純資産総額が750億円を超えるなど人気インデックスファンド『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の設定来の運用実績をライバルと比較してみました。
比較の対象は米国株式(S&P500)インデックスファンド、全世界株式(除く日本)インデックスファンド、バランスファンド(8資産均等型)です。
先進国株式・米国株式・全世界株式・バランスの特徴
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。ベンチマークの指数は日本を除く先進国22ヵ国の大型株と中型株1,326銘柄を組み入れています(2019年11月末現在)。
MSCIコクサイ・インデックス 業種別構成比と国別構成比 2019年11月末現在 |
『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』(ブラックロック)と『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
S&P500指数 業種別構成比 2019年11月末現在 |
『eMAXIS 全世界株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)と『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は日本を除く先進国と新興国合せて48ヵ国の大型株と中型株2,736銘柄を組み入れています(2019年11月末現在)。
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (除く日本) 業種別構成比と国別構成比 2019年11月末現在 |
『eMAXIS バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)と『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)は世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
基本投資割合 |
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。
先進国株式・米国株式・全世界株式・バランスの運用実績
下のチャートは、『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』設定来2年10ヵ月強の基準価額の推移(2017年2月27日~2019年12月30日)をライバルと比べたものです(運用期間の短いものは除外)。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年2月27日~2019年12月30日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
そのほかの競合も含めた騰落率の比較は下の表の通りです(2019年12月30日現在)。
下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は2年10ヵ月強の数字です。
2019年12月30日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
過去1年の騰落率が驚くほど好調なのは、調整局面のほぼ底を起点にした数字だからですね。逆に2018年末は、コツコツと積み立てていたつみたてNISAの先進国株式の成績も赤字になるほどでした。
・【インデックス投資】先進国株式とバランスの積立投資の成績を2018年末と2019年末で比べてみたら?
近年は米国株式が極めて好調でしたが、国際分散投資を重視するなら定番の先進国株式インデックスファンドや、あるいは新興国株式を含む全世界株式インデックスファンドという選択肢もあります。
安定感のある運用を好むなら、株式だけでなく債券やREIT(不動産投資信託証券)にも分散投資可能なバランスファンド(8資産均等型)という選択肢もありますね。
・バンガード「2020年の経済および市場見通し:新たな不透明性の時代」(WEB)
世界最大級の運用会社バンガードは将来の見通しとして世界経済減速によるボラティリティの上昇やリスク資産のリターンの低下を予想しています。
預貯金等の安全資産をきちんと確保して堅実な運用を心がけたいです。
こぼれ話(先進国株式・全世界株式・バランスの年間リターン)
下の図表はリーマン・ショックを含む期間(2003年3月31日~2019年11月29日)の年間リターン(最大上昇時・平均値・最大下落時)を示しています。全世界株式は除く日本(先進国株式85%:新興国株式15%)に、バランスは8資産均等型に準拠したポートフォリオです。
○は年間リターンの平均値 過去のデータは将来の成績を保証するものではありません 野村AM「投信アシスト」より |
期間内の任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。○は年間リターンの平均値です。
売買手数料、税金等の費用は考慮していません。過去の指数データを使ったシミュレーションは将来の運用成績を保証するものではありません。
先進国株式インデックスファンドの注意点や積立投資の成績は下の記事を参考にしてください。
・【インデックス投資】先進国株式(MSCI コクサイ・インデックス)の過去の年間平均リターンは6.6%だけど年間騰落率はブレブレで予測不能? ランダムな株価より大事なのは……
・【インデックス投資】月1万円の積立の成果は? 定番の先進国株式インデックスファンド3種を比較 最新の実質コストや騰落率も確認
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・楽天・全世界株式とも比較!バランスファンドをつみたてNISAで毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?4資産均等型、8資産均等型、世界経済インデックスファンド
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・国内株式・先進国株式・新興国株式・8資産均等型の金融危機を含む過去15年間、毎月1万円の積立投資の成果(評価額)は?
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