どちらもそれぞれに魅力的? |
※ 記事を更新しました(2018年4月2日)。
手軽に世界中の資産に分散投資できる『世界経済インデックスファンド』と、業界最低水準を運用コストをめざすという「eMAXIS Slim」シリーズのバランスファンド『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の特徴を比較してみました。
ちなみに、どちらも信託期間は無期限で、為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは原則として行いません。
より幅広い資産に分散しているのは?
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』のほうです。株式と債券に分散投資する『世界経済インデックスファンド』に対し、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は株式と債券に加えREIT(不動産投資信託証券)にも投資しています。
『世界経済インデックスファンド』の基本組入比率は2017年8月末現在のものです。世界経済に占める各地域(日本、先進国、新興国)のGDPシェアの変化に応じて、原則として年1回地域別構成比の見直しを行う場合があります。
より低コストなのは?
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』のほうです。eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は 2018年4月11日予定の信託報酬率引き下げ後の数字 |
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なります。ネット証券など無料の場合もあります。
投資信託を保有している間、継続的に掛かる運用管理費用である信託報酬は『世界経済インデックスファンド』が年率で税抜0.50%なのに対し、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は年率で税抜0.16%と3分の1以下の水準になっています。
投資信託を100万円分保有していたとすると、単純計算で『世界経済インデックスファンド』は毎年5,400円(税込)の負担、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は毎年1,728円(税込)の負担になります。
実際には、信託報酬(運用管理費用)以外に、売買委託手数料、有価証券取引税、保管費用、監査費用等の諸経費がかかります。
信託財産留保額は投資信託の解約時に基準価額から差し引かれます。信託財産留保額には解約時に発生する費用を解約者自身に支払ってもらうことで、投資信託を保有する他の投資者の負担にならないようにし、頻繁な売買を抑制して運用を安定させる狙いもあります。
純資産総額が大きいのは?
『世界経済インデックスファンド』のほうです。2009年1月16日設定の『世界経済インデックスファンド』の純資産総額が538.21億円なのに対して、2017年5月9日設定の『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は99.92億円です(2018年3月30日現在)。
純資産総額が小さいうちは信託報酬(運用管理費用)の他に諸経費がかさみがちで、資産規模が大きなほうが安定的な運用が期待できます。
現在、『世界経済インデックスファンド』の販売会社が地方銀行も含む27社なのに対し、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』はネット証券を中心に8社です。
運用成績を比較すると?
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の設定来(2017年5月9日~2018年3月30日)の基準価額の値動きを見ると、『世界経済インデックスファンド』のほうが優勢です。基準価額の値動き 2017年5月9日~2018年3月30日現在 2017年5月9日の基準価額を1万円に統一 |
直近の株式市場は貿易摩擦に対する警戒感から下落していますが、設定来以外の期間では『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』のほうが落ち込みが少なく盛り返しています。
2018年3月30日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません。バランスファンドの資産配分によって、短期ではそれぞれに優勢な期間、劣勢な期間があるものと思われます。
まとめ
『世界経済インデックスファンド』に比べ、後発の『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は幅広い資産に分散投資をしているにもかかわらず、さらに低コストになっています。『世界経済インデックスファンド』(国内資産10%:海外資産90%)のほうが外貨建て比率の高いぶん、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(国内資産37.5%:海外資産62.5%)よりも為替相場の影響が大きいです。
その一方で、少子高齢化の進む国内への投資比率の小ささが将来、逆にプラスに働く可能性もありますね。『世界経済インデックスファンド』はGDPシェアの変化に応じて地域別構成比が見直されますから、均等配分型より柔軟性もあるでしょうか。
それぞれに特徴があって悩ましいですが、国内よりも海外にチャンスを求めるのか、幅広い資産に偏りなく分散したいのか、自分自身がより納得できるものを選んだほうが投資を長く続けやすいでしょうね。
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