

相対的に配当利回りの高い株式、MLP、リートを投資対象にした『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』(ニッセイAM)の特徴と運用実績を米国株式インデックスファンドと比較しながら、簡単にまとめてみました。
比較の対象は『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』、『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』、『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』です。
ニッセイアメリカ高配当株ほか特徴
『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』(愛称:USドリーム(年2回))は、「LM・アメリカ高配当株ファンド(毎月分配型)(適格機関投資家専用)」を通じて、相対的に配当利回りの高い株式、MLP、リートに投資します。信託期間は2023年2月17日までです。
証券種別構成比率と米国の主な投資資産の利回りは下記の通りです(2019年1月末月報より)。
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証券種別構成比率と米国の主な投資資産の利回り 2019年1月末月報3Pより |
MLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)とは米国の共同投資事業形態の一つで、多くは天然資源の採掘・精製・輸送等に関連する事業を行っています。利回りの高さから考えるとMLPのリスクは決して低くはなさそうですね。
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2019年1月末月報より |
『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
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2018年12月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
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2018年12月末現在(2019年1月末月報より) |
『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(米国高配当株式))は、米国株式市場の高配当銘柄を対象にした「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
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2018年12月末現在(2019年1月末月報より) |
『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』は、25年以上連続して増配している銘柄を対象とした「S&P500配当貴族指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
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2018年1月末月報より |
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は、『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』を除き、無期限です。
ニッセイアメリカ高配当株ほか費用
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。すべて年率(税込)です。『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』
1.8792%程度
『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』
0.40500%程度
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
0.16960%程度
『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』
0.20960%
『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』
0.59400%
『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』はファンド・オブ・ファンズ方式で運用されており、運用管理費用は投資対象の外国投資信託証券「LM・アメリカ高配当株ファンド(毎月分配型)(適格機関投資家専用」の報酬(年率0.6264%程度)を含めた実質的な負担です。
指数連動型のインデックスファンドに比べると割高感は否めないでしょうか。
購入時手数料は『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』と『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』に設定されています(どちらも税込3.24%)。
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、SBI証券や楽天証券などのネット証券では無料の場合もあります。
ニッセイアメリカ高配当株ほか運用実績
下のグラフは、『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』の基準価額の推移を「S&P500指数」連動型の『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』と比べたものです。後発の『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』設定来(2013年9月3日~2019年2月14日)で比較しています。起点の基準価額を1万円に統一しています。
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基準価額の推移 2013年9月3日~2019年2月14日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
最後発の『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』設定来(2018年1月10日~2019年2月14日)での基準価額の推移の比較は下記の通りです。
起点の基準価額を1万円に統一しています。
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基準価額の推移 2018年1月10日~2019年2月14日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年2月14日現在)。
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2019年2月14日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
参考記事
・買付ランキング上位『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』ニッセイ外国株式や楽天・全世界株式と実績比較 毎月分配型は本当にお得?・S&P500連動型より好調?『農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド』先進国株式投信とも実績比較
まとめ
『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』(愛称:USドリーム(年2回))は、相対的に配当利回りの高い株式、MLP、リートを投資対象にしています。『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』の運用実績は直近の過去1年では「S&P500指数」連動型の『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』を上回っているものの、過去5年の騰落率では大差をつけられています。
『ニッセイアメリカ高配当株ファンド』には毎月分配型もありますが、低コストなインデックスファンドを任意のタイミングで取り崩すほうが運用効率の面では合理的なように思えます。
「S&P500指数」連動型インデックスファンドでは運用管理費用(年率)が税込0.1728%(税抜0.160%)とさらに低廉な『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』も登場しています。
・『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の特徴と成績をiFree S&P500/NYダウ、楽天・全米株式等と比較
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