楽天証券の投資信託ランキングで買付金額が前週1位(2019年2月11日~同年2月15日)だった『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』(ニッセイアセットマネジメント)の特徴や運用実績を先進国株式や全世界株式を対象にしたインデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS 先進国株式インデックス』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』です。
ニッセイグローバル好配当株式ほか特徴
『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』は、日本を含む世界各国の好配当株式への投資とコール・オプションの売却取引を行い、安定した収益の確保と値上がり益の獲得をめざします。コール・オプションの売却取引によって、保有株式の一定水準以上の値上がり益を放棄する見返りとしてオプション料を受取ることができます(プレミアムプラス戦略)。また毎月決算を行い、分配金を支払うことをめざします。
2018年12月末月報より |
2018年12月末月報より |
『eMAXIS 先進国株式インデックス』と『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2019年1月末月報より |
2019年1月末月報より |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2018年12月末現在(2019年1月末月報より) |
2018年12月末現在(2019年1月末月報より) |
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は無期限です。
ニッセイグローバル好配当株式ほか費用
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。すべて年率(税込)です。『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』
1.69560%
『eMAXIS 先進国株式インデックス』
0.64800%
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』
0.11772%
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』
0.22960%
購入時手数料は『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』のみ設定されています(税込3.24%)。
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、SBI証券、楽天証券などのネット証券(インターネットコース)では無料の場合もあります。
ニッセイグローバル好配当株式ほか運用実績
下のグラフは『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』設定来(2011年11月1日~2019年2月20日)の基準価額の推移を『eMAXIS 先進国株式インデックス』と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。分配金の出ている『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』は税引前分配金再投資基準価額です。
基準価額の推移 2011年11月1日~2019年2月20日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
下のグラフは後発の『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』設定来(2017年9月29日~2019年2月20日)で基準価額の推移を比べたものです。
起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年9月29日~2019年2月20日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年2月20日現在)。『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』の騰落率は分配金(税引前)を再投資したものとして計算しています。
2019年2月20日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
世界的な金融緩和の恩恵もあり、『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』の設定来7年4ヵ月弱の運用実績は極めて好調です。
その一方で先進国株式インデックスファンドに対しては大きく劣後しています。
まとめ
『ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)』の設定来の運用実績は好調ですが、先進国株式インデックスファンドに比べると劣後が目立ちます。複雑な仕組みで高コストな投資信託は、やはり運用効率の面では指数連動型の低コストなインデックスファンドに対して不利は否めないようです。
先進国株式や全世界株式を対象にしたインデックスファンドでも堅実に運用するには、預貯金等の安全資産の確保とリバランスの実行が欠かせないですよね。
・投資バランスを見極め、維持すること(バンガードWEBサイト)
・『ニッセイアメリカ高配当株ファンド(年2回決算型)』楽天・全米株式、楽天・米国高配当株式、SMT 米国株配当貴族等と実績比較
・『ニッセイ米国株テーマローテーションファンド(資産成長型)』iFree S&P500/NYダウ、楽天・全米株式等と実績比較
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