチャンスでもあります。
長期で世界経済の成長の果実を得るためには、国内外の株式や債券などへの分散投資も意識しておきたいです。
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません 出典:金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」1ページ http://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/guide/index.html |
・積立投資の成績は?2018年7月楽天証券NISAランキング人気ファンド比較6~10位 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、eMAXIS Slim 新興国株式、ニッセイ日経225、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)、ニッセイTOPIX
こぼれ話
楽天証券では投資信託をスポット購入でも積み立てでも100円から購入可能です。また楽天グループの「楽天スーパーポイント」(期間限定ポイントは除く)でも投資信託を購入できます。
少額かつポイントでお試しできるなら、投資が身近になりますね。手軽に投資できるようになっても将来の運用成績までは保証してくれないので、結果については自己責任という原則は忘れないようにしたいです。
・楽天証券の投資信託ポイント買付サービスとは?楽天スーパーポイントで購入の投信が1万円に届きそう
・楽天証券「つみたてNISA取扱商品」株式とバランス型に分類し信託報酬の安い順に並び替えてみました
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