※ 記事を更新しました(2019年7月12日)。
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の特徴や運用実績を先進国株式インデックスファンドの競合だけでなく、米国株式や全世界株式を対象にしたインデックスファンドとも比較してみました。
比較の対象は『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』です。
eMAXIS Slim 先進国株式ほか特徴
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』と『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』は、日本を除く主要先進国の株式市場を対象にした「MSCI コクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。ベンチマークの指数は北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22か国の大型株と中型株で構成されています。
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 2019年6月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
楽天・全米株式インデックス・ファンド 2019年5月末現在(同年6月末月報より) |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は、日本を含む全世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は先進国や新興国市場を含む49ヵ国の大型株から小型株まで幅広くカバーしています。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 2019年5月末現在(同年6月末月報より) |
先進国株式インデックスファンドも全世界株式インデックスファンドも組入上位10銘柄はほぼ米国企業に独占されています(ネスレのみスイス)。
eMAXIS Slim 2019年6月末現在/楽天 2019年5月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。
eMAXIS Slim 先進国株式ほか費用
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。すべて年率(税込)です。『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』
0.107892%
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』
0.107892%
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
0.159600%
『楽天・全世界株式インデックス・ファンドの費用』
0.219600%
上記の投資信託は購入時手数料や換金時の信託財産留保額はありません。
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』と『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』は信託報酬の引き下げを実施しています。
2019年6月25日変更後の信託報酬率を当てはめた場合、第2期(決算日 2019年4月25日)の運用報告書から推測した『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の諸経費も含めた実質コストはおよそ0.184%(年率)です。
2019年6月27日変更後の信託報酬率と監査報酬の引き下げを反映した場合、第5期(決算日 2018年11月20日)の運用報告書から推測した『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』の諸経費も含めた実質コストはおよそ0.191%(年率)です。
・『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』実質コストや運用実績をニッセイ外国株式と比較・評価 第2期の運用報告書が公表
1万口当たりの費用明細の途中経過から推測した『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質コストは0.214%程度(年率)です。
同様に推測した『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の実質コストは0.312%程度(年率)です。
・途中経過が公開『楽天・全米株式インデックス・ファンド』実質コストと成績をS&P500やNYダウ連動型と比較
・途中経過が公開『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』実質コストと成績をオール・カントリーや除く日本と比較
eMAXIS Slim 先進国株式ほか運用実績
下のチャートは後発の『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』設定来1年9ヵ月強の期間(2017年9月29日~2019年7月11日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』は『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の陰に隠れています。
基準価額の推移 2017年9月29日~2019年7月11日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年7月11日現在)。
下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字です。
2019年7月11日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
2013年設定の『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』だけでなく、後発の2017年設定の『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』も純資産総額が順調に伸びています。
まとめ
業界最低水準の運用コストをうたう『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』は積極的に信託報酬率を引き下げてきたこともあり、過去1年、過去2年の騰落率では直接競合する『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』を僅差で上回ってます。『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』は受益者還元型信託報酬を導入していて、純資産総額が500億円以上1,000億円未満の部分は運用管理費用(信託報酬)が税込0.107892%から税込0.102492%に下がります。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は、組み入れられている新興国株式の巻き返しに期待したいです。長期投資なら新興国も無視できないですよね。
株式インデックスファンドの騰落率も気になりますが、リスクコントロールという観点からは安全資産(預貯金や個人向け国債など)の比率に注意すべきでしょうね。
・先進国株式インデックスファンドと安全資産(30~70%)の組み合わせで値動きと年間リターンはどう変わる?
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米国株式インデックスファンドの比較は下の記事を参考にしてください。先進国株式インデックスファンや全世界株式インデックスファンドとも運用実績を比べています。
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