つみたてNISA
来年から始まる「つみたてNISA」は非課税期間が現行の5年から20年に伸びる予定です。そのかわり毎年の非課税投資枠が120万円から40万円に減額されてしまいます。12カ月で割り切れないのが困りものですね。毎月33,333円だと12カ月で399,996円になり4円余ってしまいます。
「つみたてNISA」には買付は定期的に継続したものという条件があるのですが、年初に一括投資でも長い目で見れば毎年積み立てていることにならないでしょうか?(苦笑)
120万円だとさすがに一括投資はためらわれますが、40万円だと運用期間が20年なら、えいやっと思い切って投資できなくもないかなあと。
荒れ模様の相場が最後に盛り返すなら
チャイナ・ショックにイギリスのEU離脱騒動、アメリカの大統領選挙と2016年は波乱続きでしたが、大統領選後のトランプ・ラリーで盛り返しました。相場が荒れ模様の2016年に先進国株式インデックスファンドを積み立てた時の成績は下の表の通りです。年初にほぼ同額の40万円を一括投資していたら2016年末の評価額は431,518円(損益率+7.88%)で、この場合は積立投資の勝ちですね。相場が途中で低迷していても息を吹き返すまで投資を継続して待つことができるなら、安い時に口数を多く買える積立投資の利点がいきますね。
相場が好調で基準価額が右肩上がりだと
今年に入ってから半年間、新興国株式インデックスファンドは下の表のようにおおむね右肩上がりで堅調でした。年初にほぼ同額の20万円を一括投資していたとすると評価額は224,854円(損益率+12.43%)で、この場合は一括投資の勝ちですね。
相場が好調な時は積立投資だと機会損失になってしまいます。
まとめ
積立投資と一括投資の成績の優劣は相場の値動き次第で、どちらが優れていると一概には言いにくいです。まとまった額を投資した後に急落したりすると慣れないうちは怖くなって途中で解約してしまうこともあるかもしれませんから、少額の積み立てから始めるほうが心理的な負担は少ないでしょうか。ただ、今まで現行のNISAを利用していた人であれば毎年の非課税投資枠が減額されてしまう分、一括投資で少しでも運用期間を長くとりたいというニーズもあるかと思います。長期・積立・分散投資という「つみたてNISA」の趣旨には賛同しますが、いずれこちらに一本化されるのであれば、ある程度、工夫できる余地も残しておいてほしいです。
こぼれ話
「つみたてNISA」、買付は定期的に継続したものという条件があるので一括投資は認められなそうですが、要望が多ければ後日対応してもらえるのでしょうか。
ボーナス月が設定できるなら毎月の積立額を最低限に抑えてボーナス月を年初に設定してまとめて投資してしまうという裏技も使えそう? どこまで販売会社の裁量に任されているのかにもよりそうですね。
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