【インデックス投資】月1万円の積立の成果は? 定番の先進国株式インデックスファンド3種を比較 最新の実質コストや騰落率も確認

2020年1月18日土曜日

実質コスト 先進国株式 毎月1万円の積立投資

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先進国株式インデックスファンドの定番『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』、『たわらノーロード 先進国株式』の積立投資の成績を比較してみました。

特徴や実質コスト、騰落率についてもまとめています。

すべて、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。詳細は金融庁のWEBサイトで解説されています。


先進国株式インデックスファンドの特徴

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』(ニッセイAM)、『たわらノーロード 先進国株式』(アセマネOne)は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

運用管理費用(信託報酬)は『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』が税抜0.0965%(税込0.10615%)以内、それ以外の投信は税抜0.0999%(税込0.10989%です。

ベンチマークの指数は日本を除く先進国22ヵ国の大型株と中型株1,322銘柄を組み入れています(2019年12月末現在)。

MSCIコクサイ インデックス 業種別構成比(情報技術、金融、ヘルスケアほか)と国・地域別構成比(アメリカ、イギリス、フランスほか)
MSCIコクサイ インデックス
業種別構成比と国・地域別構成比 2019年12月末現在

今回、取り上げた投資信託は、原則として為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。



先進国株式インデックスファンドの実質コスト

少数第3位未満は四捨五入しています

運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。

先日、第6期運用報告書が公表された『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』は、信託報酬以外の諸経費が前期より控えめでした(0.084% → 0.060%)。

『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』も第3期以降の諸経費の改善に期待したいです。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の実質コスト(年率 0.181%)は、第2期(2018年4月26日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細に2019年12月27日引き下げ後の信託報酬率を当てはめています。

信託報酬以外の諸経費 0.076% + 信託報酬 0.105%(※)= 0.181%

※受益者還元型の信託報酬は純資産総額803.52億円で計算

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』の実質コスト(年率 0.170%)は、第6期(2018年11月21日~2019年11月20日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細に現時点の信託報酬率と監査費用を当てはめています。

信託報酬以外の諸経費 0.060% + 信託報酬 0.110% = 0.170%

たわらノーロード 先進国株式』の実質コスト(年率 0.158%)は、第4期(2018年10月13日~2019年10月15日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。

信託報酬以外の諸経費 0.048% ×(365日 ÷ 第4期の日数 368日) + 信託報酬 0.110% = 0.158%

追記

「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2019」のイベントで、ニッセイAMの人から「2月から信託報酬を最安の0.0930%(税抜)に下げる」との口頭の発表があったそうです。

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2019 表彰式と結果発表(投信で手堅くlay-up!)

最低水準の運用コストをうたう『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』も対抗引き下げに動くものと思われます。


先進国株式インデックスファンドの運用実績

下のチャートは、『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス設定来2年10ヵ月半強の基準価額の推移(2017年2月27日~2020年1月17日)をライバルと比べたものです。

起点の基準価額を1万円に統一しています。ほぼ重なっています。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド、たわらノーロード 先進国株式の基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2017年2月27日~2020年1月17日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下の表の通りです(2020年1月17日)。

下落率は2018年10月4日~同年年12月25日の数字、設定来騰落率は2年10ヵ月半強の数字です。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド、たわらノーロード 先進国株式の騰落率
2020年1月17日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

信託報酬の引き下げ競争が激しくなった最近の騰落率のもう少し詳しい比較は下の記事を参考にしてください。基準価額の差額をチャートにしてます。

【先進国株式】信託報酬の引き下げに熱心なインデックスファンド(eMAXIS Slim、ニッセイ、たわらノーロード)の運用実績を比較


先進国株式インデックスファンドの積立投資の成績

つみたてNISAのスタートした2018年1月から毎月1日を積立日に設定しています(約定日は翌営業日)。1日が休日の場合は後ずれします。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの積立投資の成績
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの積立投資の成績
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

たわらノーロード 先進国株式

たわらノーロード 先進国株式の積立投資の成績
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

つみたてNISAのスタートした2018年1月から2年強の積立投資(毎月1万円)の評価額は、2020年1月17日現在、25万円の投資額に対して下記の通りです。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
292,448円(+16.98%)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
292,345円(+16.94%)

たわらノーロード 先進国株式
292,194円(+16.88%)

3本の先進国株式インデックスファンドはどれも十分に低コストで優秀な成績です。

株式のみを投資対象にしているので値動きは大きめで預貯金等の安全資産を厚めに持つ必要はあるかと思いますが、先進国株式と預貯金というシンプルなポートフォリオならリバランスも比較的簡単ですね。

リバランス
「リバランス」
もとの資産配分よりも比率の増えた資産を売却して
比率の減っている資産に振り向ける

つみたてNISAは投資信託を一度売却してしまうと非課税投資枠を再利用できないので、リバランスなどの資産配分の調整がやりにくい面があります。

積み立てている資産がある程度まとまった金額になってリバランスが必要になる時期には、制度が改善されているといいですね。

個人型確定拠出年金(iDeCo)であれば、非課税で定期預金や債券インデックスファンドにスイッチング可能です。

・バンガード「キャピタルゲインは望ましいもの」(WEB)

課税口座での売買を伴う資産配分の見直しは先延ばしにしがちですが、バンガードの記事はリバランス戦略の重要性について解説しています。

先進国株式の一括投資と積立投資の比較は下の記事を参考にしてください。

「先進国株式」一括投資と積立投資の成績を5年、10年、15年で比較・評価 運用成績にどれくらいの差がある?




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