「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」に乗り換えたいけれど…NISAで改善してほしい点

2017年4月26日水曜日

8資産均等型 NISA注意点

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低コストなファンドに乗り換えたいけれど、NISAではちょっと困った点もあります。「eMAXIS Slim」で新しく登場したバランスファンドとNISAで改善してほしい点について、まとめてみました。

「eMAXIS Slim」にバランスファンド追加

常に業界最低水準のコストをめざすという、三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim」に「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」が追加されることになりました。プレスリリース(PDF)によると、2017年5月9日に新設定の予定です。

既存の「eMAXIS バランス(8資産均等型)」と比較した場合、どちらも購入時手数料はありません。運用管理費用の信託報酬(年率)は従来の税抜0.5%から税抜0.22%に、換金時の信託財産留保額は0.15%から0(なし)になりました。

「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」と「eMAXIS バランス(8資産均等型)」コスト比較表

「eMAXIS Slim」は既存のファンドとは別建てです。既に「eMAXIS バランス(8資産均等型)」を所有していた場合、低コストの恩恵を受けようとすると乗り換えの手間が発生することになります。

NISAで改善してほしい点

私もNISAで少額「eMAXIS バランス(8資産均等型)」を持っているので、乗り換えがなかなか悩ましいです。

信託財産留保額は差し引かれるものの、NISAであれば売却時に利益(譲渡益)に対してかかる20.315%の税金を負担しなくてすみます。

ですがNISAの非課税枠の再利用は不可となっています。NISAは現在、毎年120万円の非課税枠がありますが、途中で株や投資信託を売却してその売却した金額だけ他の商品を買い足すということはできません。

金融機関に手数料稼ぎの回転売買を促すような営業をさせないためと言われています。取引上手な人だったら次々と利益の乗った商品を売買して非課税枠が無制限になりかねないという税収を気にする財務省の意向もあるかもしれませんが(苦笑)。

来年から始まる積立NISAだと非課税期間が5年から20年に伸びることになるので、途中で魅力的な新商品が登場しても乗り換えが不便だと困ってしまいますよね。

まとめ

NISAでは損失を出しても他の口座の利益と相殺する損益通算ができません。また損失を翌年以降に繰り越す繰越控除も使えません。

非課税期間の終わりに株や投資信託が値下がりしていると、その時の価格で取得したことになってしまい特定口座などへ移した後に税負担が増えかねないデメリットもあります。

以上は非課税枠とのトレードオフなのでやむを得ない面もあるのかもしれませんが、今回のように低コストという利用者にとってプラスになる商品が出た時に乗り換えが簡単にできないと機会損失になってしまいます。

逆に言えば「常に業界最低水準のコストをめざす」という商品コンセプトは、特に非課税期間の長い積立NISAでは売りになるかもしれませんね。




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