最適化（目標リスク水準に対してリターンの最大化）をうたう「eMAXIS 最適化バランス（マイ ストライカー）」と、株式を対象にした投資信託を比較してみたいと思います。
というのも「マイ ストライカー」の目標リスク水準は、5種類ある「eMAXIS 最適化バランス」の中では一番高リスクで、バランスファンドにもかかわらず債券はわずか3％しか含まれていないからです。
比較の対象は「セゾン資産形成の達人ファンド」と「eMAXIS 全世界株式インデックス」です。「マイ ストライカー」の目標リスク水準は国内株式相当ということで、「eMAXIS TOPIXインデックス」も比較に加えました。また参考までに「世界経済インデックスファンド（株式シフト型）」とも運用成績を比べてみました。
ちなみに「eMAXIS 最適化バランス」はSBI証券の個人型確定拠出年金（iDeCo）でも投資可能です。
ファンドの特徴
「eMAXIS 最適化バランス（マイ ストライカー）」は、日本を含む世界の株式、債券およびREIT（不動産投資信託）に分散投資します。リスク水準を一定に保ちながら期待リターンを最大化するよう資産配分を1年に1度見直します。「マイ ストライカー」の目標リスク水準は20％程度で国内株式相当とされています。2017年1月末現在、資産配分の比率は株式84％：債券3％：REIT13％です。
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| 2017年1月末現在 |
「セゾン資産形成の達人ファンド」は、長期的な視点で個別銘柄の調査を行うファンドへの投資を通じて世界の株式に分散投資します。日本を含む先進国だけでなく新興国にも投資しています。
「eMAXIS 全世界株式インデックス」は、日本を除く先進国及び新興国の株式に投資します。MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス（除く日本、円換算ベース）がベンチマークです。
「eMAXIS TOPIXインデックス」は、国内株式に投資します。東証一部に上場した全銘柄が対象の東証株価指数（TOPIX）がベンチマークです。
ファンドの成績
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| 2017年6月26日現在 |
「セゾン資産形成の達人ファンド」の信託報酬（運用管理費用）は、正確には年率で税込み1.35％±0.2％です（セゾン投信株式会社）。参考として表に加えた「世界経済インデックスファンド（株式シフト型）」の購入時手数料は、販売会社によって異なりネット証券など無料の場合もあります。
昨年の6月はイギリスのEU離脱の是非を問う国民投票があり相場が荒れ模様だったので、過去1年の騰落率はかなり高めの数字になっています。
「eMAXIS 最適化バランス（マイ ストライカー）」は過去1年の騰落率では好調なものの、さすがに株式を対象にした投資信託には及びませんでした。過去1カ月、過去6カ月では比較対象によっては騰落率で上回るなど健闘しています。
まとめ
5種類ある「eMAXIS 最適化バランス」の中で「マイ ストライカー」は目標リスク水準が1番高いです。「eMAXIS 最適化バランス（マイ ストライカー）」は株式以外への投資比率は控えめとはいえ、このファンドだけで債券やREITを含めた内外の資産に分散投資できるのは大きなメリットですよね。株式を中心に積極的に運用したい人には1本で手軽に世界中の資産に投資できて魅力的かもしれませんね。
ただ最近インデックスファンドの低コスト化が一層進んでいます。「eMAXIS 最適化バランス」の信託報酬は年率で税抜0.5％と、年率で税抜0.2％前後の「eMAXIS Slim」など超低コストのインデックスファンドシリーズと比較すると運用コストの面でやや見劣りするでしょうか。
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